帰ってきた暗黒式雑記群


いま、そこにある危機

 うちはゲームレビューサイトに分類されるらしい(不定期日記系とも言えるが)。
 どうやら足繁く閲覧してくださる方々もいらっしゃるようで、たいへんありがたい話である。これが身に余る光栄なのは重々承知なれど、一度、声を大にしてお尋ねしたい。
 いったい、アタシんとこの何が面白いわけぇー?
 何に限らずレビュー、モノを評するってヤツは難しい。論者に製作者と同等以上の力量があって始めて成立する。だから、うちの文章は批評ではない。作品とがっぷり四つに組み合って生まれる独自の卓見も説得力ある論旨もないからだ。
 紹介としても失格。ネタバレがないとモノが書けないのだから話にならん。自分が凡百の言葉を並べるより、原点の引用を並べた方が読者に紹介対象の魅力が伝わるのなら、その原稿には存在意義がない。
 しからば感想文か? 読んでいて物凄く引き込まれるような文章力があるならともかく、どこの馬の骨ともしれん奴の考えを見て、何が楽しい?
 薄々気がついて、というか、今まで見て見ないふりをしていたが、先日、はっきりと自覚してしまった。判る者には周知の事実、そうでない者には「さっぱりわからん」or「ネタバレで余計なお世話」。うがぁっ、話にならん! 恩を仇で返すような真似ばかりしてどうする!? 10年後に再挑戦リストは増えていく一方じゃよ。
 実際のところ、わざわざ足を運んでくださったお客さまに失望されないためには、どうするべきなのだろうか。(←「こんな」もん書いとらんと、もっとおもろい文章書く努力をせなあかんのはわかっておりますよ、えぇ)そもそも、良質のゲームレビューとは如何にあるべきなのだろうか。
 (その時々の目的にもよるが)読んでて面白くて、対象のゲーム内容が理解できて、新鮮かつ的確な意見があって、どの層からも「こいつ、わかってねぇなー」と非難されなくて、さらに、そのゲームがやりたくなる。日本語的に正しい文章であることは言うまでもない。
 ふっ、ダメじゃ、こりゃ。つー訳で最近、順調にテンパッております。そのうえ、やはりフリテンなのであがれません。

01/02/07  代


別人28号

悪魔城ドラキュラX 血の輪廻 /コナミ /PCエンジン /アクション
 「ドラキュラX」です。と言ってもPS・SS版の「月下の夜想曲(ノクターン)」ではなく、その前作にあたる「血の輪廻(ロンド)」です。
 「夜想曲」はPS版もSS版もクリアーしましたが、「輪廻」はプレイどころか見たこともなかったので、PCエンジンを入手した機にこれを購入しようとしたのですが……。た、高い。下手にユーズドゲームズに取り上げられたりしたから、値段上げてやがる。定価の倍以上とはどう云う了見だ。おのれト○イダー。
 まあ、結局数ヶ月後、まっとうな値段になった辺りで買いましたが、中古市場の世知辛さというものを久々に感じました。

 「血の輪廻」は「月下の夜想曲」から見ると五年前の話。主役はお馴染みリヒター・ベルモンド。若いなぁ。この熱血漢の好青年が五年もすると茨城の暴走族の頭みたくなっちまうとはちょっと信じられない。
 オープニングはドイツ語だったりして(「夜想曲」の英語のオープニングとどっちが正しいと言うべきなんだろうか)、なかなかゴシックホラーな雰囲気で始まりますが、ゲームの目的はドラキュラの首を取る事の他に、捕まってる女の子達を助けるというのが、いかにもPCエンジンです。

 このゲーム、「夜想曲」と同じ気分でやるとかなり痛い目を見ます。
 鞭は前方にしか攻撃判定が無く、しかも細い。振り回す事も出来ない。なんか全然鞭の利点を生かしてない。それ以前にこいつの持っているのが、そもそも鞭なのかと言う疑問もある。パッケージでリヒターが持っている武器は棘々鉄球の付いた鎖です。この業界ではこういったモノは「フレイル」もしくは「モーニングスター」と言います。本人は先祖伝来の鞭だと思っているようですが、なんか騙されているんじゃないかと心配になります。
 「鞭がダメなら格闘で戦えばいいじゃない」とも考えたのですが、これまた話にならん。「夜想曲」ではアルカードを凌駕する多彩な体術を披露していたリヒターですが、上昇中無敵の昇○拳はもちろんのこと、タックルやドロップキックもありゃしません。まさかスライディングやダッシュさえないとは思いませんでした。あるのはバク転だけです。とほほ。
 いや、まだリヒターには歴代ベルモンドには無い技、アイテムクラッシュがある。ガラモスだろうがベルゼバブだろうがこいつで秒殺だったじゃないか。これさえあればなんとか……、なりませんでした。このゲームにおけるアイテムクラッシュはあくまでザコ殲滅と緊急回避のための技ですから、ボス戦では大して役に立ちません。しかもハートの数は限られているので多用できない。
 他にも、「水に落ちただけでくたばるな」とか「カラスがぶつかったぐらいで吹き飛ぶんじゃない」とか、とにかくこの頃のリヒター君は軟弱な坊やぶりを発揮してくれました。
 結局、生き残るためには慎重でありながら素早く、「正しい」動きをしなければならず、ジャンプするタイミングがコンマ数秒ずれただけで、「はい、それまで」なんてことが日常茶飯事です。
 そう、このゲームはアクションゲームとはいっても、敵を倒すのを楽しむゲームではなく、敵を含めた障害を避けたり排除したりしながら面クリアしていくパズルゲームなのだ。これで鞭が伸びてそこらじゅうに引っ掛けることが出来たら、立派にラバーリングアクションだ。
 しかし、リヒターに較べてマリアだとなんと楽なことか。武器は戻ってくる飛び道具(しかも一度に二発撃てる)だし、二段ジャンプも(ヘッド)スライディングも出来るし。こいつを使った瞬間に群がるザコ共を粉砕していく攻めるゲームになりやがった。主役の立場って一体。
 この話の後、リヒターがグレて、「やり直しを要求」した気持ちが良く解りました。

 苦しみながらも、なんとかマップを全部埋めてクリアー。リヒター君の彼女の面も拝んだし、マジンガーZなドラキュラの声も聞いた。当初の目的はだいたい果たしたし、そんな悪い買い物でもなかったと思う。しかし、このゲームをやってみて、「夜想曲」がドラキュラシリーズにおける大転換であったことも良く解った。こちらのリヒターを使って「輪廻」をやってみたら実に楽しいだろうに。
 そういう訳で、「悪魔城年代記」でリメイクされる初代「悪魔城ドラキュラ」がどうなるのか気になる今日この頃です。

01/02/04  東


誰か私に殺されてくれ

ナイトメア・クリーチャーズ /SCE /プレイステーション /アクション
 時は19世紀ロンドン、多数の失踪事件や怪物目撃例が報告され、英国国教会神父イグネィシャスが調査を開始した。そして見つかったのは1冊の本「ダニエル・ピープスの日記」だった。その慄然たる内容に不安を感じたイグネィシャスは、恩師のジャン教授とその娘で助手のナディアに本の調査を依頼したが、その直後に教授は何者かに殺されてしまった。ジャン教授が最後に残した言葉……
「ヘカテが復活し、アダム・クロウリーが日記を……」
 17世紀、ロンドンの大火と共に消え去った筈の「ヘカテ協会」。科学結社である連中の目的は「より強靱な人間の創造」だった。そして、その禁断の知識を受け継いだ者が居る……。
 行けっ、イグネィシャス・ブラックワード! 英国国教会の絶対正義を奴らに教えてやるのだ!
 戦えっ、ナディア・フォートスミス! いつの間にか身に付けた謎の格闘剣技で、父の復讐を果たすのだ!!

