暗黒式雑記群


立つ鳥、お茶を濁す

 サイト開設より200日、今までその日の気分でハードやジャンルを気にせずにレビュー(と言い難いヤツの方が多いような気もするが)を書き散らしてきた訳じゃが、キリがいいところにきたのでちょいと統計を取ってみるナリよ。傾向と対策のためには、まずリサーチよね。(厳密には違うが)総数が100なのでわかりやすいっすね。

・ハード
ウインドウズ[28%]/プレイステーション[21%]/サターン[17%]/メガドライブ[17%]/ファミコン[6%]/PCエンジン[4%]/スーパーファミコン[4%]/アーケード[1%]/ドリームキャスト[1%]/PC−98[1%]
 む、ウインドウズとプレステが多かったか、「一般人は知らないが、マニアには有名」な所を狙うと、やっぱこうなるわな。逆にサターンはマニア的に奥が深すぎて手を出しにくい。ソフト所有数は多いんじゃがね。

・ジャンル
シューティング[38%]/アドベンチャー[26%]/アクション[17%]/ロールプレイング[6%]/パズル[4%]/シミュレーション[4%]/麻雀[2%]/スポーツ[2%]/レース[1%]
 よかったぁー! STGが一番多くて。これでエロゲーの方が多かったら検索サイトにSTGで登録している身として、立つ瀬がないわ。しかし嗜好が如実に現れとるのぅ。しかもスポーツとかレースはどれもイロモノだ。

 ちなみに、全体における18禁率は[24%]。意外と少なかったわい。ただし、(エロゲー含む)ギャルゲー率は[46%]。やっぱ「ギャルゲーはネタにしやすい」ってこったね。

 さて、これまでの傾向が大凡、わかったところで、みなさんに重大なお知らせがあります。「暗黒式雑記」は今回でお終いです。短い間でしたが、ご愛顧ありがとうございました。それではみなさん、さようなら。

 次回からは、新番組「帰ってきた暗黒式雑記」が始まります。

00/11/10  代


閃く刃

サンダーフォースX /テクノソフト /サターン /シューティング
 かつて、このゲームを、某漫画の台詞を借りて「鍛え上げられた日本刀のような」ゲームと評したことがある。そして、その思いは今でも変わらない。敵を斬る、その一点を主としながら、人に鮮烈な感動を与えることが出来る。それはまぎれもなくコンシューマーSTGというジャンルにおいて結実した1つの奇跡だったのだ。
 97年7月11日。5年の沈黙を破り、「X」は発売された。必ずしも祝福されて世に出たゲームではなかったのかもしれない。すでにSTGの潮流は「倍率増加スコアアタック」と「弾除け」以外の存在を(ほぼ)認めず、いまだにメガドライブを捨てきれない者たちに強固にアピールするには前作までとあまりに違いすぎる。事実、かつてのメガドライバーですら「X」を受け入れなかった者は多い。確かに「TFX」というSTGは万人が楽しめる総合的完成度が高いゲームではない。ただし、一方向に特化したSTGゆえ、まぎれもなくSTGの理想の1つを体現した名作であるのは間違いない。

 先、太刀をとつては、いづれにしてなりとも、敵をきると云心也。若し敵のきる太刀を受る、はる、あたる、ねばる、さわるなど云事あれども、みな敵をきる縁なり、心得べし。
――宮本武蔵「五輪書」水の巻
 「TFX」の神髄が「ハイテンポボーナス」にある事は言うまでもない。敵の瞬殺とその度合いをデジタルとアナログの双方で表現した機能美、瞬殺対象の配置と自機攻撃力の推移の絶妙なバランス。そして、なにより「瞬殺・ハイテンポ」が優れているのは、(システム、ストーリー両面の)ゲーム目的とスコアアップのための行動がストレートに一致するからだ。敵を倒す事を主目的としながら、「稼ぎ」のために余計な行動をする必要がない。最も効率よく躊躇なく敵を討てばいい。その動きは一つの太刀筋が極まる様に華麗になる。結果、スコアも跳ね上がる。ストーリーを追う通常プレイがそのままスコアアタックになるのだ。全ての動きは敵を討つためにある。
 また、「X」では、攻撃を躱しながら敵に張りつく事よりも、挙動を見切った上で敵より先に攻撃する「先の先」を重視した。「主」武装であるフリーレンジの零距離射撃こそが攻撃の要であり、他の武器はその補助になる。最接近時のフレーレンジ超強化形態はボスクラスの敵ですら一掃する。弾除け・バランス主義者に評判の悪い所以でもあるが、爽快感をウリにしながら、その実、マゾヒスティックな快感しか提供しないゲームが多いなか、強力な武器とそれを御する技の2つがあって初めて可能になる一瞬の快楽を追及した功績は大きい。殺られる前に殺る、真の瞬殺。間合いのさらなる懐に踏み込むタイミングと距離が彼我の死命を分かつ。振りかざす太刀の下こそ地獄なれ、一と足進め先は極楽。交錯する瞬間の鋭利な切れ味。(現時点では)他のゲームでは絶対に味わえない。
 さらに、敵の挙動を読んで先手を打つことは単なる記憶と反復の作業ではない。(これは全てのゲームにあてはまるが)画面内の事態を察することはすなわち、もう1つの世界を知ることに等しい。乾坤を其まま庭に見る時は我は天地の外にこそ住め。内外から同時に全体を見るがゆえに総てがわかる。世界を支配する遊戯、これが面白くないわけがない。
 「速さ」を軸に据えたうえで緩急や間の演出も自在。ストーリーは饒舌過ぎず、寡黙過ぎず。流行を貪欲に取り込みつつも、必要以上に媚びず。発売から3年が過ぎたが、演出系STGの頂点から降りてはいない。その「刀身」は今なお、輝き続けている。

