帰ってきた暗黒式雑記群


相克、そして……

ギルティ・ギア /アークシステムワークス /プレイステーション /アクション
 ほんとは予定になかったが、ちょいと状況が変わった(現時点で判明している隠しを開けた。最低限、このぐらいはやってからでないと、ただの負け犬の遠吠えだ)ので書く。書くというのは自分の考えを整理する行為である、うむ。で、ついでに載せる。あんまし、「ギルティ・ギア」自体の話ではないような気がするが、構成上の都合という事でご理解頂きたい。あと、特に明記がない場合、前作PS版を「ギルティ」、続編DC版を「ゼクス」と表記します。
 さて「ゼクス」発売からの、この一週間、あちこちでCPU難度についての意見が出ていた。多数の議論を見た訳ではないので、偏った見方なのは百も承知だが、概ね3つの論旨に分かれるようだ。すなわち、PS版体験者・PS版未体験業務用体験者・DC版初体験者である。んで、言ってる事はそれぞれ、「前作よりマシ〜」・「弱い、ぬるい、頭悪い、もっと強くしろ」・「速い、硬い、痛い、全然勝てません」だ。このうち最初はまぁいいとして、問題は後の2つ。正確には、その中でしょうもない事を言ってる奴だ(鋭い意見を述べている人もたくさんいる)。
 結論から言えば、「どっちも間違っている」。「ゼクス」の難易度に問題があるのは確かだが、それは単純に「弱い」「強い」で測れるものではない。
 そもそも「ギルティ」は、付け入る隙をわんさか残して、超高速、超反応で暴れまわるコンピューターをねじ伏せるゲームである。「ガンダムW」で、無人機の反応速度に最初は苦戦するが、後半では「しょせん、お人形さんなんだよ」と一撃でケリをつける描写があるが、そんな感じであろうか。だからこそ、即死技の存在が生きてくる。正面から向き合った時、相手の方が速く、隙が多いのは当たり前だ。そもそもの戦闘思想が違うのだから。この場合、問題になるべきは、いかにも戦闘が白熱しているかのように適切に隙を作るかどうかである。すなわちCPUの接待レベルの巧拙、プレイヤーが「勝たせてもらった」と感じないような負け方が出来るかだ。
 「ゼクス」はコレが出来ていない。だから難易度が問題視される。さらに「ギルティ」に比べ、総じて難易度が下がった分だけ一部の敵の強力さが余計に強調されている。10人のキャラと2回ずつ戦って全20戦と、9人と1回ずつ残り1人に11回で全20戦ではストレスが違う。そういう意味では、「もっと頭を良くしろ」という意見には肯ける。
 んが、それは「『オレ』に合わせろ」という事とは次元が違う。
 そのゲームが(建前でも)不特定多数の人間を対象としている場合、上級者には初心者を切り捨てる権利など存在しない。その感情は戦士や求道者としての自負が生むものだろうが、ならば戦う者の美学ぐらい顕わして欲しいものだ。持てる者の傲慢を振りかざす姿は醜悪を通り越して滑稽ですらある。
 また、初心者はパッドを投げて文句を言う前にやるべき事があるはずだ。ゲームを投げ捨てるのはインチキを含めた手をうってからだ。ある側面から見れば、「ギルティ」も「ゼクス」も初心者への配慮が行き届いたゲームである。たとえ実力が明らかに足らなくとも勝てるからだ。それも運とかバクチ以上の確率で。隠し要素を出す条件も抜け道が多い。(白状すると、前回「一生出せない」と言ったのは、話のネタ絡みである)
 話ついでに隠し要素についてだが、どうしてみんな高難度クリアのご褒美として隠し要素を欲しがるんでしょうね? 何かを極めた誇りだけじゃ満足できないのかね。んで、製作者はそんなに自分たちが作ったゲームそのものの継続プレイ性に自信がないのかねぇ? キャラ追加程度ならともかく、最初に電源を入れた時に、どう見ても未完成品状態で立ちあがるのは、にゃんだかにゃー。
 常日頃から、アーケードゲーマーとコンシューマーゲーマーの乖離を感じていたが、今回、両者の溝はなかなかに深刻であると認識を新たにした。特にゲームの実力差が大きければなおさらだ。だが、まぁ個人的見解から言えば、もはやゲーセンでバリバリ、ゲームやる奴はある種、特異能力を持った異能者であって、異能者には少なくとも自分の考えを一般論として語る資格はないわな。

00/12/22  代


君、去りし後

ギルティギア ゼクス /サミー /ドリームキャスト /アクション
 はっきし言って、今回はただのグチです。えぇ、そりゃあ、もう。
 「ギルティギア」と言えば、「ウィザーズハーモーニー」「プリズマティカルゼーション」で知られるアークシステムワークスの裏の顔(←問題発言)。やたらに長かった開発期間で知られるプレステ非ゴンポリ格闘の雄である。「バスタード」や「シャドウスキル」などをパクった似非ファンタジー武器持ち格闘という、誰もがやりそで、その実、あんまし真面目に取り組んだ者がいないジャンルに本気で挑み、あまつさえ攻撃型多段コンボゲーの極北の座を射止めた異形の対戦格闘。ホモスキーのおねぇちゃんズと対戦格闘マニアの双方のハートをゲットした逸品である。んで、その続編である「ギルティギア ゼクス」(以下、GGX)がアーケードからドリームキャストに移植されたのだが……。対戦格闘としての出来は、この際どうでもいい。万人向けではないが面白いことに変わりはないんだから。
 まず、オープニングをまじまじと見る。……お前ら、顔、濃くなったなー。ソル、昔のお前はもっと好い眼をしていた……。
 何はともあれ、ゲーム開始。ゲーセンの時から、わかっちゃいたが、やっぱなんか違う。まさに、「殺界は? チャージキャンセルは?」「くくく、そんな物があると思っているのか、お坊ちゃんよ」、みたいなカンジー。適当に対戦格闘を遊んでいる身としては、あの大胆なバランスの崩れっぷりが好きだったのにぃ。これじゃ普通のゲームじゃないか。(←いかんのか?)
 前作では拙者の持ちキャラは梅喧だった。前は対戦でしか使えなかったが、「GGX」ではめでたくデフォルトである。んが、あぁ、それなのにそれなのに、こんなに媚び媚びなキャラになっちまって。今まで何回も言ってきたが、あえて言おう。
「梅喧は『こおろぎさとみ』じゃなきゃ駄目なんじゃよおぉっ!」
 むしろメイは誰でもいいんだって。 「やってらんねー」 「手間ぁ取らせやがって」 カンバック、プリーズ。他にもHSボタンカラーの「バナナ売りの黒人」をなんとかしてくれ。さらに前作ではぶった斬りの帝王だった梅喧だが、今回はガードリバーサル主体の返し技の女王である。そんなバナナ。オレの「鎌鼬」を返せ。これはもはや別人だと認めざるをえない。姐御は遠い所に行ってしまったようだ。君、去りし後、僕に残されたものは、畳が1枚だけだ。そう、「1枚」だ。昔は3枚あったのに。(注、隠し要素で「畳が3枚出せる」モードがあるが、どうせオレには一生、開けん)
 あと、コンピューター強いっす。特に8番手の時のカイと、ラスボスのディズィーをなんとかしてくれ。カイの野郎は遠くにいる時はちまちまと飛び道具。こっちが懐に飛び込めばカウンターで「ライド・ザ・ライトニング」。ちょっと待てや、小僧。 「これで勝った気になれと言うのか!」 そう思うなら、もちっと正々堂々、戦ってくれ。聖騎士らしくな。ラスボスのディジ子ちゃんは前作のボス、ジャスティス先生と比べると、「北斗の拳における拳法家とボクサー」ぐらい差があるが、それでも充分、非道に強い。いいよな、コンピューターはコマンド入れなくてもいいんだから。ただし、その代わりと言っちゃなんだが、永遠の前座ボス、テスタメント坊やは弱い。前作のテッシーと今のテッシーでは「魔界都市新宿における拳法家とプロレスラーぐらい」差がある。何があった、お前?
 そして、「なんとかしてくれ」の筆頭に(「GGX」のせいではないが)、ドリームキャストのパッドがある。誰か、こいつをほんとーっにな・ん・と・か・してくれ。うちの純正パッドは十字キーの同一方向ちょんちょん押しをまともに認識しない。つまりダッシュが出来ない。アスキーの対格専用パッドもあるが、こっちは左下方向をまともに認識しない。半回転系コマンドは全滅だ。ドリームキャストに限らず、ゲーム機の入力デバイスの質は「ゴート札」(年々、質が落ちる一方だ)だ。昔、サターンのパッドをはじめて触った時、「うわー、メガドラ6ボタンパッドに比べて、なんと出来が悪い」と思ったもんじゃが、現在では至上の操作性を持つパッドとして手放せず、パソコンにも使う始末。現役機のものとは比較する事すら憚られる。寒い時代だとは思わんかね?