 ……とまあ、粗筋はこんな物。PC洋ゲーからの移植作で、ジャンル的には3Dアクションとなる。系統的には「アローン・イン・ザ・ダーク」から始まるホラーアドベンチャーの流れを汲むが、謎解きを廃し、アクション的要素をより強めた造りに仕上がっている。
 どこら辺がアクション要素を強めたかというと、まず舞台。面を追う毎にロンドンの町並みが火に覆われていき、次々に倒壊する建物がプレイヤーを襲う。あ〜、やっぱり「ホラーというのは燃えさかる炎でぜんぶうやむやになる」と相場は決まってるし〜。
 で、次がコンボ攻撃。格闘ゲームでもお馴染みだが、洋ゲーのこのゲームもその要素を取り入れた。攻撃する時は「オラオラオラ」とか「あたたたた」とかお約束なかけ声を入れましょう。コンボ中はどんなに致命傷を与えようが、敵はプレイヤーが納得いくまで倒れる事を許されない(もしくは粉々)。全ての敵が雑魚とは思えないカウンター攻撃をしかけてくる(ゾンビも素早くスウェーバックする)が、それを避けて最初の一撃が決まったら、もう止められません。とくにナディア女史の「足癖悪」剣技が見所。血飛沫上げながら真っ二つです。
 そう、彼らは明らかにドーピングしているとしか思えない。それを示すのがこのゲームの要である「セイラム・ゲージ」。
 何か悪い物で喰ったのか、ヤクを射ってきたのか知らんが、神父と女史は「怪物を殺さずにいられない」病にかかっている。敵を殺さないとこのゲージがどんどん下がり、ゲージが切れると体力が下がってついには死んでしまう。つまり彼らは……バーサーク状態!

 各面の最後にアダム・クロウリーが逃げて行く姿が見える。そんな彼を、怪物を皆殺しにしながら追いかけて行く。面クリアの条件はゴール地点に辿り着けば良いだけだが、病気のせいで「皆殺し」をせずにはいられない。数面毎に出現するボスの数トンを超える一撃を、完全打撃防御(ただのガード)で無傷で受け止める彼らを、一体誰が止められようか? 目を血走らせながら、必死に逃げているだろうなあ、クロウリー。
 怪物どもが喋れたら、きっとこう言うだろう。
「ひいいっ、奴らバケモンだ!!」

 図らずもヘカテ協会の目標は、彼らの研究とは「無関係」に結実してしまった(w

01/02/02  鳴神


闇にその名を呼べば

吸血殲鬼ヴェドゴニア /ニトロプラス /WIN95(18禁) /アドベンチャー
 漂う月の雫浴びて 剥がれ落ちてく記憶叫ぶ
 祈りは罪を嘘は過ちを 手繰り寄せては引き裂いて泣いた
 優しい眼差し 散りゆく最期に想う
 Stay in my heart
 風よこの胸を 突き抜けて 愛しい人の下へ
 Stay in my heart
 この地の果てまで 届かぬ嘆きを抱いて眠れ

 惨悲を極める物語の中にこそ人間の真実が描き出される、そう考える人間は古今枚挙に暇がない。そして、そのフィクションの数々には人外の者達が関わってきた。古くはギルガメッシュ叙事詩しかり、ニーベルンゲンの歌しかり。ルネサンス期以降の文学、ファンタジーやホラーにおいては言うまでもない。その中でも近年、人外の者達は神々や悪魔ではなく鬼や吸血鬼に身をやつすことが多くなった。
 日本人の多くにとって、神はある意味非現実的すぎ、悪魔では滑稽すぎる嫌いがある。その点、吸血鬼にはどことない胡散臭さと同時に、多くのフィクションで取り上げられてきたという奇妙なリアリティがある。
 本作、「吸血殲鬼ヴェドゴニア」には、奇妙なリアリティを補うギミックが巧妙に投入されている。武器やバイクと言ったギミック、キャラクター達の出自、敵組織イノヴェルチやハンター達の設定。どれもその背後を「匂わせる」事はしても明確に描き出してみせることはない。しかしそれは説明不足を招くことなく、口に出して多くは語られない背後の世界観を暗喩してみせる。ブラム・ストーカーの始祖たる作品から、「インタビュー・ウィズ・バンパイア」、「ミッドナイト・ブルー」「ヘルシング」等々多くの作品によって積み重ねられてきた、ある種の「お約束」を踏み台にして話が成立する。それこそが「吸血鬼」を扱ったフィクションの強みであろう。もっともそれは、「お約束」故のマンネリズムとも背中合わせではあるのだが。

 主人公「伊藤惣太」は、ある朝自らの首筋に遺る二つの傷跡に気づく。虫さされにしては大きく、その大きさにしては傷口は確かにふさがっている。端と思い出す。昨日帰宅した記憶がない。最寄りの駅から借家住まいの自室まで戻り、朝起きるまでの記憶が欠落していたのだ。その空白は、平凡な高校生である彼の日常を次第に歪めていくことになる。その日、朝からの体調不良に保健室へと寄った彼は、すみれ色の瞳に冷たい威厳を宿す少女に出会う。
「あいつの行く手に茜と山査子の棘があるように……」
 それはセルビアの古い吸血鬼よけのまじないだった。

 血への渇望。消えかかる人間性。不安と猜疑。
 巻き込まれた狂気の宴、狩人の夜をまつろわぬ者達の魂が疾駆する。

「う、うぁ、う……」
 泣けばいいのか、叫べばいいのか。それすらも分からない。
 俺はもう人間じゃない。
 俺は死んだ。死んで化け物になった。
 血を啜る、殺しても死なない化け物に……

「この身体、幾つに見える? ……これでも私、今年で19よ」
「何年経っても、このままよ。もう死ぬまで変わらない」
「…………」

「幸せも不幸も二人分。あなたの言った言葉じゃない」
「あなたが人間に戻って、それを喜んでくれるなら……私だって幸せよ、きっと」
「命を懸けるだけの理由になるわ」

 夜の闇を抜けて、光の下を再び歩く日が来るのか。消えかかる微かな希望を必死に手繰り寄せる。それは紛れもなく、吸血鬼の戦いではなく人間としての戦いだ。

 朝日に映る思い遠く 暗闇に舞う不死鳥<トリ>のように
 孤独は希望を 裏切りは愛を 聖なる場所へと誘いながら
 この唇に 戻らない時を灯して
 Stay in my heart
 風よこの胸を 突き抜けて 愛しい人の下へ
 Stay in my heart
 この地の果てまで 届かぬ嘆きを抱いて眠れ
(歌詞:エンディングテーマ「Moon Tears」より)

01/01/31  Chon


月に吠える

月姫 /TYPE−MOON /WIN95(同人) /アドベンチャー
 ――この感情を、何と呼べばいいのだろう?
 徒に「感動した」とは言いたくない。「感動」という二文字の持つ大きな意味は理解しているけれど、単純に口にしてしまえば、どこか空々しく、ウソになってしまいそうだ。だから言葉では足りない。いや、口惜しくもオレがこの作品について語れるほどの言葉を持たぬ、と言うべきか。だが、それでもあえて最も近似をとる表現があるとすれば、それは「呪われている」だ。一目、目の当たりにしたその時から惹きつけられてやまない、甘美な呪い。オレはもはや、このゲームを面白いと他人に吹聴する気にはなれない。その魅力に気がついたのがオレだけならば、どんなに良かったか、とすら思っている。
 ――この感情を、何と呼べばいいのだろう?