 まことの花は、咲く道理も散る道理も心のままなるべし。されば久しかるべし。
――世阿弥「風姿花伝」第三問答条々

00/11/09  代


ビーム仲間


 妥協と言う名の平和から目覚め、偽りの安息を振り切る時が来た。
 封印されし最終兵器。自らを縛る楔を砕き、鈍色に燻る空へと舞い上がる。
 純然たる自由の為の総力戦(The ilitary nforce otalwar for bsolute iberty)。METAL BLACK最終項。
 飛びたて、無限飛翔機ブラックフライ。
 ニューロン解放。放射せよ、MAXレーザー。
 敵半獣兵機のビームを押し返せ。
 荒れ狂うエネルギー干渉。奔流するプラズマ。
 最後の反撃戦への幕が開く!


鳴神画「MAXビームエネルギー干渉にょ」の図

00/11/07  代


アートアライブ

 水戸芸術館現代美術センターで開催中の「テレビゲーム展 BIT GENERATION 2000」を見にいってまいりやした。
 だが、その道のりは一筋縄では行かんかったでござる。水戸芸術館と言えば、スネークキューブの出来そこないのような謎の鉄塔が目印。昔、一度行ったこともあるし、なんとかなるだろうと、ロクな下調べをせずに出かけたのが、そもそもの間違い。地図をてきとうに見て道に迷ったすえ、辿り着いたのは「茨城県近代美術館」。えぇーい、こんな近くに紛らわしい箱モノを造るのではないわ! あまつさえ、ぐるぐる回っている時に通った道の1つ隣りの通りが「芸術館通り」と言い、当たりのルートである事が判明。だったら、表示ぐらい出しとけよなー。
 無駄な苦労の果てに、館内潜入に成功し、まずは御入場。白い壁に、幾つかのゲームの台詞(ファミコンRPGのヤツが目についた)がドットで書いてある。いかにも「デジタル表現の展覧ですよ〜」てな感じではあるが、「ムネン アトヲタノム」があるあたりに、誰がどういう基準で語句を選んだのか、係のお姉さんに思わず問いただしたくなる。
 基本的にはパネル展示がメインで、歴代のインターフェースが並んだり(パワーグローブもあり)、何人かの業界著名人の略歴があったり、という内容。だが、正直、ちょいとハテナという感は拭えない。げーじつのことは、さっぱりわからんが、あれでOKなんじゃろか?
 チラシによれば、「ゲームを子供の遊びではなく、時代を映し出す新しい表現であるという視点から(中略)「テレビゲームとは何か」という大きなテーマを、過去と未来、ハードとソフト、他分野への影響、といったさまざまな角度から探ります」、が展覧会の趣旨だそうな。そのわりには、やっぱし「ゲームを知らん人にはさっぱり」、「知ってる人には今更」から脱却できなかったような気がする。マニア様である拙者としては「ゲームとは何ぞや」を説明して欲しかった訳ではなく、芸術業界という「異種族」がゲームをどんな目で見たか、が気になっていただけに直球勝負でゲームの説明されてもねぇ。
 後半の筐体や各ゲームの展示も選定基準がちょいと疑問。ゲーム進化の歴史ってわりには、「ウィザードリー」や「ドラクエ」はスーファミ版だったり、「バーチャ」は3だったり、趣旨がぶち壊しではないか。久しぶりに見た「スピードレース」には感動したけど。あと、PS2のゲーム(しかも、しょうもないもんばっか)並べときゃ、「ゲームの現在、そして未来」ってもんでもないでしょうが。
 結論。一応、入場料分の見応えはある展示ゆえ、行って損はない(たぶん)。だが、もうちょっとまじめにやろうよ(あるいは、もうちょっと吹っ飛んでてもいいよ)、つーのが率直な印象ですかね。あと、パンフレット2500円はいくらなんでも高過ぎじゃい。

00/11/04  代


夏には夏の思い出があります

AIR /key /WIN95(18禁) /アドベンチャー
 去年の名作「Kanon」を送り出したkeyの新作。
 しかも、発売延期のおまけつき。
 名作であることが当然のように期待され、「Kanon」と比較される運命から逃れられようもない。
 「泣き」の自家中毒は、プレイヤーを縛りその視野を狭める。

 自分は「Kanon」をプレイしていない。
 これは「AIR」というゲームをやる上では幸いな事だったかもしれない。これ以前にプレイした18禁ソフトは「Days Innocent」で、18禁ソフト情報誌も最近は読んでいない。「泣き」というジャンルも初経験である。それにもかかわらず、「AIR」をプレイしたのは高校時代の友人が強く勧めたのと、気まぐれと、ヨドバシカメラのポイントカードのせいである。戯れのつもりが、2週間の睡眠不足となり、自分の体力の限界を思い知らされる結果となった。
 でも社員旅行でいった伊東の海で、波間を飛ぶかもめを眺め、ふとこのゲームの主人公に思いをはせる自分がいた。ゲームの中での思いは、確かに自分の思いとなった。
 でも泣きはしなかった。