00/12/19  代


ツレヅレ草

 ファミレスでの、仲間内の雑談で出たバカネタなどを幾つか。せっかくだから、ってヤツ。

>ニュータイプ
 「近年のバンダイのガンダム戦略は停滞している」という意見が出たので、「じゃあ、新しいガンダムって何だよ?」(筒井康隆の如く、にこやかにドスのきいた声で)と暫らく頭を捻る。で、結論。今までにない新しいゲームを作るべきである。それは、
 「ブライトが主人公で、ホワイトベースの中をうろついてクルーの好感度を調整しつつ、最終的には ミライとの結婚 一年戦争の終結を目指す」SLGだ。ゲーム中には様々なイベントやミニゲームが挿入される。「アムロを殴るミニゲーム」では上手くタイミングを合わさないと、彼奴に避けられてしまうぞ!
スカッ! 「避けたな!」 さらにスカッ! 「二度も避けたな! 父さんにだって避けられたことなかったのに!」
 まぁ、本命はバカムービー編集モード「宇宙世紀シアター」を搭載したゴンポリ全方位ACT「機動戦士ガンダム 宇宙世紀末救世主伝説」ですか。フルポリゴンで強制的に再現されるオープニング。
「♪燃えあがれ、立ちあがれ、甦る、ガンダム〜。君よ〜、悟れ〜」
 発売希望、いやマジで。

>超機動師団
 某氏の悩み事は、「郷里に帰って結婚のち家業を継ぐ」という事態が親の手によって強制的に進められつつある事らしい。今年、新築した実家には家を出たはずの某氏の部屋まで用意されているそうな。
某氏「俺が何もしなくても、勝手に物事が進んでいくんだ……」
 ……何もしなくても……(連想中)……話が進む……(連想中)……、
某氏の父(声、古川登志夫)「これがお前の家、サザンクロスだ! お前は何もする必要はない。全てがお前の意思のままに動く。どうだ、これでもまだ実家に帰らぬか!?」
 いっそ、そこで屋上から飛び降りれば相手も諦めてくれるかもよ、某氏。……あかん、彼は高所恐怖症じゃたわい。

>美味しんぼ
(これまでのあらすじ)入院した京極の見舞いのため、山岡と雄山は当人の希望で「鮎」を食わせてやることになったのだが……
山岡「どうぞ。『同窓会』の『若林 鮎』です」
京極「うひょー、こりゃ、たまらんなぁ」
雄山「では、こちらの用意したものを召し上がってもらおうか。『Kanon』の『月宮あゆ』だ」
京極「(号泣して)……なんちゅうモノを食わせてくれるんや。これに比べたら、山岡はんのはクズや」
山岡「なんだってっ!?」
栗田「そこまで違いがあるようには思えないんだけど……」
雄山「ふっ。京極さんが『鍵っ子』だということを忘れていたようだな、士郎」

>メッセージフロムサンタ
 昨日、フィンランドより送られてきた差出人不明の謎のダイレクトメール。その中身はサンタクロースからのお手紙だったのだが、はっきし言って、こげなモノを貰う謂れがない。送る方にしても、なんのメリットもないのにDMなんぞ送るとは思えんし。なんか数日後に、莫大な請求書とかが送られてきそうじゃのぅ。

>ドリームキャスト版(幼女盗撮ゲーム)発売記念
 かなり前のネタだが、この際、これが最後の機会だから書く。やはりブーム絶頂期にNARUKAMIさんを監禁してマンガ描かせりゃよかったわい。
「ご近所で頻発する怪事件の謎を解くべく、裏山の森に踏み込んだまま消息を絶ったカードキャプター一味。徹底的な山狩りにもかかわらず、手がかりになるような痕跡は全く発見されなかった。
 それから数年後、森の中から突然、彼女らが所持していたビデオカメラだけが発見されたのだが……」
 
>世界お金持ちクラブ
 大昔のネタ、つーとこんなんもあったなー。
「発見だ。CCレモンの中にアイスクリームを入れると美味い。これは商品化したらいけるぞ」
「すると商品名は……、『クリームレモン』ですか」
「それだっ! オレたちゃ、大金持ちになれるぜっ!」
 もし当時、商品化に動いていれば、我々は今ごろ「くりぃむレモン御殿」が建てられるほどの金持ちになれたであろうか?(注、その予定はありません)

00/12/17  代


たまにゃあビデオでも観るか

 突然、発作的に映画「ルパンVS複製人間」を観たくなって、近所のレンタルビデオ屋に走る。
 いや〜、イイ映画ですよ、劇場版その1。ギャグとシリアスの絶妙なバランスや、シナリオのギミック。話のスケールアップの持って行き方と落しどころ。全編を破綻なく貫く美学。そして、感動の終幕を締めくくる「ルパン音頭」。ルパンだったら「カリオストロ」より、こっちだよなー。タマシヒのムービィ、ってヤツですか。聞くところによれば、「ゴルゴ13」にもクローン絡みの話があるようだし、劇場映画「ゴルゴVS複製人間」をぜひ作ってもらいたいですね。当然、エンディングは三波春夫の「ゴルゴ音頭」。 ♪お〜れ〜は、ゴルゴだぞぉ〜(ゴルゴだぞ〜)
 と、思ってビデオ屋に入ったら、「VS複製人間」だけありゃしねぇ! 人がたまに来るとこれだ!
 しゃあないので、せっかく来たからにはなんか借りなあかん、と店内をうろつくが、いまいち「コレだっ!」というブツが無い。前に借りた「風雲 ストームライダーズ」の傷がまだ癒えていないので、あんまし冒険はしたくない。研究対象と割り切って「ゴジラ2000」でも観るかと、しばらく悩んだが、特撮は「平成ウルトラセブン」「劇場版ティガ」と連荘で大ダメージをおったので、結局踏み切れなんだ。近いうちにテレビでやりそうだし。
 んで、ブラブラしとるうちに、ふと気がついて、1本のビデオを持ってカウンターに向かう。その1本とは、「FIST OF THE NORTH STAR」。そう、メリケン実写版「北斗の拳」だ(ホントは香港版が見たかったがしゃあない)。とりあえず、こいつでここんとこの「北斗の拳フィーバー」にケリをつける事にする。
 んで、観たが、「キーワードは踏襲しつつ、別物を作ろう」という気概に溢れていて、すがすがしい映画であった。だが銃を使うのはヤメレ。
 肝心の内容は、「シンに銃殺されたリュウケンの怨念がリンに取り憑いて、ケンシロウに毒電波を送る」話である。電波にさいなまれたケンシロウはサザンクロスへ殴り込み、シンを撲殺するのだ。ちなみに、時はまさに世紀末で街角は澱みまくっているが、「核戦争云々」のくだりは一言も出てこない。なんかあったんじゃろうか?
 メリケン版のシンは新世界建設のために日々、頭を悩ます政治家である。夜には自分の部屋のデスクに向かって、都市建設の図面を引いているのだ。水道も引いた、ビルも建てた。シン様、市民がスタジアムを欲しがっています。
 ユリア(鷲尾いさ子)は性格のキツイ女王様である。なぜか「種モミ」はこいつが持っている。この段階で、
バット「こんなところに蒔いたって実るわけないだろ」
ケンシロウ「実るさ……。この下にはユリアが眠っている」
というオチを期待するのは私だけではあるまい。結局、のうのうと生き残った挙句、めでたくケンシロウとくっついて終わったが。あ、でも、バットは死にます。
 そして、ケンシロウは、シンに敗北し胸に傷をつけられた後、「人助けをせい」というリュウケンの毒電波を無視して荒野を徘徊するホームレスである。さらに毎晩、シンにボコにされた時の悪夢を見てうなされ、あまつさえ「そいつがユリアの写真を持っていた」というだけでぶちキレて、完全に尻尾を巻いているザコを撲殺する駄目人間だ。あと、「北斗の拳」というのは、北斗神拳伝承者を表わす固有名詞らしい。よって、あちこちで「お前は『北斗の拳』だ」と言われる。
 で、こいつらが前半だらだらとあらましを解説して、「8時45分も過ぎたし印籠でも出すか、もとい、シンの首でも取りに行くか。他にやることもないしのぅ」と最終決戦を迎えるのだ。北斗神拳と南斗聖拳の戦いは熾烈を極め、頭突き、急所攻撃、ヘッドロックから相手の頭を柱にぶつけるなどの秘奥義を尽くした激闘が展開される。すごいよ、ケンシロウさん。
 一応、ザコ相手には北斗神拳らしい事もやる。神谷明(借りてきたのは日本語吹き替え版)の「あ〜ったたたたたたっ、ほぅゎあったぁっ!」という雄たけびに合わせて、マジでペチペチペチと殴り、ちょんちょんちょんと触る。 「俺をくすっぐて、どうしようってんだぁ?」 「お前はもう死んでいる」 おぉ、連載初期の正しい北斗神拳じゃ。ここだけは「北斗の拳」だったのぅ。
 どうでもいい話だが、個人的には「FIST」より、「GOD HAND」の方がニュアンスが近いと思うが、如何に?