 「月姫」はサークルTYPE−MOONが昨年の冬コミで発売した長編伝奇ビジュアルノベルである。現在は同人系ショップなどで販売中(今日現在では再販準備中)だ。夏コミでの「半月版」から四ヶ月、ついに月は満ち、真円を描ききった。圧倒的(無駄に多い訳ではない)なボリュームのシナリオとそれに不可分のグラフィック。雰囲気作りのみに専念し、高い効果を上げているBGM。プレイアビリティーの高いシステム。この種のゲームに必要な要素をすべてハイレベルでクリアし、お値段2500円。コストパフォーマンスでは他の追随を許さない。
 「直死の魔眼」を持つ主人公・遠野志貴を中心とし、吸血鬼の宿業を縦軸、遠野家の血の因縁を横軸に据えて、相互に絡みあった質の高いシナリオに評価が集まっている。つーか、まだ貶されているのを見たことがない(そりゃ、そういうとこにはあまり行かないが)。伝奇、ファンタジー、活劇、新本格(?)ミステリー等々の要素を重ね持つ奥の深いビジュアルノベルである。

――ああ、なんてバカなんだろう。
僕は、さよならばっかりで。
ありがとうの一言も、あの人に伝えていなかった。

――けれどたった一度くらいなら、わがままも許されるかもしれない。
それなら――そのたった一度きりの願いを、私は伝わることのない恋慕のために使いたい。

「貴方と過ごした時間はすごく楽しかった。だから、その時の夢をずっと見るの。
なんの意味もないけど、それはきっと、きっとすごく楽しいよ」   

「――教えてやる。
これが、モノを殺すっていうことだ」

――この死を、
気が狂ってしまったのかもしれないぐらいの、この静かな気持ちを。
俺は、一生忘れない。

 「月姫」のテキストは玲瓏で透明感のある美しさを持つ。例えるなら、それは精緻に加工されたガラス細工の美しさだ。離れて全体を見た時のまばゆい煌きと、卓越した計算・技巧が作り上げる細部の妙。冷涼で硬質な輝きを放ちつつ、同時に儚さを併せ持つ。こと、ビジュアルノベルという条件下の1つの進化軸においては完成の域に達していると言えよう。また、グラフィック(むしろ作画と言うべきか)も不思議な二面性を両立させている。それは柔らかさと鋭さであったり、暖かさと冷たさであったりする。これらの絵と文章の両輪が揃って場面を構成することにより、本来相反するはずの情調を内包すると同時に、同種のものを強固に集束させる。それは補完であり相乗である。別種の表現様式を両立する利点が、双方の説明不足を補う事でしかないゲームが多いなか、ビジュアル(サウンド)ノベル元来の魅力を堅持しているゲームの存在は貴重である。
 だが、ただ高い完成度に感銘を受けたから、「こんな」原稿を書いている訳ではない。
 なぜ、こんなにもこのゲームに傾倒させられるのか。答は「月姫」が、オレが「こういうのを見てみたい(遊んでみたい、読んでみたい、書いてみたい、等々)」と思い描いていたフィクションの1つであるからに他ならない。彼方に仰ぎ見ては焦がれていた月を目の前に見せつけられたようなものだ。これで惚れ込まない訳がない。
 遥かに望んでは、その淡く白い燐光に心高鳴り、
 傍らに触れては、その荘厳な静謐に心震える。
 和洋折衷の伝奇アクションを織り交ぜながら、根幹で描くのは「人の想い」。科せられた縛鎖はあまりに重く、ゆえに自らが傷つくことなしには生きられぬ者たち。多くのものを喪いながら、それでも手にした救いの一欠片。
 残酷で、血まみれで、けれどもたしかに心やすらぐフェアリーテール。

 ふと、モニターの前を離れ、窓の外に目を凝らす。夜空には一人きりの月がある。
 ああ、気がつかなかった。
 こんやはこんなにも――

01/01/28  代


Xファイル

 昨年末からのネット接続不良問題がついに決着を見ました。その結末とは、ばっちりドッキリ、「迷宮入り」です。ボク、なにも悪いことしてないのに、みんながイジメるよ、ママン!
 とにかく、ダイヤルアップで接続中にこける。時々、思い出したように繋がるが、ID・パスワード認識のまま応答なし。ホワイ? とりあえず他のモデムを借りて、試行した時は問題なし。よって、モデムを修理に出したのですが、結果は「故障個所なし」(一応、中の部品は交換)。うーそーだーっ!
 ハードディスクを初期化してOSを入れ直してみたものの効果なし。しからば、ケーブルか? 電話機の経由を外すか? アクセスポイントを変えてみるか? ……結局、どれも効果なし。
 ソコデ、うちのモデムを他の家で使ってもらったら、まったく支障なく使えるという。ほんでもって、その人のパソコンをうちに持ち込んでネットに繋ごうとすると、これがやっぱし繋がらん。NEWEB、ニフティ、アサヒネット。どれも駄目じゃ。「かくなるうえは」と、拙者のアパートの別の部屋で、同一先に接続してみると、やっぱし問題なし。
 こうなったら、NTTに行くしかあんめぇよ。んで、部屋の回線を調べてもらったのだが、(予想はしてたが)まったく異常がないそうな。いったい、どうなってるの? 母さん、全然わかんないわよ!
 つーわけで、この一ヶ月、いろいろやりましたが、お手上げでござる。とりあえず、拝借中のモデムではネットに入れるので、こいつをしばらく使わせてもらう事になりそうです。とはいえ、なんか時々、面妖な事態が起きるのよね。原因が究明されていない以上、恐ろしくて新しいモデムを買うとか、腹をくくってISDN等の別の接続手段を考えるなどの手も打てん。
 結局、微妙な相性なんだとは思うが、なんか呪われてんじゃねぇだろうな。どちくしょう。