 ゲームの形式はオーソドックスなアドベンチャー形式。
 進行にかかわる選択肢は多くなく、基本的には一本道である。
・観鈴、美凪、佳乃の3人のヒロインとの出会いと交流からなる長大なるプロローグDREAM編
・主人公と美鈴の1000年にわたる因縁の始まりを描いたSUMMER編
・DREAM編の観鈴エンドのその後を、鳥の視点から見た異色の本編AIR編
 の3部構成からなる。
 物語の主軸をなすのは、翼人とよばれる異能の人々の悲劇と、悲しき記憶の連鎖である。最後の翼人である神奈は、大いなる呪いにより虚空に囚われ、悲しき夢を見続ける。観鈴は神奈の夢そのものであり、呪いによりその運命は悲しみに満ちている。主人公の先祖は神奈の最期に立会い、その呪いを解く使命を親から子に伝えてきた。そして、この夏ふと降り立った田舎町で主人公は観鈴と出会うのある。

 美凪、佳乃のシナリオでは、翼人の力の片鱗にふれるものの、その呪われた運命や悲しみは描かれない。ならば、美凪、佳乃は脇役かといえばそうではない。「AIR」には、もうひとつの主題「家族」というものがあるからである。当たり前のように一緒に暮らし、当たり前のように助けあう。ただそれだけの関係。
 美凪は、壊れてしまった家族・壊れてしまった母の心を繋ぎ止めるために、生まれてこなかった妹、みちるを演じ続ける。だけれども、そこには幸せはなく、翼人の見せる夢と主人公に幸せな家族の姿を見出そうとする。それが夏の夜の夢であっても……。
 佳乃は、両親を失い姉の聖と二人暮しである。彼女は魔法の願掛けに母との再会を期している。それは翼人の力により実現するが、最後には主人公と新たな家族を築くことを願い夢の世界から帰還する。
 そして、観鈴。
 彼女は叔母の静子とのあいだで、仮面の家族を演じる。近づきすぎず、離れすぎず。それは別離の予感のもと、悲しみを大きくしないための知恵。けれども主人公と鳥の「そら」の出現は、静子の心をかき乱し、観鈴と本当の家族になろうと決心させる。だけれどもすべてが遅すぎて……。

 観鈴が、呪いの輪廻を断ち切ったにもかかわらず死んでしまうことは予測できた。そしてあまりにあざとい泣きへの誘導は、かえって興醒めだった。だから、自分の関心はその後にある。

 静子は、本当の家族になれたと感じた瞬間、それを失ってしまった。それでも、彼女は立ち直り新たな幸せを子供たちに見出した。それは観鈴が教えてくれた母の幸せ。

 「そら」に変わり果てた主人公は、観鈴の影を、失ってしまった家族の幸せを、それでも地上に探そうとしていた。本来の使命を忘れ、あまりにも、女々しい彼の行動。最後には、空の神奈のもとに飛び立つ彼だけれども、彼の幸せは観鈴のそばにいること。その願いは果たされず、彼にとって空は最後まで悲しみの色だった。

 かもめが一羽、悲しげな泣き声を発し、伊豆の海に飛び立ってゆく。
 空の果て、海の果て、空と海の境。
 そこには何かがあるように見えて何もない。
 最後まで果たされなかった主人公の幸せ、それは次の世代、子供たちによって果たされるのだろうか。そんな事を考えた。

00/11/02  森脇


場繋ぎ 秋休み編

 現在、私は秋のリフレッシュ休暇中です。
 他人の迷惑顧みず、どかんと有給を取ったのであります。あるもんは使わんでどーする? 俺が働かなくたって、誰かがやるんじゃーい。さて、何をして過ごそうかね、うひょひょひょ。と、思っていたら、急激に寒くなった気温のせいで本格的にグロッキー。っかしーな。昔は風邪なんて1シーズンに1回ひけば、その分の抗体で春までもったのに。年のせいか? 食い物か?
 しょうがないので、まずは先日買ってきた本を読むので精一杯。積ん読状態のゲームも片付けにゃならんつーのに。とほほでござる。

>そりゃないぜ
 ようやっと「美少女ゲームマニアックス」を購入。で、読了。個々のライターの筆力にこれでもか、というバラツキがあるのは可哀相だと思うが、総じて「ユーズドゲームズ」水準の本だと思う。でもな、ただのレビュー本やないかっ! これなら立ち読みでよかった。オレは、もっとエロゲーの現象論とか構造論とか、「泣き」や「萌え」や「鬼畜」の解体を期待してたのに。ポルノグラフィーとして(ほぼ)機能せず、客もエロを求めている訳ではないにも拘わらず、様式として18禁要素を持たなければ成立しないゲームの矛盾に明確な解答を示して欲しかった。