00/12/15  代


仁義なき戦い

パンツァーバンディット /バンプレスト /プレイステーション /アクション
 世の中には、それなりの実力を持ちながらも様々な要因によって、本来、自分が在るべき所から一段低い位置(しかも最下層でないぶん、さらに始末が悪い)にはまってしまい、そこから這い上がることなく一生を終える、「連載後期のウォーズマン」のようなものがいる。ゲームにおいてもまた然り。今回は、そんな1本、「パンツァーバンディット」のお話。
 「パンツァーバンディット」(やはり「パンツ」と略すべきだろうか? とりあえず当たり障り無く「PB」にしとくか)は97年夏にバンプレストから発売された格闘ACTである。似非ファンタジーな舞台で4人のキャラによるボコボコ蛸殴りACT。群がる敵に炸裂する連続技の数々。ストーリーモードの他に、敵キャラも使用可能な4人対戦バトルロイヤルモードあり。……そう、どっからどう見ても「偽者ガーディアンヒーローズ」である。しかも本家に比べ、スケールダウン甚だしい。最大対戦人数は6人から4人へ。登場・使用可能キャラクターや、1画面に表示される敵の数も少ない(そのぶん個々のバリエーションやアクションは豊富だが)。大型キャラは殆どいない。ゲームの仕様は洗練さで劣り、全体的に野暮ったい印象は拭えない。
 ただ、あくまでそれは「ガーディアンヒーローズ」(以下、ガーヒー)との比較であって、「PB」はACTとしては及第以上のクオリティーを持つ。つまり、本来アピールすべきACTマニア層には、「ガーヒー」のパッチモンと認識され、それなりの出来の良さを認められつつも率先して手を出させるに至らず、パンピーにはマニア度が高すぎて、ハナから相手にされないという「やれやれだぜ」な事態になってしまったのだ。さらにパッケージに画面写真が載ってない事も発信される電波の弱さに拍車をかけている。ちなみに、うちの近所のゲーム屋では中古価格1980円で数年間まったく動かなかった在庫が、500円に値下げしたら全て無くなった。この事は「PB」というゲームへのゲーマーの認識を如実に表していると言えよう。ついでに言うと、エンディングで堂々と「to be continued」を謳っているが、続編など出なかったし、出る気配も無い。
 しかし、500円とは言わずも1980円ならば充分、お買い得ソフトであると断言しよう。まず、こいつの開発はフィルインカフェだ。つまり「あすか120%」だ(主人公の声は茶山莉子だし)。操作系もそのまんまだ。わかる人にはもうどんなゲームだか、ご理解頂けたと思う。弱のち強ときどきカウンターところによりケミカル(バイオ)インパクトな連続技体系。(「ガーヒー」も超絶コンボゲーだが)「PB」のそれは、より現在の対戦格闘に近い。むしろ今なら楽しめるかもしれない。「クイーンオブハート」が好きなら手を出して損はない、いろいろとな。
 また、「ガーヒー」と違い、「PB」ではボスキャラをストーリーモードに投入できる。(まっとうなバランスの奴らもいるが)これが冗談モードとして爽快感溢れる。群がるザコをボスキャラゆえの大味かつ強力な戦闘力で殲滅だ。とくに2人同時プレイにおいてロボでタッグを組むと、手榴弾と銃器のつるべ撃ちで全く敵を寄せつけない。なんせ画面の半分は常に爆炎が吹きあがっている状態なのだ。まじめに接近戦を試みる敵がかわいそうになってくる。これはもはや格闘ではない。暴力だ。ケンシロウ、暴力はいいぞ!(北斗病リハビリ中)
 ところで、「PB」は古代遺跡の叡智を狙う財団と、それに敵対する科学者が送り込むプレイヤーキャラクターどもの戦いの物語である。だが、問題の科学者クーロン博士は「財団の企みを阻止すべく行動」と紹介があるだけで、正義とか平和のために動いているとは一言も記述がない。ゲーム中の台詞も「XXで発見されたタブレット(遺跡の鍵みたいなモンらしい)を、とにかく財団に渡すな」という意味合いの事を言うだけだ(プレイヤーキャラには台詞なし)。……こいつも私欲のために動いてんじゃねーのか? 敵の財団に雇われた用心棒どもが妙に潔いのも気になる。むしろ各地で暴れ回って器物損壊などの被害を出しているのはプレイヤー側だ。もしやタイトルの装甲強盗団というのは主人公どものことか!?

00/12/12  代


あたたっ子純情

北斗の拳 世紀末救世主伝説 /バンダイ /プレイステーション /アクション
 近年、若い時にはくっきりと見えていた死兆星が見えなくなりました。どうやら無事に21世紀を迎えることが出来そうです。ただ、死兆星だけなく北斗七星も見えなくなったのですが。←視力が落ちただけだ
 という訳で、「北斗の拳」である。「お前はもう死んでいる」である。千葉 繁である。愛で空が落ちてくるのである。あまつさえ、俺の胸に落ちてくるのである。
 これまで「北斗の拳」のゲームといえば、名作の誉れ高いマークV版(セガには、まず「SDI」をやってゲームオーバーになると「北斗の拳」が始まるカップリング復刻版を作って欲しい)から、駄作の誉れ高いサターン版まで、様々なハードで数多く発売されてる(最も「北斗」らしいのは同人の「北斗でBON」のような気もするが)。が、とりあえず決定版という事では最近発売されたプレイステーション版(サターンの移植版の奴ではない)で問題はないと思う。
 PS版「世紀末救世主伝説」(メガドラ版は「新世紀末救世主伝説」。ややこしいのぅ)は、とにかく強烈なゲームである。なにせ、このゲームをやるととたんに頭の中が「北斗の拳」一色になるのだ。テレビで「国内で唯一、飼い犬の血液検査薬を販売していた会社がつぶれた」というニュースを見れば、「てめぇらの血は何色だぁっ!?」と塩沢兼人の叫びが。 ディズニーの新作映画「ダイナソー」のあらすじを見れば、「マイナス6500万X年。世界は隕石の炎に包まれた。海は枯れ、地は裂け、あらゆる生命体が絶滅したかに見えた。だが、恐竜は死滅していなかった!」と千葉繁の声でナレーションが頭の中に響くのだ。年寄りの特権。青春のバイブルが今、黄泉還る!
 ゲーム内容は、フルポリゴン人形劇と全方位格闘ACT、そして究極神拳である。この3つで「北斗の拳」アニメ第一部を(できるだけ)忠実に再現している。 「ケンシロウだっ! お前はケンシロウになるのだっ!」(ケンシロウの穴、つーのは問題があるか) もっとも、ケンシロウのように戦うのはけっこう至難。全方位ACTの宿命ゆえ、リーチ外から囲まれ、数で押されると手が出ない。やっかいな敵は犬、バイク、長槍騎兵隊だ。「もはや北斗神拳の極意すら忘れたか。怒りは肉体を鋼鉄の鎧と化す事を!」 ものには限度ってもんがあるわい。あと飛び道具にも弱い。てめぇ、二指真空把はどうした? だが、拳法家同士のタイマン勝負には強い。さすが無敵の暗殺拳だ。
 また、PS版を強固に「北斗の拳」足らしめているものに、マッドビデオ編集モードたる「世紀末シアター」の存在がある。えてして、台詞入れ替えバカムービーを作成する事のみを前提としたモードだが、そのためには当然、劇中の場面と台詞を把握する必要がある。それは(たとえ目的がネタづくりでも)物語の諸要素を解体、自分なりの解釈を加えて消化する作業だ。結果、「北斗の拳」を構成する要素の内、もっとも「北斗」らしい部分に焦点が合わさり、ただストーリーを追うよりも強くプレイヤーの記憶を呼び覚ます。なにしろ下地となる原体験は既に頭の中にインプット済みなのだから、一から引き出しを開けていくよりも、効果的なツボ……、もとい、秘孔を突けばいいのだ。
 度が過ぎた悪ノリとして非難する声もあるが、ここまで徹底した確信犯にはつっこむ方が野暮。紙一重のバカ要素に大真面目に酔いしれるからこそ、気がつけば要所要所の盛り上がりに本気で熱く手を握る自分がいる。それでこそ「北斗」。それでこそ「世紀末救世主伝説」。こと、このゲームに関しては「ゲームを遊ぶ」のではなく「ゲームに遊ばれる」のが吉である。「帝王の拳に構えは無い! だが、対等の敵が現れた時、帝王自らが虚を捨て立ち向かわねばならん!」
 今回は誰はばかることなく、こいつでオチがつけられる。
「ケンシロウくんはユリアはんのこつぉ、なんと好いちょうけんのぅ」