01/01/27  代


麻雀放蕩記

スーパーリアル麻雀PX /セタ /サターン /麻雀
 御存知シリーズ最高傑作。サターンのX指定はこいつと「スーチーパイU」のためにあると言っても過言ではない。「スーチーパイ」シリーズはパネルマッチで手に入れたイカサマ技メインで戦うので、「麻雀やっているのか、神経衰弱やっているのか」と言われるが、こちらは良くも悪くもひねりの無い二人打ち麻雀で、ひたすら真面目に打つだけである。イカサマが出来るのはプレイヤーではなく、コンピューターの方だ(ヒドイ話である)。
 とある高校の麻雀好きな女の子三人組が、麻雀同好会を学校に認可してもらうために雀士狩り(部員集め)を行う、というのが大まかな話の流れ。(注1) 脱がし麻雀にしてはまともなストーリーだし、麻雀やる必然性もある。でも、なんで彼女達は負けたら脱ぐの? なんで四人で卓を囲まないの? どうしてこちらは千点からスタートなの? 君ら僕に部員になってもらいたいの、それともなってもらいたくないの?
 こちらの困惑を気にせず勝負は始まる。戦いが終わったとき、これらの謎は解かれるのか?(注2)
 相手になる女子高生は順に、「元気な奴」「おとなしい奴」「変な奴」と個別化されており、「プレイヤーは必ずどれかに引っかかります」という仕掛けになっている。
 こちらが1回あがるごとに女の子は一枚脱ぐので、プレイヤーは彼女達がもう脱げないというまであがるのが勝利条件(間違ってないよな)。ちなみに各人で必要な回数は4回、5回、6回。話の設定が夏で良かったよ。
 実はいい加減なんだが、なんとなくまともそうなストーリーの上で、個性的な女の子達がなんのかんの言いつつ、一枚づつ脱いでいくのを丁寧に作られたアニメーションで見られるんだから、かなり萌え萌えなんだが……。
 このゲームを買ってきて私がペシペシ打っていると、横で見ていた某氏が「無表情で脱衣麻雀をやっているのは異様だ」などとぬかしやがった。ぬー、人をゴルゴ13みたく言いやがって。(注3) そりゃ見てるほうは楽だろうけどなぁ。このゲーム、鼻の下のばしながら出来るほど甘いゲームではないのだよ。
 困ったことに私はこのゲームやってて、昔よりも麻雀が上手くなってしまいました。以下はそこに至るまでの記録である。
 このゲームは私にとって初めての脱衣麻雀でしたが、最初の印象は悪かったですねぇ。最初に入れた百円で脱がしたのはたったの一枚。そのあまりの難易度の高さに「うわー、こんなもんに金つぎ込む奴の気が知れねぇ」と思い、「二度と金を入れることはあるまい」と席を立ったものでした。
 しかし、それから数ヶ月後、近場のゲーセンで百円2プレイとなっていたので、ちょっくらやってみるかとコインを投入。百円で二人目の半ばまで行けた。その時、「何か」を感じたが、その日はそれで終えてゲーセンをあとに。
 そして数日後、店内に人が少ないのを確認し、崩した百円玉を持って再挑戦。
 ……戦闘中……戦闘中……戦闘中……
「見切った!!」
 そもそも持ち点千点から始める以上、第一局では相手にあがられるのはもちろん、ノーテン罰符を持って行かれるだけでもトビだ(麻雀のルール的には大丈夫のはずなんだが……)。さらに相手はドラ爆というイカサマを常に使う以上、ザンクの手は満貫に、満貫の手はハネ満に、ハネ満の手は倍満になる。しかも二人打ちだからツモ上がりでも全額一人で払うことになる。ちょっとぐらい貯蓄があっても一発でトブ。敵にあがらせないためには、こちらがあがるしかない。攻撃は最大の防御。ゆえに手役は点数よりもスピード。一対一の勝負である以上ポンでもチーでも鳴ける相手は一人、ゆえにコーツ中心の手は不利。役無しでテンパッたら即リーチ。手牌の変化なぞ待つヒマは無い。その次の瞬間当り牌が出るなぞ日常茶飯事。「同時リーチは追っかける側が有利」などと言うオカルトは信用しない。ここはコンピュータの世界。デジタルな麻雀こそがふさわしい。総合的に見て、狙いはメンタンピン。基本中の基本である。
 この徹底的なスピード戦術で被害を最小限に抑えることに成功。結局掛かった費用は四百円。まあ、一人当り百円と言う所だろう。え、三人じゃなかったのかって。三人目は第一形態と第二形態ではほぼ別人なので二人と数える。
「任務完了。ハーッハッハッハッ!」
 こうして、どこぞのテロリストのように勝利に酔いしれながら、若い時分に人様を強制的に深夜の麻雀につき合わせてくれた父兄に、この時ばかりは感謝しつつ、私は家路についたのであった。
 そして数ヶ月後、私はサターン版を買ってプレイしていた。家庭用だから簡単になったなんて事はなく、むしろ難しくなっていた(ヒドイ話である)。私がなぜ無表情で脱衣麻雀を打っていたか理解していただけたと思う。

(注1)とりあえず廊下を歩いている生徒に麻雀牌を投げつけた、かどうかはさだかではない。
(注2)解かれませんでした。
(注3)アニメ版での彼はベッドシーンでも無表情だったので、某誌のQ&Aコーナーに「彼はなにも感じていないのでしょうか」という質問が来ていた。

01/01/25  東


燃えよ、ポリゴン

Die Slave /S.D.E /WIN98(同人) /シューティング
 パソコンの性能アップは日進月歩。今日の壱万円が明日の伍千円。自作マニアの人たちはタイヘンですね。「ELOGIN」読者の平均マシンスペックが「ペンティアム133、メモリ16MB、VRAM2MB」だったのは僅か2年前の話よ。これじゃあ、OSだって動かんわ。やはりパソコンは一生、家電にはなれん。だが、剛よく柔を断つ。力さえあればいいんだとタイガーマスクも言っている。超人強度は高いにこした事はない。という訳で、今回のお題は(同人にしては)かなり厳しい要求スペックを誇るSTG、「Die Slave」。ペンティアム3を拝領しておいて、助かったぜ。
 「Die Slave」はS.D.E(Sexy Death Entertainment.)製作のポリゴン横スクロールSTGだ。面数は全5面。5つの武装とオーバーウエポンの「サンダーフォースX」操作に、ロックオンレーザー(つーかミサイル)とバリア展張を加えた、いたれり尽くせりのシステムである。それでもかなりしんどいが。コンティニュー無いし(イージーだと999機設定なので、クリアだけなら誰でも出来るが)。自機は3タイプから選択し、スタンダード、テクニカル、大火力とカラーリングもあいまって、「Rタイプ凵v風味。三機三様、それぞれ劇的に異なる戦術を要求されるので一粒で三度おいしい。飛ばせ、ミサイル。張れよ、バリアー。回せ、オプション。くらえ、レーザー。巨大な敵を撃てよ、撃てよ、撃てよ。
 このゲームの魅力は、なんといっても、敵のモデリングとモーションにある。多彩な特殊効果を加えた魅惑的な映像美に唸らされる。ここぞという時の絵の作り方が巧い。2面ボスの二刀流ロボが見せる重厚な太刀捌きに萌え萌えよ。画面エフェクトも派手。レーザーを弾けば余波が飛ぶし、ラウンドディバイディングな輪っか爆発が大炸裂、イシュタルエッジも大盤振る舞いだ。
 個人的にはラスボスの見事な暴れっぷりにメロメロじゃ。千秋楽、結びの一番で颯爽と登場するのは、「チョバムアーマーを装備したゼータプラス」である。しかもスーパーガンダムに変形するのだ! あまつさえ、背中からは景気よく光の翼が展開中。素敵ですわ。画面奥から銃口を手前に向けて、楕円コリジョンの巨大ビーム。凄ぇ! 変形して、マジで画面内全部を舐め尽くす暗黒稲妻を放電。酷ぇ。
 1つのSTG作品としての総合完成度や画面の派手さ加減などでは、「Die Slave」の上を行くゲームも確かに存在する。だが、このゲームは卓越した美点を持ち、それを強固に訴える事に成功している。荒々しい魅力を放つ、いい意味で同人STGらしい一作。そこから受けた衝撃が、大きく心を震わせる。