 「感動した」(中略)優秀なオカズであることが第一のジャンルでありながら、このような感想が出て、しかもそのソフトは長期にわたって、多くのユーザーを虜にし続けている。こんなこと、他のメディア(本やビデオなど)では、まずありえない。
――序文より――
 そう、ありえない(かもしれない)。ならば、何故ありえないのかを(プロなら)考えて欲しい。それが「エロゲーを語る」ってことだろ。素人が金を出してしか知り得ない情報が「業界の内幕話(オブラートつき)」だけでは、ゲームについてモノを言う事の限界を考えてしまうではないか。

>怪人バッタ男
 長谷川裕一著「もっとすごい科学で守ります」を読む。前回は「東映スーパー戦隊」ネタだったが、今回は「石ノ森章太郎」特撮がメイン。本来、関係無いものをいかに1つに繋げるかがウリの本だっただけに、もともとシリーズとして繋がりのある「仮面ライダー」ネタでは、期待したほど吹っ飛んだ論旨は無かった。個々の番組に対する記述も食い足りない感がある。
 ただ、「BLACK」の設定をライダーの起源として、バッタの大量発生を様式化した「ゴルゴムの世紀王」を再現するためにショッカーが技術の粋を集めて作り上げた最強怪人がバッタ男である、というアイデアは見事。でっち上げとは、かくあるべきですね。
 あと、かっこいい(というか、納得できる)グランドバース・ロボ形態をはじめて見たわい。

>お兄さまへ……
 先日、アキバに巡礼に行った際に、「シスタープリンセス」のムックを抜き身の状態で抱え堂々と歩く御仁に遭遇。いかな、聖地とはいえ、その豪胆さに恐れ入った。おぉ、貴殿こそ、まさにまことのお兄ちゃんでござる。
 で、今月は初めて「電撃G’Sマガジン」の「シスタープリンセス」のページをまじめに読んだ(最後まで立ち読みできた自分を誉めてやりたい気持ちです)のだが……。
 ふっ、拙者、まだまだ未熟者でござる……。かの道は惨く険しいものと知り申した。

00/10/31  代

サターンで「RX」が出ると思ったんじゃがなー

バトルゴルファー唯 /セガ /メガドライブ /スポーツ
 なぁ、セガよ。「熱闘ゴルフ」なんか作ってる場合じゃないって。キャラクター要素が強いゴルフゲームなら、自前の資産があるじゃないか。そう、「バトルゴルファー唯」が! ドリームキャストでリニューアル続編を作ろうぜ、「レンタヒーロー」とか「ファンタシースター」みたいにさ。さらにネット対応ゲームにして、プレイヤーはバトルゴルファー、戦った相手の必殺技を身につけるオンラインゲームをやるんだよ。名づけて、「バトルゴルファー唯オンライン」(BYO)。勝てる、これなら勝てる。これで今期の赤字も減少だ!(注、その予定はありません)
 という訳で、今回は「バトルゴルファー唯」。セガが91年2月に発売したゴルフゲームだ。開発は、あの「スケバン雀士竜子」、そして、たぶん「エア・グレイヴ」のサントス。キャラデザに「銀河任侠伝」や「負けるな! 魔剣道」のANO清水を起用したギャルADVだ。Beepメガドライブの読者レースでは、オッズC、D評(中の下)を定位置とし、かつては投げ売りソフトだったが、一部に根強い愛好家が多く、近年では入手難。
 改造ゴルファーによる世界征服を目論む悪の秘密結社ダークハザードは、改造人間の素体として、天才女子高生ゴルファー、水原 唯と、そのライバルで親友(強敵と書いて「とも」と呼ぶ)竜崎 蘭に目をつける。唯たち2人は誘拐され、バトルゴルファー「ブラックファイアー」、「シャドーサンダー」として改造される。だが、唯は主人公の特権を生かして、脳改造前に脱出。組織壊滅と蘭救出のため、単身、ダークハザードに挑む!
「黒い炎で焦がしてあげる!」
 まともでないゲームゆえ、ストーリーもまともではない。
 見ればわかる通り、まんま「仮面ライダーBLACK」ある。で、戦う敵も、脳改造により知能に傷を持った花形 満、女ゲゲゲの鬼太郎(萌え度高し)、ズバットもどきなどである(他にカラーリングが青系の偽者アンドロイドなど)。版権関係でみみっちい事を気にしなかった大らかな時代の産物だ。
 基本的にはストーリーデモつきのゴルフ(1ヶ所、謎解きあり)で、会話デモののち、ゴルフで対戦する。もともとゴルフといえば、古代中国の拳法家、呉 流布が編み出した格闘技。改造人間(1人、妖怪)同士の対決となれば、さぞかし凄惨な打撃戦が予想されるところであるが、実体はキャラ固有のインチキショット以外はけっこう紳士的。しかも、敵ども、あきらめがよすぎる。スコアで勝っていても、OBを叩いたりすると簡単にギブアップする。あまつさえ、こっちの方がインチキレベルが高いのだ!
 看板に偽りなしのバカゴルフゲームであり、注意を払うのはグリーンまでの距離のみ。なんせ、風の影響を受けず、障害物を貫通し、念力で最初の落下点でボールを止めることが出来る(使用には制限あり。他にも90度スライスとかもあるが使わん)。これらは、ゲームが進むにつれ、倒した敵から教えてもらうので(自分で覚えるものもある)、ある意味ではヒラで戦わにゃならん序盤戦が一番辛い。ただし、いつでもパターを使える事に気がつくと難易度が、ぐっと下がる。パターで打ったボールは風の影響を受けずに目標に向かって真っ直ぐ進むので、グリーンに寄せる時はPWやSWなんぞ使うよりも確実にピン側に打てるのだ。ドライバーで飛ばして、アイアンで刻んで、パターで寄せる。基本的に常に全力スイング。これだけで勝てる。素薔薇しいッ! 1打目でグリーンが射程圏内のショートホールでは、例のボールを止める必殺技「サイコホルダー」でホールインワンも(比較的)楽勝だ。キャーッ、ステキッ!
 数多の熱戦を制すると衝撃のエンディング(自爆オチ。死者20000人)が待っている。巷ではイロイロ言われているが、エンディング曲はなかなかに名曲だ。音色の厚さなら、あの「エレメンタルマスター」のスタッフロールBGMに匹敵する。終わり良ければ、全て良いのだ。(注、良くない)