00/12/09  代


帰ってきた場繋ぎ

 継続は力なり。よって、とにかく更新。すでに継続してないという話もあるが。

>妹コントロールダンディ
 新聞によると、今年の全国高等学校文藝コンクールの小説部門の入選作は、「人為的に脳内物質を分泌させる機械によって、中学生の妹に手を出す幻覚にさいなまれる男子高校生」の話らしい。
 うぉー、気になるぜ。なんか読んでみたいぞ。
 にしても、去年だったかの高校演劇大会では、ついに「舞台の上で脱いだ」奴までいたらしいし、若人の芸術もわけわからん状態(ある意味ではフツーに)になっとるのぅ。 

>あんなんロビタじゃねぇ
 昨晩放送の「手塚治虫スペシャル 20世紀最後の怪事件 〜鉄腕アトムの名推理!〜」を見てしまう。
 予想を裏切らぬヘタレっぷりに、まずは安心。
 本人が死んでいるのをいい事に、もう好き勝手言いたい放題。別に今に始まったこっちゃないが、ロクにマンガを読んでいなさそうな芸能人集めて、てきとうなおべんちゃらで時間を潰すのは止めなはれ。まぁ、件の推理アニメはツッコミ所満載で面白かったがね。
 が、もはや「エコロジー」とか「ヒューマニズム」を謳われると、それだけだけで冷めてしまう可哀相な自分を再確認。 「ゲーマーに愛など無用! どんな名作も、やがて消え、忘れ去られる定めなのだ!」(北斗病、進行中)
 そういや、最後の手塚キャラ総登場の場面には、やっぱ「サンダーマスク」は居なかったような気がする。
マグマ大使「む、サンダーマスク。君とは戦いたくない……」
サンダーマスク「なぜだっ!? なぜ俺をそんな目で見る!? さては、この俺を憐れんでいるな、貴様っ!」
マグマ大使「手塚治虫全集のあとがきで『サンダーマスク』の項は、僅かに2行だ……」
(たしかこんなだったはず、島本和彦の「マグマ大使」)
 番組ラストの、手塚治虫の前に火の鳥が出てきて、「あなたはコスモゾーンの一部になって云々」のくだりに、
「僕は生まれ変わってもマンガを描いてアニメを創るぞ!」
「いいえ、あなたは次は亀になります」
「ええっ! その次は?」
「虫です」
 という鳳凰編なオチを期待したのは私だけではあるまい。

00/12/06  代

許されざる者

 今まで文章の一部だけ文字を大きくするような事はしないようにしようと心に決めていたが、今回だけはあえて、その禁を破る。
 今日、さっそく「メタルスレイダーグローリー ディレクターズカット」を入手したのだが、
 改悪だぁッ! おのれ、許さんぞ! BGM、変えやがった!

 てめぇらの血は何色だぁっ!?

 注:わたくし、ここ近日、とある理由により思考が「北斗の挙」状態になっております

 そりゃ、曲を変えるには変えるなりの考えや事情があるのは察するが、スーファミ音源で強化されたメタルスレイダーグローリーサウンドを一番の楽しみにしてたのに。
 特にオープニングだ! ゲームの雰囲気、テキスト内容と曲調が完全同期していた珠玉のオープニングがボロボロじゃい。
 思わず、ファミコンを引っ張り出して、オリジナルのオープニングを見始めてしまったわよ。
 頼むから、終盤戦→エンディング→オチの曲は、そのままでいてくれ or 同レベルかそれ以上の曲であってくれよ……。

00/11/29  代


なんちゃてミリタリズム

バルドバレット /戯画 /WIN95(18禁) /アクション
 戯画っつえば、DOSの昔からエロゲー畑において比較的至極まっとうなACT系ゲームを作ってきたことで定評のあるメーカー。なんのかんのと言いつつも、拙者も幾つか手を出している。じゃが、あたくし、ここのゲームとはあんまし相性がよろしくない。出来がどうこうではなくて、どうもうちのマシンと相性が良くない。「V.G.MAX」は起動しなかったし、「バルドヘッド」は音声をオンにすると不具合が出た。しかも原因が製品ではなく、パソコンの方にあるもんだからサポートも頼めん。ゆえに、ここんとこは殆ど「敬して遠ざける」状態。しかし、今回は久々に戯画謹製ゲームに手を出してしまった。そのゲームは「バルドバレット」。エロボゲーである。雑誌の記事、ゲームの箱から発信される電波がオレをさいなむ。発信ゆんゆん。神が買えと言っているんだからノージンジャー(←それは生姜、無い)。
 「バルドバレット」は戯画のロボACT・ADVシリーズの3作目だ。もともと、このシリーズは、システムの発展継承を旨とし、ストーリーには直接の関連は無い(世界設定で繋がる点はある)。今回のネタは前作までと雰囲気を変え、ミリタリー要素を前面に押し出している。とはいえ、そこはエロゲー、ギャルがいなければ話は始まらず、SF・ミリタリズムの過度の暴走が未然に押さえられている。世の中、ほどほどが一番だ。なんちゃってミリタリズム万歳。本気で軍隊ロマンを追求したい人は別の所に行ってやってください。

「『未来』は比喩ですらなく、数学的側面、物理学的側面から見て、絶対無限(アレフ・ヌル)だ。盲亀の浮木の喩えも、古来の宗教的単位『黄河沙』も、その全てを著しているわけではない」(第1話、冒頭より)