01/01/20  代


のび太の奇妙な冒険

 去る1月7日、テレビで劇場版ドラえもん「のび太の太陽王伝説」が放送された。私は、正月に国に帰った時に、悪書刊行会東北支部(構成人員1名)支部長から、「『太陽王伝説』は面白いので、必ず観ろ」と脅迫されていたのでビデオに録画しておいた。べべべつに、観ないと後が怖いからじゃないぞ。
 正直言えば、拙者は近年のドラえもんの「頼れる or 頼りないマブダチ」ではなく「便利な道具を出してくれるペット」としての描き方に感心しない人間なので(ドラえもんをあらわす形容詞は「面白い」であって、「かわいい」じゃねぇだろ)、あんまし気が進まなかったのだが、一応、最後まで通して観た。重ねて言うが、脅迫が怖かった訳ではない。ないんだってばっ!
 今回の「太陽王伝説」はアステカ・マヤ文明ネタの話である。
「のび太、オレは人間をやめるぞッ!」
 アステカの石仮面によって、吸血鬼と化したジャイアン。ついでに珪素生物ケツァルコアトルに操られ行方不明になったしずかと、テスカトリポカに乗っ取られたしずかの父親を追って、メキシコへ向かう。のび太はドラえもんから渡された古今東西のプロレス技が蓄積された仮面を被り、プロレスの星アステカイザーとして戦うのだ!
 というのは真っ赤なウソです。本当は、のび太とのび太クリソツのアステカ(もどき)の王子ティオ(苗字はブランドーか?)で「王子と乞食」をやる話です。つっても、のび太はメガネを外すと[ 3 3 ]のはずだから、実は全然、似てないんとちゃうか? いや、それはともかく、今回は選択したネタが比較的、一般性が強いので、昔の劇場版(個人的には大長編ドラえもんは「竜の騎士」までだ。一部、除くが)ほどではないにせよ。安心して観ていられた。少なくとも、おととしのヤツ、名前は忘れたが、宮武一貴が適当なメカデザインやってたヤツよりはおもろかったわ。ディティールにも気を使っていたようで、翡翠の石仮面、水晶の髑髏、ジャガー(アタリのアレではない)などの小道具も登場する。冒頭でラスボスの魔女が唱える呪文は「三つ目がとおる」にもでてくるそうな。あと、エイジャの赤石も出てきます。マジで波紋増幅器で。
 今回のテーマは、「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」といったところだろうか。そりゃ、後半のニュアンスの方が強いんだが、鼻につくエコロジーを謳われるよりは、よっぽど楽しめる。「狼は生きろ。豚は死ね」なら、なお良かった。そんなバカな、と思われるかもしれないが、ある意味で「宇宙開拓史」は、そういう話だったのよ。
 ただ、サブキャラのやる気のないデザイン(不細工なヒロインや電気ネズミのパッチモンなど)や、「なんで翼を使わないんだ?」(バーイ、つばさ証券)的にご都合主義で納得がいかない秘密道具のセレクト・使用法など、頭の痛いところも多々ある。いいかげん、「桃太郎印の動物きび団子」に頼るのをやめろ。また、のび太の「1足す1が1より小さくなるとは思わない。だって、一人じゃないんだもの」はいい台詞だと思うが、二度、言わせるとクドイ。一度、使ったギャグはギャグにはならんのだ。(←ちょっと違う)
 とは言いつつも、終盤戦では、ちょいと惹きつけられた。なにって、「おぉ、魔女とは言え、ついに『ドラえもん』で直接、人間を殺すのか!?」と注目したからだ(これまでも結果的に死に至らしめた敵は多い。その意味では、のび太の手は血まみれだ)。最終決戦においてティオが雷獣シュートで蹴り飛ばした(直前に足を挫いていたはずだが……)水晶の髑髏が炸裂し、その衝撃でラスボスが神殿の階段を転がり落ちる。落下距離は蒲田行進曲なんか目じゃないぜ。で、「とどめか!?」と期待。んが、神殿の自爆スイッチが入って、話の中心点は脱出行に移行。うぬぅ、ジャリ番はムズカシイのぅ。
 その後、エンディングになるが、これがあんまし締まらんかった。こっちとあっちを繋ぐワームホールが消えかけているので急遽、日本に帰らにゃいかんのだが、コレは別の話で既にやったことがあるネタのうえ、急ぎ働き過ぎて、本来出せるはずの感動を引き出していない。演出的に最後の最後でキメになるカットが欲しかったが、それもない。つっても、「朽ちた遺跡にのび太の顔をした彫刻が」とかも、もうやったネタだしなー。長く続けて話を創るのはムズカシイのぅ。
 ちなみに、ティオを演じていたのは緒方恵美。この実績を生かして、今の声優陣に何かあった時は二代目野比のび太になって欲しい。その際は、ドラえもんは林原めぐみ、ジャイアンは宮村優子で決まりだ。
 そういや、今年の劇場版ドラえもんは「のび太と翼人伝説」らしい。夏の田舎町を舞台に「のび太がひとりでに動く人形(注、ドラえもん)を使って大道芸をしながら、翼のある女の子を探す」、泣ける恋愛モノのようだ。 ♪消える飛行機雲、追いかけて、追いかけて〜 「はい、タケコプター」
 というのも、やはり真っ赤なウソですが。

01/01/19  代


殴り合い宇宙

コスモウォーリアー零 /タイトー /プレイステーション /アクション
 私は エメラルダス 代。
 半年前まではSTGレビュー中心などと息巻いていたが
 ネタの枯渇から、場当たりと化したサイトの管理人。
 笑う者は笑うといい。
 一人、 星 ギャルゲーの海を往く 女 男。

 昨年末に、現在製作中らしい新ヤマトの漫画が発売されていた。コンビニに置いてあったのを読んだのだが、 松本零士はもう駄目だ 意欲作ですね。じゃが、ええ加減、ヤマトを永遠の航海に旅立たせてやれよ……。つー訳で、今回はタイトーの「ザ・キング オブ 松本零士」(つーか、キャプテン・ハーロック外伝)こと「コスモウォーリアー零」(以下、CW零)。ちなみに購入価格は新品特価1780円なり。ふっ、いい買い物だ。 ♪君が気に入ったなら、この品を買え〜 いつかなくした夢がそこにだけ〜、生きてる〜
 「CW零」は全8人のキャラクターからなる対戦ガンアクションゲームだ(CPU戦のみ)。ザコ戦とデモを挟むストーリーモード(4人分)とタイマン勝負モードがある。ゲームは後方視点のポリゴン3DACTで「人間アーマードコア」などと言われたこともあるが、操作感覚はパソコン洋物系ピンポイント射撃ACT(略、洋ピン)を極限まで簡易化した感が強い。フィールド内をタッタッタッと走って、銃を撃つ、手榴弾を投げる、近づいて殴る斬る。強打を食らって、吹っ飛ばされた後に奇天烈な視点切り替えをやりやがる他は、特に困ったちゃんなクセがないので、足を止めずに方向転換が出来るようになれば、いい感じで移動銃撃戦の雰囲気が楽しめる。戦艦甲板上(当然、場所は宇宙だ。宇宙服みたいな無粋な物は着ない)でウェスタンミュージックをバックに光線銃でガンファイト。一歩、間違わなくともバカ要素を力技で貫く気概。そんなバカな、と笑うなかれ。これぞ、宇宙大フロンティア。これぞ、松本零士。
 キャラクターは銃使いと刀剣使いに二分され、それぞれに一長一短ある。牽制攻撃とバクチ技のバランスは、コンピューターといいかげんに戦う分にはほどよく整えられており、飽きる前には全員クリアできると思われる。完全同一操作系の割にはキャラ性能の個性化はなされている方か。それぞれに難敵もいるし。有利な位置取りと牽制攻撃で相手を追い詰め、いかに大破壊力の技を当てるかの駆け引き(の如き気分)が楽しいゲームである。当然、頭悪いコンピューターをハメる方が楽だが。ゴンポリモデルは、さすがにアップ状態では心の眼で見る必要があるが、操作状態では気になるレベルの粗さではない。
 建前上は松本先生原作監修のストーリーがウリで、10年(?)以上前、ハーロックがなんとか売り出そうと躍起になっている青二才だった頃の話である。名義上の主人公はゲームオリジナルの新キャラ「ウォーリアス・ゼロ」。今は袂を分けているが、かつてはハーロック一味のマブダチ、そして戦士の銃の所持者だった男である。そう、戦士の銃コスモドラグーン。宇宙に比類なき名銃であり、その数は4丁、シリアルナンバーは0から4。おい、5丁じゃねぇか! かくも設定の整合性に謎が多い松本ワールドにおいて、はたしてゼロの存在は生き残る事が出来るのか?というのがゲームのあらすじ。(←たぶん駄目だ)
 いえ、本当はゼロがハーロックどもと殴り合って、友情を再確認する青春爆発ファイアーな物語です。でも本当に言いたかったのは、ハーロックのシナリオでの「時間は夢を裏切らない!」だと思う。まぁ、対戦ACTですから、インネン吹っかけてきた相手と 「だったら麻雀で勝負よ!」 「表に出やがれ! 決闘だ!」を繰り返しながら、テーマらしい事を匂わせてエンディングなんだが。とりあえず、アナライザー(弟)の話は それでええんか、という意味では 一見の価値あり。
 また、バンダイのヤマトSLGもそうだが、「松本零士の絵を本人が描くより松本零士調(と認識できるよう)に描いたうえ、今風の絵として仕上げる」キャラクターデザインは面白い。原作者原画と決定稿の差は、ちょっとスゴイ。大河原邦夫→カトキハジメ変換の上を行く。特にメスキャラは驚く。伏目、痩身、柳腰の松本デフォルトを維持しつつ、各ラインが90年代だ。しかも設定上、若い。エメラルダス、萌え〜。