 ……しかし、ほんまにわしゃ、まともなスポーツゲームやっとらんのぅ。

00/10/29  代


神は細部に宿る

スーチーパイアドベンチャー ドキドキナイトメア /ジャレコ /サターン /アドベンチャー
 週刊マガジンの看板の1つであるサイキッカー麻雀漫画「真(チェーンジッ)・麻雀放浪記」が今秋からテレビで放映されている。麻雀が打てる打てないに関わらず幅広い人気なんじゃろうが、思うにこのマンガ読んでて一番、面白いと感じるのはインチキ系コンピューター麻雀(脱衣麻雀)愛好家ではなかろうか? イカサマ全肯定つーか、大前提。玄人は負けを認めた時が負けだ。最終的に全てを決めるのはツキパラメータが生む引きの強さだ。敵の流れを狂わせるのなら流局は勝ちに等しい。数えあげればキリないわい。つー訳で、今回は元祖イカサマ麻雀「スーチーパイ」の変種の話。
 かつてのサターンは、みみっちい事にこだわらないおおらかな自由の地、脱衣麻雀王国であった。家庭用ゲーム機史上、後にも先にも、あの時だけが脱衣麻雀がコンシューマーにおいて我が世の春を謳歌できたのだ。ああ、それなのにそれなのに、セガの大馬鹿野郎め。いや、この話はよそう。とにかく、数多のサターン脱衣麻雀において双璧をなすのが「スーパーリアル麻雀PX」(ドラ爆)と「スーチーパイU」(積み込み)だ。(「PX」の話はまたいずれやるとして)ジャレコの看板シリーズに成長した「スーチーパイ」は、客の求めるものを過剰なサービス精神で貪欲に提供した結果、麻雀とは何か違う次元に到達してしまった異形のゲームである。そして、そのスパークの方向があさっての方向に迸ったすえの産物に「スーチーパイアドベンチャー」(以下、四七牌A)がある。
 「四七牌A」は、豪華声優による美少女漫才にアイデンティティーを見出した「スーチーパイ」のキャラを使って恋愛ADVを作って「しまった」ゲームだ。発売は98年2月26日。「バトルガレッガ」「ステラアサルトSS」「慟哭、そして…」などが同日発売。実にサターンらしいラインナップですね。ちなみに「四七牌A」にはプレステ版もある。まぁ、大差はないが、おまけの「キャプテンフラッグ」は気になる。でも、「じゃじゃ丸くん」がねぇんだよなー。
 ストーリーは、主人公(男、名なし、顔なし、個性なし)が、スーチーパイ一味(今まで、集団を表わす単語として、この言葉をよく使ってきたが、今回ほどしっくりくる集団はない)と結託して、神用賀町で発生した美少女昏睡事件の謎に迫っていく。事件を解決しながら意中のギャルをゲットだぜ。ところが、下手人が主人公に一目惚れした新キャラと、彼女が契約してしまった夢魔だったことから、事態がややこしくなっているのだが……、というお話。
 ゲーム内時間で1週間(実質、3日)を期限とし、神用賀町内をうろつきまわってイベントを起こす。イベントを消化したキャラは、その晩に襲われるので、ターゲットであれば護衛につき、そうでない時は囮になってもらう(ひでぇ)。全イベントを消化し、かつ守りきったキャラとは最終決戦後、くっつく事が可能で、ディスクを交換してデートモードに突入だ。ゲーセンの閉店作業や、アパートのチェックが待っているぞ! って、デートじゃないやん。さすが、スーチーパイ、一筋縄ではいきませんね。
 とにかく「四七牌A」は客を選ぶ。ファンアイテムゆえ一見さんお断りとか、そういうレベルではなく、「なんちゃって麻雀」のキャラクターで「なんちゃって恋愛ADV」を作ったという観点が持てなければ、ファンであれ肩透かしを食う。主人公がメスキャラどもに完全に個性負けしているうえ、ストーリーと呼べるほどのボリュームのある話ではないので、「スーチーパイ」のウリであるべきかけあい漫才が弱いのだ。また、構造上、主人公とそのプレイでのターゲットの1対1状態になりやすいので、「通常とベクトルが違いすぎる価値観の人間同士をむりやり1つに押し込める」混沌(これこそがスーチーパイだ)も生まれにくい。だが、ゲーム内ゲームパロディー(PS版ゲーム天国もそうだ)と認識できれば素直に楽しむ事が出来るだろう。
 また、「四七牌A」の神髄はマップ画面にある。舞台である神用賀町はクォータービューの箱庭になっているが、このクオリティは尋常ではない。建物やオブジェクトの執念の描き込みには鬼気迫るものがある。現実の町並みの(ハード性能限界からくる)質の悪い紛い物でしかないゴンポリ・タウンとは一線を画す臨場感。ゲーム内リアリティーとは、こういう事を言うのだ。実際にありそうな町ではなく、「ゲームの舞台である神用賀」を再現するために練り込まれたフィールドは見ていて、そして動き回っていて飽きが来ない。主人公のアパート(六畳一間)の雑誌やプラモの散らかり具合と貧乏所帯ぶり、そして何故か豪華なテレビ(そう、よりよい環境でゲームをするためだ)にゲーマーなら感ずるものがあるはずだ。病院のリノリウムの床や屋上に見える時間帯による光量変化の表現も素薔薇しい。この無駄に細部まで作り込んだマップは、後で発売された「めちゃ限定版」の新作ADVでも健在で、こちらでは学校が凄い。さらに雪山では歩くと次第に足跡が消えていき、気がつくと同じ所をぐるぐる回ってしまう(笑)。