 自律成長型コンピューターモジュール「バルドルシステム」による統治、管理がなされる時代。バルドルシステムを次世代の旗手と捉え信奉する「バルディスト」と、システムを懐疑的に捉え反目する「反バルディスト」の衝突は、衝撃緩衝材としての超法規超国家組織の展開を要するまでになっていた。
 OSA(バルドルシステム監視機構軍)南米方面第14実験機動連隊。この南米に居留するOSA最強部隊の戦いが物語の軸になる。……建前はな。
 物語は全7話構成で進展し、各話数回程度の戦闘が入る。ルートは、「本編」「親バル」「反バル」の3つで、うち本編以外の2つは分岐するのでエンディングは5つ。だいたい1プレイ(まじめにテキストを読んで)3時間半といったところか。「行間を読め!」と言わんばかりのシナリオに多少の難があると言えなくもないが、全体を通して上手く雰囲気づくりがなされている。特に第1話導入部の完成度は高く、バカなプレイヤーをその気にさせること請け合いだ。前々作「バルドヘッド」の100年前の世界を舞台にし、シリーズ経験者へのサービスも多い。特に拙者のような「バルドヘッド出戻り」には嬉しい要素だ。
 ちなみに、本編ルートのラスボス、巨大ロボ「ケツァルコアトル」の主武装は荷電粒子砲なのだが、こいつの解説には「俺が本当の荷電粒子砲を見せてやる」的意気込みが感じられ、最近の「ゾイド」を見ている身としては、にやりとせざるをえない。だが、やっぱし戦闘時にはバカ撃ちするので、さらに笑わせてくれる。
 おそらく、このゲームは、それこそ「重装機兵レイノス2」以来、久しく無かった本格平面ロボゲーだ。主観と客観を同時に持てる清く正しい「ロボットアニメのような戦闘が体感出来る」ゲーム。戦場全体の状況を視野に入れながら、機体の中にあるべき意識を感じる事が出来る。それは、後方見下ろし型やコクピットビューでは得られないロボット操縦感覚だ(当然、その分犠牲にした感覚もある)。オレは機械の操縦がしたいのではない。戦闘機のパイロットになりたい訳でもない。フィクションの中で展開されていた戦闘を自分の手で味わってみたいのだ。
 「バルドバレット」の戦闘の基本は、足を止めずに撃ち合う高機動射撃戦である(プレイヤーによって個人差あり)。追い詰められない事が第一優先になる。所定エリア内に飛び交う敵味方の弾幕や、位置関係を逐次に把握しながら戦闘の流れをつくる。機動、回避、攻撃、破壊は不可分。ゆえに、その魅力は全てが1つに統合されプレイヤーを惹きつける。隙をつくらず見逃さず。ゲームの難易度を上げるだけでは絶対に作れない心地よい緊張感が、そこにある。
 ゲームとしての「レイノス」や「ヴァルケン」が好きな人には、ぜひやってもらいたい。特に「レイノス2」の良さが理解できる慧眼の士にお奨めしたい逸品である。

00/11/28  代


永遠の仔

雷弩機兵ガイブレイブU /アクセラ /プレイステーション /ロールプレイング(らしい)
 さて、うちのページを見てるような人は、みんなそれなりに「けっこういい年した」ゲーマーだと思う(ネタに全部ついてくる小学生とかがいたら、それはそれで素薔薇しい話だが)。であれば、おそらく誰しも一度やニ度は、「なんで、いい年してゲームなんかやってるのか?」という問い(非難)を受けたことがあると思われる。実際、この言葉にどう応えるのかはゲーマーとして永遠の課題だ。「ボウヤだからさ」という現実は自覚したうえで、たかがゲームされどゲーム、一歩踏み込んだ理屈をこねなければなるまい。とりあえず、ジャリ番にはジャリ番なりの良さがある、つー事ですかね。
 そこで、今回はアクセラの「雷弩機兵ガイブレイブU」(以下、GBU)。いかにも、基本ターゲットを小学生高学年に設定ししつ、その実マニア受けしそうなアニメ風のエスプリ溢れるRPGであります。ちなみに「雷弩機兵」は「ライドギア」と読むそうな。
 前作の「雷弩機兵ガイブレイブ」は97年発売のARPGで、一応、ロボゲーの範疇に入る。ちょっと前に流行った3.5頭身ぐらいのロボットでガキどもが暴れ回る話だ。RPGとして分類されているが実質ACTで基本は横スクロール。地球に土着した月面国家の落ち武者どもと火星人が、月面古代遺跡の秘密をめぐって、不毛な抗争を行なう一大スペクタクルである。幼女誘拐犯である火星軍大佐のオヤジが、ジジイ科学者にけしかけられたガキどもにボコにされる話とも言えるが。
 そして「T」の発売の翌年、システムをゴンポリ3DACTに一新し、「GBU」が発売される。ストーリー的には前作の直接の続編であり(どうせ続編は出ないはずだから)堂々の完結編。メカは3.5頭身から5頭身にアップし、描き込みも増えた。「T」と比べると作画レベルが、アニメ番組における中だるみの中盤部と最終回ぐらい違う。
 あの戦いから数ヶ月後。平和を取り戻した残され島(ウソ)に再び、火星軍の魔の手が迫る。宇宙放浪国家ヘリオランナーからの少女が届けたメッセージとは? 月遺跡エリキシル文明の恐怖の遺産「カウンタープラネット」の正体とは? 襲いくる火星軍最強部隊エリミネーターズ。物語は、ついに火星本土決戦の時を迎える! まぁ、やっぱし、一大国家がたった4人のガキどもにボコられる話ではあるのだが。
 ゲーム内容は、経験値によるレベルアップ要素を加えたミッションクリア型ACTである。各ミッションは、奥スクロールで前方に進撃するザコ戦と、3Dフィールドでのタイマン勝負になるボス戦に二分される。ACTとしては簡易バーチャロンとでもいうべきか。敵との距離に応じて射撃、格闘が切り替わり、敵弾をかわして、その硬直中に敵を撃つ(こっちも射撃中には隙ができる)。武装は頭捻らん程度に豊富で、適度にカスタマイズ可能。ちなみに威力よりも発射速度がモノを言う世界である。
 正直、RPGとしてもACTとしても誉められた出来ではない。端的に言えば、「ダルイ」のよ。RPG的救済処置がACTからキレを奪っているのが最大の欠点。減らないストックアイテムやミッション離脱&リトライなどを残しつつ、テンポ良くメリハリの利いたゲーム展開を見せられればもっと点が上がったものを。別ジャンルの融合を図ったときに得た双方の長所が、同時に得た短所に相殺されてしまったのが泣き所である。ただし、ダラダラ戦いながらも「避けて撃つ」という攻防だけはしっかりしているので、場合によっては緊張感溢れた撃ち合いが展開される。つまり長丁場過ぎるのがイカンのよね。
 ある意味では、オープニングムービーに「GBU」がどういうゲームかがほとんど総て現れていると言える。丁寧ではあるが、正しい意味でのジャリ向け人形劇。だが、主題歌のサビあたりからのカット割りに一瞬のきらめきと鋭さが見える。ここでノれない人は最後まで面白くないであろう、たぶん。また、エンディングムービーはけっこうイイ感じだ。充分、今までの苦労に報いる出来のうえ、盛り上がる。最後の大暴れと脱出から帰艦までを、静かなメロディーラインのエンディングソングをバックに一気に描くセンスは評価したい(ただし、最後のツメが甘いのも、このゲームの特徴なんじゃが)。
 かつて、「オトナが楽しめるものこそ、一級のガキ向けエンターテインメント」とぬかしたのは「鳥人戦隊ジェットマン」のスタッフだったような気がするが、そこまで開き直らんでも、常に自分がその対象の何処にオモシロさを感じたかは自問し続けるべきである。たとえ、世間一般に受け入れられない概念だとしても、それは必ず自分の財産になるであろう。
 最後に蛇足は百も承知だが、コレだけは言わせてもらう。ゲーム終盤で前作の敵だったダハー(元)大佐から最強砲スパイラルキャノンを譲り受ける。曰く、「巡洋艦クラスなら一発で蒸発する、っていうシロモノだ!」 ちきしょう、てめぇ、ふかしこいてんじゃねぇぞ、ダハー! ザコを一撃で倒すのが関の山。あまつさえ3発しか撃てないうえに、当たりゃしねぇ。