01/01/17  代


一言で言えば、「フィロソマ大吟醸」

シルフィード ザ・ロスト・プラネット /ゲームアーツ /プレイステーション2 /シューティング
 発売から、はや半年。いや〜、評判悪いっすね、PS2版「シルフィード」。なんつったって、実際の出来はどうあれ、アノ「ゲーム批評」がトレジャー・ゲームアーツ謹製のゲームをけなしたんですぜ。一昔前なら、とても信じられませんわ。もっとも、「シルフィード」が「シルフィード」たるゆえんの、「その時期のハードでハイエンドの画像を誇るSTG」というアイデンティティーは堅持しているので、大局的に見れば、「ちっちゃい、ちっちゃい」でござるよ。
 で、昨年末にやっとこさ、通しでプレイする機会を得たのだが……。むむむむむ。正直な第一印象は「ありゃりゃ、困っちゃったな、おい」だ。不遜な言い方をすれば、「どーして、こうなっちゃったんだ」でもいい。似たようなプレイ感覚として、頭をよぎったのはPCエンジンの「サイキックストーム」(日本テレネット)だ。ただ2時間、弾を撃っていた感じ、ですか。
 だがしかし、「PS2シルフ」は、新ハード立ち上げ期によくありがちな「熱意に技術が追いついていない若人が自分が作りたいSTGを作った」ゲームではなく、まぎれもなく古参のプロの仕事。確実にわかっていて、あの形になったはず。よって、こちらの受け止め方を少し変えてみる必要があると思われる。
 「PS2シルフ」はゲームの設定を変更することで、見た目はほとんど変化がなくとも、プレイスタイルに劇的な変化を生むゲームと考えられる。そのうち、おそらくデフォルトと思われるのは、「前作メガCD版を経験済みで、かつ、かろうじて(『難なく』では駄目だ)クリアできる程度の腕前の人間」(英語が出来れば、なお良し)を対象とした新しい物語鑑賞だ。このターゲットの人間ならば、ネタが理解できる上、ほぼ確実に初回プレイでも最後までクリアできる。しかも、適度に苦戦しつつ、なんとかノーミスでだ。つまり、ゲーム内のストーリーと正しく危機感を同調できる。でなければ、わざわざ「3Dライドムービーシューティング」と銘打ったり、自機シールドが20枚強もある訳がない。「PS2シルフ」は(たぶん)本邦初の「一発でクリアできる」ではなく「一発でクリアさせる」STGなのだ。
 電源を入れて、幕間のデモをきちんと見て、物語を構成する要素として組み込まれたSTG部でリアルタイムかつインタラクティブにゲームの世界に感情移入を行う。エンドクレジットを眺めて、「良いもん見させてもらったわ」と電源を切る。新手のアトラクションのようなものですな。「やるドラ」に対して「みるゲー」でしょう、悪い意味ではなく。もともとメガCD版の時も口さがない人たちから、「『見る』なら『シルフィード』。『遊ぶ』なら『スターフォックス』」などと言われていたし、今回はさらに一段階、踏み込んだ感じか。だから、コンセプト自体は正解だと思う。
 ……じゃがな、声を大にして言うが、テキストが美しくないんじゃあ! 「オメガブースト」なんかもそうだが、洋画・洋物SFコンプレックスって奴すかね。あっちテイストで空回りした台詞が寒いのよ。だいたい、敵の宇宙怪獣に取り憑かれて、もはや見る影もないとは言え、手前ぇの故郷をぶっ壊しに行く直前に「爆弾の値段」なんぞを話している場合じゃねぇだろ。喋ってるのはメカニックだ、という話もあるが、ならば、「全人類の存亡を賭けて、僅か12機で殴り込み」つー千載一遇のチャンス(問題発言)、あまつさえ生還率は0.03パーセント(の割には、ほとんど生き残るが)という状況で貴重なデモ時間をもっと有効に使わにゃ、もったいないお化けがでるでしょーが。 
 あと、美しくないと言えば、ラスボスのビラ星人が美しくない。動きも普通だし。あれだったら、グレイゾン(前作のラスボス)の中からビラ星人じゃなくて、ビラ星人→グレイゾンに取り憑いて最終戦の方が盛り上がるんじゃなかろうか。

01/01/14  代


更新準備中、つーか未だ年始ボケ

 皆さん、お元気でしょうか。オレはグロッキーです。ここんとこ、今までは発作的に起きていた体調不良が症状は軽いものの慢性的に続くようになりました。ホント、健康って大事ですわ。
 さて、よくよく見れば昨年のクリスマス以来、開店休業状態だったことに気がつきました。国に帰っていた間はともかく、年末にはあと3回は更新する予定だったのになー。ダメだ、こりゃ。つー訳で今回は試運転がてら年末から、こっちまでの話。

>修羅の門
 ↓の方にも書いたとおり、冬コミに参加しました。まぁ、毎度のことながら、参加つーか、ヘルパーつーか、サークル参加者の苦労を一切背負わずに旨みだけを満喫した感じっす。普通に入場する人から刺されそうですな。
 しかし即売会には常に学ばされる事が多いのですが、今回は特に勉強させられました。えぇ、骨身に染みて。オレ個人としては収支決算プラスの1日でしたが、そのプラスのために多くの人に負債を負わせてしまったようです。 「自分の分をわきまえる」 今回はイイ気になって大切なことを忘れていました。反省。
 他に勉強といえば、大勢の人間が一点めがけて突進すると、マジで「ゴゴゴゴゴ」という効果音が鳴る現象が目撃できたのは、ある意味でとても勉強になりました。あのエネルギーを平和のために使えないものだろうか?