 この技術、なんとか他のものに流用できないもんじゃろうか。このまま消えていくには、もったいなさ過ぎる。

00/10/27  代


帰ってきたクアドラント

アンビエンス /インスパイア /WIN95(18禁) /アドベンチャー
 しぶとく居座り続けた夏も去り、じわじわと冬の足音が近づいている昨今、皆さんいかがお過ごしでしょうか? (特に今年は)あっちゅう間に過ぎ行こうとしている秋の日を感じ、物憂げな気分になど浸っておいででありましょうか? 「そんな暇などないわぁ!」というこちらさんも、「こっちは、もう雪が降ってんだよ!」というあちらさんも、そんな日常のしがらみはこの際忘れて、いっしょにアンニュイな思索にインサイドしてみんとするなりよ。
 そんなこんなで今回はインスパイアの「アンビエンス」だ。インスパイアと言えば、(現状では)業界のムーブメントとは程遠い所にいながらも、一度引っかかった者を捕らえて離さない奇妙な魅力を持つメーカーだ。呪いをかけていると言ってもいい。「お、新アイテム。では、さっそく装備ー」 ♪でんでろでんでろでんでろでんでろでんでん 「うぉ、外れねぇっ!」 そして、エロゲーの荒野に呪いを解く教会など存在しないのだ。でも「プリクラ」(笑)はやってねぇなー、SLGだから。
 「アンビエンス」はインスパイア一流のユニークなフラグ管理とイベント進行によるADVである。システム、ストーリーともに出世作「クアドラント」に近い。が、理解しやすいテーマや適度に抑えた先鋭性などには前作「デイズイノセント」の影響も見え、足して2で割ったというのが率直な印象か。ゲーム中に漂う静かな緊張感と柔らかで穏やかな間が共存する不可思議な時間の流れは、今回も健在だ。
 そう、これぞ「貴族のゲーム」。血管血走らせて、イベントやCGを猛追するのではなく、優雅にティータイムを楽しみながら雰囲気(ambience)を味わうのだ。ゆったりとした間に身を置きつつも、隙は見せず。「物事は全てエレガントに」と、どこぞのOZの総帥も言っている。例え、味噌汁のお椀にティーパックでも、今の私はノーブルなのだよ。心に余裕を持たなきゃね。「ダンディとキザとは違う!」(←それは貴族じゃなくてマフィアだ)
 物語の舞台は、中〜近世の欧州的王国、その片田舎のとある洋館。俗世を避けてその館で暮す主人公は、傍らに一人の侍女(無口キャラ。幼なじみ)だけを置き、無為の時間を送ること十余年のモラトリアム野郎だ。だが、ある日、主人公たちの館に、王都から2人の客が訪れる。1人は王の寵姫で主人公の従姉(しかも義理。かつての憧れのお姉さんだ)、もう1人は王女(王様のプリン、じゃなくて不倫の子。主人公を「お兄さま」と慕ってくれます)。1つ屋敷に男1人に女3人、どいつもこいつも(エロゲー的に)訳ありだ。どうする? どうでる? さぁ、さぁ、さぁさぁさぁさぁ! なんか、こう書くと普通の嬉し恥ずかしラブコメみたいじゃのう。
 ゲームは主人公の住む館内で起きる個々のイベントを選択、消化していきシナリオが進行、期限内に最終イベントに辿り付いた娘さんとのエンディングを迎えるタイプ。最小限の会話と述懐でのみ構成されたテキスト(よってプレイ時間は短い。一人一殺一時間、ありがたいねぇ)のため、率直に言って、かなり読み辛い。が、それも雰囲気のうちと割り切って行間を読むのがエレガントな楽しみ方だ。実際、一から十まで説明するテキストでは、このゲームはぶち壊しになってしまう。
 舞台となる館はクォータービューで箱庭のように表現される。ディティールによる実存感の表現は「スーチーパイアドベンチャー」ほどではないが、落ちついたインテリアを思わせる光沢が生む居室の再現性はかなり高レベルと言えよう。画面レイアウトを壊さないアイコン表示のみのインターフェイスの洗練にも匠の技が光る。
 理性を吹っ飛ばす萌えがあるわけでもないし、感涙にむせび泣く物語があるわけでもない。「前向きに無行動」とでも言うべき結末ゆえ、八方丸く治めて終わるシナリオでもない。どこをどう切っても万人向けではないが、これはこれでいいんじゃーい、と納得させてしまう力が「アンビエンス」には確かにある。
 ジツハ、密かにバグもあったりする(うちだけかもしれんが)。ゲームプレイ上、クリティカルなものではないが回避もできん。エレガントじゃねぇなー。頼むから、そろそろホームページ作っておくれ、インスパイア。ソフ倫非加入である事となんか関係があるんじゃろうか?