00/11/25  代


不思議時空

 去る11月19日、フォルクローレ・綾さん……もとい、その親戚と主張する(笑)葉月耀華さんの個人サークル「虹色モニョリスト」のヘルパーとして、2ちゃんねるの同人即売イベント「オマエモナ01」に行って参りました。
 こちとら、ろくにその手のイベントに行ったことがない人間(そういや、一般入場って、した事ねぇな。♪コミケを知らずに〜、僕らは育った〜)ゆえ多少の不安はありましたが、せっかくだからノコノコと御茶ノ水まで出向くことにした次第。だが、ここで問題が1つ。拙者、「2ちゃねんらー」ではないのでござるよ。入り口や会場でチェックがあって、非2ちゃんねらーは排除されたら、どうすんべぇ。
ジョセフ「その……、ちょいと心配なんじゃ……。いや、即売会のことはもちろんだが、わしは2ちゃんねるという所は初めてなんだ。2ちゃんねるという所はよくわからんスラングで罵り合いばかりしていて、すぐにでも叩かれそうなイメージがある」
ポルナレフ「俺、『厨房氏ね』とか言われないか心配だな」
アブドゥル「フフフ。それは歪んだ情報です。心配ないです。みんな素朴な人柄のいい所です。私が保証します」
 ほんとか!? ほんとなんだな、アブドゥル!?(誰がアブドゥルだ)
 なにはともかく、一路東京へ出発。早朝で半分寝ていたため、あやうく新橋(つまり、ゆりかもめ)まで行きそうになるハプニング(夏コミの時はアキバで降りてしまった。習慣とは恐ろしい)があったが、無事到着、フォ……じゃなくて葉月さんと合流して会場に向かった。
 程なくして、会場の損保会館に到着し、この時点で参加サークル数が40程度のイベントである事を初めて知った。さらに、2ちゃんねるオンリー即売会の意味が、「2ちゃんねるで開催する」という事ではなく、文字通り「2ちゃんねるネタのみ」である事実にようやく気がつく。チラシを見ただけで、よくわからん単語続出。ひろゆき、って誰? 「牛丼の荒らし」って何? むむむ。ほんまにオレがここに居ていいんやろか? 夏コミの時もギンガマン(注、お姉さん向け)のスペースで販売要員だったが、思いきり場違いなような気がしたのは気のせいでしょうか? 売り上げマイナス要因になっているのではないでしょうか?
 こっちの不安をよそに開場の運びとなり、客が入ってきた。場内の人口密度がいきなり上昇した(うちの周りは平和でしたが)のに、それなりに圧倒される。さらに客が買う物を買ってしまったため1時間でマーケットが沈黙したのに驚く。が、午後に件のひろゆき氏の記者会見があるらしく、客はほとんど帰らずに会場の壁際で待機モードになる。金の動きが途絶えた会場で時間が過ぎるのを待つサークルと客。一種、異様な緊張状態が続く。奥が深いね、即売会わ。ちなみに記者会見が終わったら、会場内人口密度は急激に減りましたとさ。
 とりあえず参加費などの元は取ったらしいので葉月さんと撤収して、損保会館を後にしアキバで解散。大変ご迷惑をおかけしました。すんません(←私信)
 さて、次は来月末か。
 東京ビッグサイトで僕とあくしゅ!

00/11/22  代


カコメカコメ

クイックス2000 /サクセス /プレイステーション /アクション(と主張)
 昔、ゲームソフトの媒体がCD−ROMになった時、「CDの容量は640メガバイト。初期のファミコンの1万倍だ。だが、問題は量より質。60万階の『ドルアーガ』なんてやりたくないでしょ」という話があった。んが、結局、量が質を凌駕したよなー。どいつもこいつも「60万階ドルアーガ」ばっか作りやがって。そりゃ、年に1本しかゲーム買わないような人たちは、それでいいんだろうけどよ。体力的にチョー大作についていけない年寄りは過去に逃げるだけじゃい。時が未来に進むと誰が決めたんだ〜(by 西城秀樹)。
 よって、今回はサクセスの1500円シリーズから「クイックス2000」(以下、Q二千)。往年のタイトーの名作(?)ACT(さらに?)の移植である。もとの「QIX」(クイックス)は81年にタイトーから発売された業務用ゲームで、フィールドをマーカー(自機)で切り取るように囲い込み、陣地を獲得する陣取りゲームだ。フィールドには、謎の南京玉すだれ「QIX」が踊り狂っており、マーカーが陣地を切り取っている最中に接触すると1ミス。そいつに触れる事は死を意味するッ! 全エリアの75%を取得するとステージクリアになる。その後、「スーパーQIX」や「ヴォルフィード」、「ギャルズパニック」などの発展形も出たが、爆発的に進化を遂げる事もなく、ACTパズル系の突然変異種として今に至っている。
 陣切りACTの元祖にあたる「クイックス」だが、それゆえにと言うべきか、単純な陣取りに関してはなかなかにシビア。敵の玉すだれの容赦ない体当たりが自機を襲う。それまで、全く関心を見せてないかのように勝手に踊っていたQIXが、こっちが陣地を切り出した途端、急角度で向きを変え、高速で突進してくるのだ。しかもモーションが読めない。さらに敵にはフィールドの外縁に沿って移動する「スパーク」もいるが、こいつらも規則的にライン上を周回するのではなく、(パターンはあるが)自機の近くで突然、逆走を始めたりする。マジや、こいつらマジで儂を殺す気じゃ! 敵の動きに、ほんまもんの殺意を感じたのは、「スカイキッド」で後ろから飛んでくる戦闘機以来だ。
 今回の「Qニ千」には、オリジナルを忠実に移植したモードと、幾つかのルール変更に加え、フィールドの下にギャル絵を隠す「ギャルパニ」方式を採用したアレンジモードがある。まぁ、オリジナルの方はどうでもいい(笑)。だって、オリジナルはコンティニューなしの一発勝負なんですもの。あまつさえ、本来、業務用縦画面のものを、テレビ用正方形に変更したせいで難易度上がってるし。一応、縦画面モードもあるが、こいつのためにテレビ壊すわけにはいかん。フラット管だの、デジタル放送だのの前に各メーカーは早く「縦に置けるテレビ」を作ってくれ。
 で、問題のアレンジモードである。(たぶん)全25面構成で面クリア毎にギャルのCGが表示される。それにつけても「ギャルズパニック」というのは偉大なゲームよのぅ。人間、ご褒美なくして、なぜに働きますか。「ヴォルフィード」は良いゲームだが、継続プレイ欲では、(形のセンスがわからん)メカではギャルには勝てん。ちなみに「Q二千」では女の子は残念ながら脱がない。(←そりゃそうだ) また、なぜか出てくる娘さんは1人だけで、毎回、服が違う。水着、看護婦、バニー、被り物など一通りの格好は押さえているような気がする。さぁ、みんなで、このお嬢さんの名前や設定を考えよう! エコ子やデジ子のような明日のスタァを目指すのだ! できれば、「〜子」がいいのだが、元のゲームが「くいっくす」だからな〜、上手いこと語呂が合わんか。

00/11/18  代


悪いことしまショ!