>ノットトレジャーハンター
 帰省中に、どうしても自分で自分が許せない出来事があった。
 それは、「アンビリーバボー」の埋蔵金スペシャルなんぞを最後まで見てしまった事だ。オレはなぁ、美学が感じられない悪事と嘘に、金と時間をつぎ込む奴が何より気にいらねぇ。嘘をつくならもっと上手くつきやがれ。虚言の道をなめんな。つーか、そんなもんに2時間も付き合うな、オレ。
 おもろい嘘のために偽物ぐらい埋めときゃいいんじゃ。信じて掘っていたって、宝なんか出てこないのよ、フジタくん。

>記憶の海から
 妹から「うろおぼえ選手権」の話を聞く。
 そこでのお題の1つ、「女にガンダムとザクを描かせる」が面白かったと言うので、「じゃあ、おめーも描いてみろ」と、うろおぼえでザクを描かせる。で、出来上がったのを、強引に奪取して持ち帰ってきたのが、コレ。「丸い頭」「目が1つ」「口があった」「頭の上になんか生えてた」以上の特徴から類推するにこうなるらしい。胸のZはザクのZだそうな。
 他に描かせた仮面ライダーの方は惜しかったがね。

>ガンパレ! ゲーム天国
 雑談中になんとなく、「ガンパレード・マーチ」の話題になる。近年、PCエンジン第2版の頃の「ときメモ」のような様相を呈しているガンパレだが、拙者はちょいと手を出す気になれない。おもろいとかつまらんとかより、文字通りの意味でこのゲームやる暇がないからだ。んで、「ガンパレが、こうならよかったのになぁ」てな話になったのだが。
「奥行き無しの横スクロールACT。但し、掴んだ敵を画面奥に投げられる」
「ゲーム開始直後にアイコンタクト光線を命中させた相手と問答無用でくっつくように展開するAVG」
「『戦力の差は兵力の自乗の差に相当する』法則が『味方にだけ』適用されるSLG」
 ……ガンパレがどうのという以前に、もはやオレはゲームができないのかもしれぬ。

01/01/12  代


困った、困った

 暦の上では七草も過ぎてしまいましたが、新年初の更新という事で一応、あけましておめでとうございます。昨年中はいろいろとお世話になりました。本年もご愛顧のほど宜しくお願いいたします。
 21世紀も始まったことだし、今年は今までに増してサイトの充実を謀るぞーっ、と、行きたいところですが、昨年末からのネット接続問題が一向に解決せず、ほとほとまいっております。ガッデム。
 件のモデムは修理中ゆえ、現在モデムをレンタル中なのですが、年が明けたらどういう訳か、ネット接続中にパソコンがばっちんばっちん落ちる落ちる。ホームページの巡回が出来ません。他のモデムでも同様なのでコレはモデムのせいではないようです。今のところ、メール送受信や更新には問題が出ていないのが救いですが、これらとて何時までマトモに動くかわかりません。
 パソコンには他に問題が出ていないため、ブラウザが悪いのか、OSが壊れているのか、端が欠けたCPUが悪いのか、いまいち信頼性に欠けるビデオカードが悪いのか、判別できません。つーか、叩けばいくらでも埃が出てくるわな。WIN98からMeに入れ換えて安定性を上げるという意見も出ていますが、ゲームが安定動作しない可能性がある以上、却下。ネットよりゲームのほうが大事ですもの、ホホホ。もっとも、一部のパーツを除きパソコンそのものが無期限貸借の身ゆえ、オーナーに「コレコレこうしなさい」と言われれば逆らえんのですが。
 いずれにせよ、ぼちぼちと更新は再開していくつもりではありますが、一寸先は闇、何がどうなるかわからん状況にあります。
 パソコン以外でもいろいろと身辺に問題が多発中だし、こいつは新年早々、困った、困った。

01/01/09  代


有明 冬の陣

 このたび、サークル犬大工さんの御厚意(菊地さん、ありがとうございます)により、コミックマーケット59で本を出す運びとなりました。
 本の中身は、雑記のよりぬき縮刷版。ごく僅かですが、加筆とイラストがあります。

 スペースは、
 30日(土)
 東シ47ab  <犬大工/ねこバナナ>さん
 東O43b <ランガナータン>さん
 の2ヵ所となります。当然、余所様のスペースを拝借です。

 この告知を御覧になった方は「ランガナータン」(フォルクローレ・綾さん、謝々)のスペースにいらした方が(人口密度的に)平和的と予想されます。なるべくなら、売り場に野郎、すなわち拙者が居る時の方がありがたいですなぁ。
 奇特な方は是非に。

00/12/25  代


ノエル履歴

Noel −NOT DiGITAL− /パイオニアLDC /プレイステーション /シミュレーション
 僕の名前はノエル。「NOT DiGITAL」だ。別に天使にはならない(もん)。

 僕が3人の女の子に出会ったのは夏の事だった。地元の特権でリゾートビーチに勝手に侵入して、砂浜でゴロゴロ寝ているフリをしてボールを拾ってやったのがきっかけだ。だけど僕が何か話しかける前に、向こうから電話番号聞き出されてしまった。彼女達は「臨海区」からやってきたらしい。やっぱり都会っ子は違うっぺさ。

 しばらくしてから、3人の中で一番お喋りな女の子から電話がかかってきた。その時に話が盛り上がった所為か、頻繁に彼女に電話をかけるようになった。彼女は他の2人も紹介してくれて、彼女達との楽しい会話の時間(およそPM7:00〜10:00)が続いた。でも長距離電話は金がかかるので、親から時間制限をかけられる羽目になった。くそっ、N○Tめ。ハイテクが進んだこの世の中でも、従量制で金を取るとは!
 聞き上手な僕に彼女達は次第に心を許していき、個人的な悩みも打ち明けてくれるようになった。ふふふ、いいぞ。僕の真の目的はクリスマスにある。このまま画面を通してだけで、「バーチャルメリィクリスマス!」……なんて悲し過ぎる(TT) そのためには毎日の長距離通話などものの数では無い。そしてとうとう告白を受けた。やった! ゲットだぜ〜!! そしてクリスマス……
 
 ……僕の家に熊のヌイグルミが届いた。

 ……は? 何ですか、これ? ぽちぽちとその理由を考えてみた。僕は3人の女の子と仲良くなった。3人みんなとだ。それこそ個人的な話をしてくれるくらいに。僕が喋った事は仲の良い3人は全部知っているし、僕も彼女達の事を良く知っている。そう、僕達はまるで親友みたいな……?
 ぐはぁっ!! そう、僕は恋人ではなく「良い友達」。そうさ、わかっているのさ。彼女は告白してくれたが、その実、やたらと惚れっぽいだけなんだと。わかっているんだ、なんせ僕は親友だから……。(ここまでNoel)

 僕は自棄になって1人でスキーに山へ行った。滑って、滑って、滑りまくるぜ、ちくしょう! しかし実際は滑るのではなく転がってしまった。……足を折った(TT
 その時に僕を助けてくれた女の子が、心配して電話をかけてきてくれた。これがその女の子達との出会いだった。まさに衝撃の出会いという訳だ(衝撃は僕だけだが)。
 
 電話をかけてきてくれたのは鎌倉のお嬢様だった。聞き上手な僕は彼女の話が終わるまで黙って聞き、途中で的確な合いの手を入れる。ふっ、クリスマスは駄目だったかも知れないが、まだヴァレンタインデイがあるぜっ!
 ……って訳で、彼女に乗り換えたのだが、他の女の子達の電話番号は結局、教えて貰えなかった。何だ、僕に何が足りないんだ!? そう話題だ。話題が足りないんだな!? 彼女の歓心を得る為には、彼女が興味がある話題をネットで徹底的に調査しなくては!
 僕は毎日ネットを検索しつつ、電話をかけた。それこそ1時間単位で頻繁に。何故なら彼女との電話が通じる時間がさっぱり解らないからだ。時々携帯電話からかかってくるが、こちらから携帯にはかけられなかった。理由は知らない。もうかけてかけてかけまくった。どうしてそこまでやるかと言うと、彼女は非常に時事ネタにうるさく、おまけに彼女が許可してくれた時にしか、こちらから話題を振れない。もし関係ない時に喋っても、彼女は無情にもまったく無視してくれるのだ。そんな厳しい彼女だからこそ、常に電話をかけて点数を稼がなくてはならなかった。
 そしてヴァレンタイン……になる前に僕は力尽きた。常に話題の話し時を気にして、そして度重なるストーカー電話をする事で、僕はいつの間にか心身とも疲れ果ててしまっていた。(ここまでNoel −La neige−)
 