00/10/25  代


パソコンはムズカシイネ

 先日、ネットに入ってあちこちのページを見物中の時のことだ。とあるBGM付きのページに入って、ちょっとやかましいのでボリュームを下げようとしたら、突如、音が乱れて、そのままハングアップ。しょうがないので、リセットボタンをポチっとな、と押した(ゲームなどをやっていて、よくパソコンがこけるが、今までCtrl+Alt+DeleteとかAlt+F4で立ち直ったことは無い)。
 再起動後、再度、IEを立ち上げたのだが、どうも調子がよろしくない。
・カウンターが表示されない
・掲示板などcgiのページには入れない
・リンクをクリックしても、リンク先のページに飛ばないことがある(ブックマークも同じ)
・その日見た分のキャッシュが全部、吹っ飛んでる
 で、もう一度、接続して同じページに行ってボリュームコントロールを開くと、やっぱしハングアップして同じ症状が(再接続後、ボリュームに触らずに終了させると普通に戻った)。
 おいおい、ちょっと待ちなさいよ。今まで何回も、件のサイトに行く→音量を下げる、てのは問題なくやってたでしょうが。こりゃ、ここんとこリセットボタン押しすぎたから(昨日までやっていたゲームは、どうもうちのマシンと愛称がよくないらしく、起動すると必ず止まる、つーか起動しない。但し、その状態からリセットした後は問題なく起動する)、なんかファイルがぶっ壊れたか〜?
 その後、気になるところを試した結果、ブラウザーがどうのという事ではなく、とにかくMIDIファイルを再生中にボリュームコントロールを開くと止まる事が判明(WAVEとかCDは平気)。なんでやねん? 母さん、ぜんぜんわかんないわよ。
 どうせ考えたってわかんねぇんだから、とりあえず、対処療法で思い付くとこから処理していくと、先週、入れてみた「ウィルスバスター」が原因である事がわかった。実際は違うような気もするが、外したら丸く収まったので、こいつのせいにしておこう。パソコンを防御するためのソフトで、パソコンがおかしくなるのでは本末転倒ではないの(スピーカーの方のボリュームをいじれ、つー話もあるが)。やっぱ、拙者のように非オンラインのゲームにしかパソコン使わない人間は余計な常駐もんを組み込んじゃいかんでござるよ。ウィルスは怖いがな。

 原因がわかったから、「エヴォリューション」的には、「ヨカッタネ」だが、
 「ぐるぐるクリーチャー」的には、「オボエテロ」じゃのう。

00/10/22  代


燃えろ! 不審火ぃ

鮫! 鮫! 鮫! /東亜プラン /メガドライブ /シューティング
♪きょーうは、天気がいいから、しゅーつげきだ(ハァー、サメサメ)
 きょーうは、天気がいいから、しゅーつげきだ(ワァー)