177 /マカダミアソフト /PC−88(18禁) /シミュレーション?
 前回、前々回と、昔のパソコンゲームの話が続いたので、これは、ワシもなんか書かないといかんようじゃ。じゃが、それがし、PC環境を入手したのはDOS後期のことでござる。それ以前となると、知り合いの家でやったファルコム、光栄系しかないんだよなー。ふっ、かくなるうえは、これだけは、と思っていたが、ついに禁断の扉を開ける時がきたようだ。「では、こちらのゲームを御覧下さい」 「山岡さん、それは!?」 「究極のエロゲーの1つ。『177』」 まぁ、メジャータイトルには違いないが。「天使たちの午後」についてはChonさんに謹んで譲ることにしよう、ケケケ。
 国会で公明党議員によって非難され、発禁処分になった事で一躍エロゲー史にその名を刻む、このゲームが発売されたのは85年。640×480とかなんとかいう問題以前の時代のゲームである。発売元はマカダミアソフトで、その実体はデービーソフト。そう、あの「頭脳戦艦ガル」のデービーソフトだ。
 「177」の中身は、とにかく女の子を強姦するだけの代物。タイトルは刑法第177条(強姦の罪)に由来する。発禁になった謂れもここにある。もっとも、当時これとは比較にならんくらいヤバいゲームがゴロゴロしていたのも事実だが。ゲームは、前半の帰宅途中の女の子を追いかけて服を引っぺがす横(しかも右→左)スクロールACTと、その後の強姦シミュレーター(?)の2部構成。最終的に女の子を巧いこと昇天(笑)させれば、和姦という事になって結婚。出来なければ、逮捕されてムショ送りになる。昔はムチャな話と思ったものだが、よく考えてみれば、今のゲームでもこれより酷いヤツって腐るほどあるわな。
 ACT面は、画面上部が家までのマップ、下部がゲーム画面。逃げるターゲットを追いかけて、至近距離でスペースキーを押して服を剥ぐ。道には墓石や旋風機、野良犬などの障害物が多数存在し、これらをジャンプで避けながら標的を追う。服を全部剥くと押し倒して、後半戦いってみようー、という運びになるが、敵の逃げ足は尋常ではないうえ、投げ……じゃなくて、脱がし判定が異様に厳しいので苦労すること必至。しかも、あまり手間取っていると目標は家に着いてしまいミッション失敗になる(アイテムを使って遠回りさせ、時間を稼ぐ事が可能)。
 上手いこと獲物を全裸にして押し倒すと、強姦画面に切り替わるが、女の子の上に野郎が覆い被さっている絵なので、あんまし楽しくない。一応、アニメーションもするが動くのは強姦魔の腰だ。画面には花の蕾が表示されていて、相手の性感が高まると徐々に花びらが開いていく。で、最後にポトリと蜜が垂れる。ここまで持ちこめばステージクリアだ。
 いろんな意味で衝撃のゲームだが、拙者が「177」をやったのは高校の時。当時、部室になぜか88と発禁になって久しい「177」(無論、違法コピーだ)があったのだ。偶然、発見されたフロッピーの由来を聞けば、先輩の所有品だが難しくてクリアできないという。
「ふふふ、噂に名高いご禁制の品。試してみぬ訳にはまいりませぬなぁ」 「越後屋、お主も悪よのぅ」 「いえいえ、お代官様こそ」
 さっそく(うちの部では)誰もクリアできなかったゲームを攻略すべく、プロジェクトスタッフが集められた。難関に挑むプロジェクトX 〜挑戦者たち〜。部の垣根を越え、集結した命知らずの外人部隊。チームは追跡任務担当班とシミュレーション担当班に分けられた。俺はACT担当でしたよ、念のため。
 作戦開始から数分の苦闘の果てに、「女の子が障害物をジャンプして避けた隙に一気に距離を詰めて、着地際を狙ってスペース連打あるのみ」という結論に達し、なんとか任務完了には成功した。後半戦は担当が違うので、よくわからんが、「回転運動が勝負を決める」とか「キーボードに念を送れ」とか「光ファイバー、コミュニケーション。回路全開!」などの漢の叫びが響いていたような気がする。多人数で遊ぶと盛り上がるエロゲーってのも珍しいですなー。
 とりあえず飽きるまで遊んだので、その後、「ソーサリアン」の追加シナリオ(野郎ソーサリアンが1人で嫁を探しに行く、アレだ)を始めた。んが、「横スクロールACT」、「スムーズな左右移動と浮きあがるジャンプ」、「重なるまで接近して攻撃」などの予期せぬ共通点の多さに、プレイ中、ソーサリアンが敵やメスキャラに近づくたびに、ギャラリーから「剥け! 脱がせ! そして押し倒せ!」と熱い声援が送られて異様な盛り上がりを見せていた。今となっては、いい思い出ある。

00/11/16  代


集え、全国のゴチャキャラ達よ!

ファーストクイーンU /呉ソフトウェア工房(KSK) /PC−98 /シミュレーション
 みなさん「真・三國無双」、楽しんでいらっしゃるでしょうか。そういう訳で今回は「ファーストクイーンU」です(それ前もやった)。
 「ファーストクイーン」は、PC−98で出たACTとSLGというシステム的にも客層的にも重なる部分がなさそうなジャンルを合わせた意欲作。こんなゲームが売れるのかと心配したが、パソコンゲームは寡作だったせいかどうか、カラーで攻略が載るぐらいには売れていたようだ。本作はその続編(ただしストーリーに直接のつながりは無い)。

 ――ある日、一人の傷ついた戦士が「ローマ」の海岸に流れ着く。異国の戦士だと思われるその男は一切の記憶を失っていた。奴隷として売られた彼は、「アレフ」と名づけられ剣闘士になるが、連戦連勝を重ね、瞬く間にローマの市民権を得る。アレフが市民権を得た祝いの日、西の「フランク」による侵略の報が届く。議会は後背の安全を確保すべく、砂漠の王国「アレクサンドリア」との和睦を決定。その使者に選ばれたアレフはアレクサンドリアに向かうのだが――

 ゲームの世界はインチキ・ヨーロッパ。フランク王国と共和制ローマが並立するといういいかげんさがなんとも心地よい。他にも森にはエルフが、アルプスの地下にはゴブリンや地底人なんかがいたりする。
 時間的には、前作の「ラスボス戦での新型爆弾(嘘)の使用により城が崩壊、突入部隊の全員が行方不明」という衝撃のラストから少し後の話。主人公のアレフはどうも前作の主人公「リッチモンド」のようだ。ちなみに前作の舞台はブリテン島だった。

 ――アレキサンドリアに着いたアレフは、そこでアレキサンドリア初の女王になる王女「パトリシア」に好意を寄せられる。しかし、彼女はアレフとは別にアレキサンドリアにやって来た元老院筆頭の「ネロ」にさらわれ、北の国「アレシア」に連れ去られてしまった。ローマに戻ったアレフは臨時で軍の司令官に任命される。アレキサンドリアの王と国民の怒りを抑えるため一刻も早くパトリシアを救い出さなければならない――

 基本的なシステムは前作から変わっていない。ゲームの舞台は砦や町、森や山ごとに一つの「エリア」になっていて、それらが網目状に繋がることで「オールマップ」が出来ている。
 プレイヤーは最大20体のキャラで構成される「チーム」を最大16まで持つ。このチームを動かして敵の本拠地を落とすのが戦略的な勝利条件。ちなみに戦闘によって主人公が死んだらゲームオーバー。前作と違って自軍の本拠地が落されてもゲームオーバーではない(デメリットはある)。
 味方のチームと敵のチームが同じエリアに存在した場合は戦闘になる。
 戦闘時、チームのキャラは勝手に戦い、プレイヤーが動かせるのはその内の1体だけ。戦い方は敵キャラにぶつかるだけという単純なもの(弓矢や魔法だと少し変わる)。あとはチーム全体に対して、攻撃・待機・後退といった大雑把な指示を出す。
 敵を全滅させるのが戦術的な勝利条件だが、敵のリーダーを倒すと残りの敵が寝返るといった要素もあるので、戦い方に工夫の余地がある。ちなみにこちらの(主人公以外の)リーダーは死んでも別の奴がリーダーになるだけ。また、リーダーが画面端まで戻ると逃げることが可能。この場合、逃げ遅れた部下は捕まったり行方不明になったりする。敵の城や砦に行くと、牢屋に捕まった味方を助けられることがあるらしい(逃げたことがないから良く知らない)。
 敵との戦闘によってレベルが上がることがある(ランダム要素)。レベルと共にHPなどがあがるが、レベルには上限(15)があり、強さの目安というよりは、あとどれくらい成長できるかを表す数値になっている。また、レベルがある程度以上になるとキャラによってはクラスチェンジが出来るので、新しいクラスになってさらに成長させることが出来る。
 ちなみに野外のエリアでは野生のモンスターがいるので、レベルアップはむしろ敵軍のいないエリアでこうしたモンスターを相手にするのがメインになる。

 マニュアルによると、ゲームのシステムは「ゴチャキャラシステム」。……ネーミングセンスのかけらも無いが正にその通りのゲームで、敵味方合わせて数十体のチビキャラどもがゴチャゴチャと戦う。端から見るとかなりコミカルなゲームだが、レベルアップとクラスチェンジを繰り返して鍛え上げた部隊が、「突撃!」の号令と共に一斉に敵に向かっていく様はなかなか迫力がある。ちなみに昔のゲームなんで、もちろん声なんか出ません。号令はプレイヤーの自前です。実際の攻撃命令はCAPSキーのロックで行うというのは、これまた昔のパソゲーらしい。

 ――アレシア軍と戦いながらヨーロッパ中を巡るなかで、アレス達には新しい仲間が加わる。海賊、吟遊詩人、エルフの姉妹、沼の魔女……。種族も職業も異なる彼らだが、異なる個性が組み合わさることでアレスの軍は飛躍的に強化されていく――