 おかしい。夏のあの女の子達と喋っている時は、あんなに楽しかったのに。何故こうも違うのだ。どこで間違ってしまったのだ!?
 僕はクリスマスの日に入った「もしもボックス」にもう一度入って、受話器を取った。

「元に戻して。出来ればクリスマスの前の日に」

 都合良く世界を改変した僕は、さっそく夏の日に会った3人の女の子の1人、マニアな眼鏡っ子からクリスマスメールを貰った。日頃から皆と仲良くしていた僕は、女子校のクリスマスパーティに招待されるという役得に与った。
 ……で喜んでいるのも束の間、僕の端末はウィルスに汚染された。ぐわわっ!? クリスマスメールにウィルス仕込むな!!
 僕の端末は見た事も無いOSに書き換わってしまった。眼鏡っ子の正体は、反重力さえ我が物にした知る人ぞ知るハッカー「ナゾベーム」だった。彼女が言うには、「これでハッキングして助けて」とか。詳しく話を聞くと、女子校の入っているビルがテロリストに占拠されたらしい。……つまりパーティ中止?
 ガッテム! 僕の今までの苦労を水の泡にしたテロリスト野郎共に天誅を!! こうして僕はハッカーになった。
 
 武器の無い僕のする事は、まず全員の位置を確認する事。そうしないと、みんなを安全に導いてやる事など出来ない。僕はハッキングを繰り返し、彼女達のプライベートな文書や恥ずかしい写真を集めた。これは本人かどうか確認する為の情報であって、趣味で集めた物ではない。本当だぞ、信じろっ!
 取り敢えず全員の無事を確認した僕は、乗っ取った……いや、取り戻した学園のセキュリティシステムを使って、全員を脱出させる。カメラで位置を確認し、テロリストに出会わないよう誘導を……。はっ、これはメガCDの「ナイトトラップ」!? いや、何でもない。彼女達をあまり緊張させないように、その都度、会話をしてやる。何か脱出作業よりも会話ばかり時間かけている気もするが、細かい事はどうでもいい。僕が楽しければ良いのだ。
 無事全員を脱出させた僕の名前が、表に出る事はなかった。彼女達は黙っていてくれたらしい。その代わり、お礼にもう1枚クリスマスメールを貰った。今日の内に会わないかと書かれていた。ああ、僕も会いたいよ。出来れば影でこっそりと。公安の連中に見つからない様に……。(ここまでNoel3 −MISSION ON THE LINE−)

 僕の名前はノエル。「DiGITAL」だ。……あれ?

00/12/24  鳴神


パーティーナイト

マジカルチェイス /パルソフト /PCエンジン /シューティング
 巷はめっきりクリスマスでござるよ、皆の衆。わしゃ、この時期になると高2の時に、一週間雪山に監禁されて補習を受けさせられた事を思い出すわい(うちの学校はこういう合宿をやっていた)。窓の外の樹氷を眺めつつ、「娑婆じゃあ、もうクリスマスか」と呟いた記憶は一生消えん。あまつさえ、有線放送からは絶妙のタイミングで「シャバダシャバダシャバダ〜」。寒かったねぇ、いろんな意味で。
 ま、関係ない話はともかく、せっかくなので、時節柄にちなみ、やっててなんかクリスマスらしい気になるゲームで遊びたいところであります。しかし、あんまし思いつかんのぅ。どうして、うちにあるACT・STG系は「世間はのんきにクリスマスだが、ここは血まみれだゼ。ヒャーッヒャッヒャッ!」的な奴が多いんすかね。しょうがないのでクリスマスとは殆ど関係ないが、5面からの盛り上がりを考慮して、今回は「マジカルチェイス」。この場合のクリスマスとは、どこぞの教祖様の誕生日とか、赤い怪人サンダークロスの深夜徘徊とは関係なく、「冬場で切なさ炸裂センチメンタル的大暴れの夜」とする。ふっ、無理は承知よ。
 「マジカルチェイス」は91年11月にパルソフトが発売した横スクロールSTGである。開発は言わずと知れたクエスト。「伝説のオウガバトル」外伝であり、かの地に伝説の魔女として謳われるリプルの若き日の冒険譚を描いた一大スペクタクルである。嘘は言ってないな、うむ。発売後、高評価を受けつつも、レアアイテムとなったが、後に雑誌主体での再販や開発元のメジャー化などで再評価が進み、WIN版やゲームボーイ版、オンライン経由でのドリームキャスト版などが出ている。ある意味では、とても幸せなゲームと言えよう。
 全6面構成で、修行中の魔女リプルが逃がした6匹の悪魔(と、その部下ども)を再封印するのがゲーム目的になる(リプルの追撃をかろうじて振り切ったザコ悪魔が艱難辛苦を乗り越えて、「暗黒のガルフ」と呼ばれる大悪魔に成長し、最終的には悪のオピニオンリーダーと友情を結んで合体する話を誰か創ってくれんもんかのぅ。デービールッ!)。発売当時のウリは、コンティニュー時に武装や金が無くならない親切設計STGであった事。ショップで回復・防御アイテムを買い漁れば、ハードモードでも辛くない。ショット方向・配置を操作できるオプションの戦術や、高い技術力に裏付けされた画面演出など作り込みの妙が光る。
 何よりも、いたずらに敵の数や速さ、弾幕に頼って難易度を上げることなく、緊張感を保ちながら充実した戦闘を継続させる展開が素晴らしい。中・大ボスとのタイマン勝負は白熱する高機動戦の雰囲気が受け取れる。しかも全体を通じ、ふぁんたじっくなストーリーとの齟齬が無い。美しいグラフィックをバックに繰り広げられるハイテンション戦闘。日は落ち、夜の闇が辺りを包んでも月はまだ高い。悪魔と踊れ! ハバっ、パーティーナイト!
 1〜最終面までの流れも秀逸。面の色調や明るさの推移、屋外戦・屋内戦の切り替わりに巧みな計算が見られる(と思われる)。魔界での夜間戦闘となる5面→6面のBGM曲調を含めた起承転結がラストの盛り上がりを確実なものにする。STGが各面の構成の流れだけによるストーリーテリングと密度の濃いプレイ感覚をジャンルの第一としていた時代の逸品である。独創的な新機軸によってSTG進化軸に足跡を残す類の存在ではないが、91年当時、総合的完成度ではトップクラスのゲームと認識していいだろう。
 悪魔の群れを退け、大魔王との死の舞踏を制して迎えるエンディングは、得点計算→スッタフロールと全く派手な演出が無いが、テンションを落さぬエンディングテーマと、最後の最後に表示される夜空の下で輝く窓の灯りが、不思議な充足感を与えてくれるはずだ。

 ホーミーベイベー、踊ろよ、サンデイ。ステップを踏みましょう。
 タッチミーベイベー、気分はホリデイ。星空のメロディ――
――デ・ジ・キャラットのアレより

00/12/24  代


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