 前作と較べて今回はRPGの要素が強く、あちらこちらをうろつき回る事でどんどん仲間が増える。キャラごとに能力は千差万別だが性格も千差万別で、戦闘中も異なった行動をとる。例えば、
・「卑怯な事が嫌いな」バイキングは敵を袋叩きにするのを嫌い、常にフリーの敵と戦おうとする(で、自分が袋叩きにあう)。
・「それなりの働きはする」と言って仲間に加わった海賊は、本当にそれなりにしか働かない(いや、それでいいんだが)。
・いかにも役立たずなジジイは邪魔にならないように画面の隅の戦い、敵に囲まれるとテレポートの魔法で包囲から脱出する(実は囮として役立っている)。
 また、前作では1人しかいなかった魔法使いが10人近くまで増えたので、戦術の幅がかなり広がった。特にモンスター等を召喚する魔法は使い捨てに出来る味方が増えるので非常に助かる。

 ――北の国アレシアと戦うローマだったが、西の国フランクとも、いまだ交戦状態にあった。国王は2人の王子が旅に出てからというもの、疑り深くなってしまっている。王子に会えばあるいは考えを変えるだろうか……。
 一方、傍観を決め込む東の国「パルティア」。国王は争いを好まぬが、金を好む。国王が喜ぶほどの財宝を持っていけば味方につけることが可能かもしれない――

 真っ直ぐアレシアを目指すのも一つの手だが、「急がば回れ」外交的手段を使って、他の国を味方につけるのが賢いやり方。フランクとパルティアは特定の条件を満たせば味方にすることが可能。敵に回せば幾つものチームがこちらに向かってくるが、味方につければ逆に幾つかのチームがまとめて手に入る。ただし自軍が動くたびに時間は確実に過ぎている。あまりちんたらしていると痺れを切らしたアレキサンドリア軍が……。
 2度目以降のプレーではより効率的な戦略を考えるのが楽しみになっていく。

 ――幾多の困難を乗り越え、アレフ達はアレシア南部に広がる大平原にたどり着く。後の無いアレシア軍はこの大部隊の展開が可能な大平原の利点を存分に生かそうとする。この平原がこの戦いにおける「決戦場」になるのは間違いないだろう――

 敵の本拠地前のエリア、その名も「決戦場」。このただっ広く遮る物の無い平原で、相手は次から次へと敵を出してくる。こちらも最精鋭部隊を投入、召喚魔法を駆使して仲間を増やす。さらに戦いが佳境に差し掛かると援軍のドワーフ部隊が到着する。結局、味方だけで80体以上、敵も合わせると百数十体がこのエリアで戦ったことになる。当時はあまり考えなかったが、今考えるとこのゲーム、物凄いプログラム技術によって作られたんじゃないだろうか。
 これだけの大決戦になるので、最初の頃は戦いには勝ったものの、終わったときにはチームの半数が死んでいた。しかし、「地震」の魔法が全ての敵「だけ」にダメージを与えると気づいた瞬間に楽勝になり、全員生きて次のエリアに進むことが可能になった。ちなみに地震の魔法を使うのはカバの賢者「カバルティ」だ(いやマジで)。

 この後、敵の本拠地に殴り込んで、アレシアの背後にいる闇の存在を倒し、ネロを射殺して(奴は飛び道具に弱い)、無事、パトリシアを救出する。これでめでたしめでたし、のはずだったのだが……。この後、前作を越える衝撃的なラストが待っていた。

 ――アレクサンドリアにて。
パトリシア「私、女王になんかなりたくない。アレフ、私を連れて逃げて!」
国王「おのれ! 生きてアフリカから出られると思うなよ」
アレフ「……オレに選択する権利は無いのか」

 後継者のいなくなったアレクサンドリアはあっという間に衰退して、その都は砂に沈んだそうな。あーあ。

00/11/14  東


もはや巡りこぬセピア色の季節

CALU /バーディーソフト /PC−98(18禁) /アドベンチャー
 「アトラク=ナクア」をやり終えたらなぜかこの18禁ソフト黎明期の名作を思い出してしまった。あるいは、「アトラク=ナクア」の”かなこ”の切羽詰った恋が「CALU」のヒロイン達に重なったせいかもしれない。

 1991年3月発売だから、もう10年近く経っていることになる。私の18禁ソフトのキャリアは、この時期のもうひとつの名作「闘神都市」と、この「CALU」に始まる。だからこの2つのゲームは今にいたるまで、私の中の18禁ソフトに対する要求基準を規定している(純愛系が好きなのはそのせいかも)。
 「闘神都市」が、「アリスの館456」でウィンドウズに移植され、さらに当時のスタッフが今もアリスソフトに残っている事に比べると、「CALU」は直後に主要スタッフがまとめて会社を辞め、ウィンドウズに移植されることもなかった。(注1)
 現時点ではソフトも実行環境も手に入れることは困難。いまや、少しずつ色あせてゆくアルバムの中の記憶でしかない。唯一手元に残った音楽CDだけが、当時のからまった思い出を掘り起こし、感動の表面を微かになでるのみである。

 前作である「CAL」と同様、オムニバス形式のADVである。当時としてはオーソドックスなコマンド選択方式。間違うとすぐにバッドエンドになるところや、コマンド総あたりでなんとかなるあたりも当時風である。
 時の神アイオーンに連れ去られた前作のヒロイン結城美加を取り戻すために、主人公は守護神であるビーナスの手助けを得て夢の世界に旅立つ。そこで幾多の女の子に出会いながら主人公はアイオーンの元を目指す。

 前作から3ヶ月という殺人的なスケジュールからは考えれないほど、CG、シナリオ、音楽が高いレベルで融合している。
 音楽はNEC98の発音数の少なさを克服し、今聞いても非常にすばらしい。アイオーンのテーマなどは主旋律を廃し、一拍子のドラムのみを使用し、ボレロのように段階的に重ねることでその神々しさを見事に表現しきっていた。
 CGは当時主流の職人芸的ドット絵とは趣が違い線形グラデーションを多用した簡潔なものであったが、少女漫画的な線に合致して「きれい」や「かわいい」だけでない「はかなさ」というものを表現することに成功していた。
 そしてシナリオ。
 オムニバスという形式の中、さまざまの境遇の女の子が主人公と短い逢瀬の中、そのやさしさに触れ、体を重ねる。だが、いずれも主人公がいずれ立ち去らねばならない事、二度とは会えないであろう事を自覚して、そしてそれ故に、刹那的な恋に身をゆだねるのである。そして訪れる別れ、時には無言で去り、あと腐れない無いさよならを装い、けれども秘めた残心が心を責め、別れを宿命付けられた出会いを恨むのである。
 キャラクターも立っている。麻薬に蝕まれセックスで奉仕することでしか愛を表現出来なかった秀蘭、奴隷に徹し憐れみを拒絶したシェラザード、ただの案内キャラでギャグキャラのはずなのに一番目立ってたチェス、主人公の守護神で絶対者でありながら主人公を翻弄し続け、そして秘めた想いと因縁をほのめかしたビーナス。
 今でこそ当たり前の要素ばかりだが、当時は主人公にとって都合のよいお飾り的な女性の描写が主流であり、女性側の心理と都合を掘り下げたことは画期的なことであった。(注2)
 これらは、キャラクターデザイン/原画/CGを担当し、キャラの性格付けやシナリオ原案にもかかわったと思われる美龍(めいろん)女史のパーソナリティーに追うところが大きい。(注3)
 そしてこの後の18禁ソフトが、ただのご褒美絵ソフトからシナリオ重視に転換してゆく先駆けとなった。(一種の奇跡のようなものではあったが)


注1.「CALV」も出たが別のスタッフによるものである。パロディー版の「PAL」が彼らのバーディーソフトでの最後の仕事である
注2. 無論、昔のソフトであり、ヒロインをほっといてセックスにいそしむ理由付けや呵責などは十分に描かれているとはいえない。またやたらとアナルセックスが好きなのには正直戸惑う
注3.現在は七緒杏としてご活躍中

00/11/11  森脇


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