 と、往年のメガドライバーなら誰でも知ってるBGMにのってはじまる「鮫! 鮫! 鮫!」(以下、鮫3)である。今は亡き東亜プランがメガドライブに遺した逸品STGだ。みょうちくりんなタイトルとか、意味不明度では伝説のテレビCMとかは、このさいおいといて21世紀に持っていきたいゲームの1つである。
 もとは89年にリリースされた業務用STG。同社の「タイガーヘリ」から続く系譜に連なるゲームで、「飛翔鮫」の続編にあたる。メガドライブ版は、そのアレンジ移植で90年発売。硬くて速くて難しく、常人には手が出せなかったオリジナルを、イージーなら誰でも(なんとか)クリアできるように調整して発売され、結果、縦が短いテレビ画面の縦スクロールSTGとして珠玉の出来を持つに至る。特にメガドライブの場合、「究極タイガー」や「大旋風」が、ちょいとアレなのでMD東亜STGなら、とりあえずコレなのよ。敵配置や弾の軌道などのSTGの根幹的な部分では、PCエンジン版「究極タイガー」にやや劣るが、敵を殲滅する爽快感では、これを上回る。「薙ぎ払う」という言葉は、このゲームのために存在するのだ。
 19X9年(ああ、もう過ぎちまった)、S軍の重機兵団「レッドスター」は、中東の小国「大民国」を今まさに陥落させようとしていた。残虐非道なS軍の侵略に対し、大民国解放軍「憂民」は前聖戦の英雄機フライングシャークを改造し、超兵器「スーパーファイアー」を搭載したファイアーシャークとして甦らせる。飛びたて、ファイアーシャーク! コードネームは「鮫! 鮫! 鮫!」だ! 今、見るとけっこう問題あるよね、この話。
 とにかく「鮫3」と言えば、スーパーファイアーに尽きる。これさえあれば、ワイドショットもシャークビームもいらん(ボンバーは欲しい)。最大6本の炎が画面全体に展開。羽ばたくように画面中を舐め尽くす。威力絶大、自機周囲の判定も強い。うわはははっ、燃えろ燃えろぉ! 今まで、いろんな物を燃やしてきたが、こんだけ手軽で火力がでかいのは初めてだ! 戦艦だろうが、爆撃機だろうが、みんな消し炭にしてやるぜぇ。イーッヒッヒッヒッヒッヒッー!
 と、最後までいけば楽チンなんじゃが、世の中、そんなには甘くない。スーパーファイアーは強力だが、シャークビームが使えん。ショットチェンジはアイテムで行なうが、基本的に使っていない武器のアイテムが出てくる。つまり、いらん武器が。しかも、しばらく画面内を飛びまわり、自機めがけて突っ込んでくる。敵や弾を避けるより、アイテムから逃げる方が難しい。あまつさえ、ボンバーやスピードアップは自機から逃げるように飛びやがる。とりあえずアイテムを取って、次のスーパーファイアーを待つ、という手もあるが、低レベル時のシャークビームは、それだけで致命傷になりかねん。横方向の判定が弱すぎるのだ。どのくらい弱いかと言えば、ほぼ自機の横幅に匹敵するビームが出ているのもかかわらず、自機先端から1本だけ伸びているスーパーファイアーより横に弱い。
 勝利の鍵は最強段階のスーパーファイアーを維持する事。敗因の要はアイテムを避けきれなかった事。この際、敵の存在はどうでもよかったりする。STGは自分との戦いである事を深く意識させられるでござるよ。
 己に打ち克ち、ついでにラスボスの超重装大陸掃砲爆裂戦車ユーゲン−61(まじで、こういう名前なんだって)も黒焦げにして、迎えるエンディング。静かな充足感の中、自然とそのメロディーに合わせて口ずさむ歌。

♪さめ〜、さめ〜、さめさめ〜

 その後、何事も無かったように2周目が始まるのは言うまでもない。

00/10/20  代


総合力

ポートレイト /テスラ /WIN95(18禁) /アドベンチャー
 ゲームを購入するかどうかの決め手になるのは、なんといっても最初に受信した電波だ。雑誌やネットなどで事前情報を集めたりもするが、たいがいは最初に画面写真やタイトルを見た瞬間にはすでに、その後の運命が決まっていることが多い。さすがに「財布の中身」という、これ以上無く厳しい現実の前に、パッケージを手にしてレジに運ぶのをためらう場合もあるが、そんな時はどこからともなく頭の中に声が響く。
「ルーク。電波を信じろ」
 オッケー! わかったよ、オビワン。(←嫌なジェダイだな)
 はじめから迷わず購入したゲームが当たりだった時は言うまでもなく、多少ぐらついても、なお購入を決定した奴が当たりだった時の感慨はまたひとしおだ。ふっ、俺の電波もまだまだ錆び付いてないぜ。今回のネタはそんな一品、「ポートレイト」。けっこう逸品なのよ、これが。
 「先ずれば人を制す」という。では、後発になってしまったものは敵を制するために何をすべきか。「ポートレイト」は、この命題に単純ながら一つの解答を見せてくれた。
 主人公は高校2年。神学系全寮制の学校に通う。部活は美術部に所属し、油彩をメインにやってきた。この美術部は部員こそ少ないものの、主人公含めやる気と実力にあふれるメンツで構成される芸術家予備軍。次の作品提出日も近い。最近、読んだ本を作品のモチーフにし、美術部の仲間(の1人)をイメージモデルに作品を作り始めた主人公は、その晩から奇妙な夢を見る。モデルに選んだ相手が様々な状況で現れるのだ。やがて、その夢の中で彼女の隠された心の傷にふれていくことになる――
 というのが、あらすじだが、これを見ると、たいていの人は「どーせ、暗黒系精神ネタをふまえつつ、かわいそうな境遇の女の子助けて、互いに自分を全肯定してくれる相手を見つけてハッピーエンド、ってオチになるんだろう」と言いそうだが、ずばり、その通りだ。一応、まっとう恋愛ものと非道まっしぐらの2つを併せ持つという特徴を持つが、それは必ずしもこのゲームの固有のファクターではない。実際、巷でいうところの「純愛」と「鬼畜」でくくれる訳でもない。
 つまり、「ポートレイト」は斬新な新機軸で戦うゲームではない。妥協無く土台を固めて、既存の魅力を再構築して客に提供することを追及したゲームである。そして、その完成度はかなり高い。快適なプレイ環境を約束する練り込まれたシステム。ゲーム中、微に入り、細を穿ち、冴えわたる小技演出の数々。同門(?)の戦いに大技はない。おのおの小技の完成度が勝敗を決める。各要素が全て、周囲のアベレージの数段上を行き、しかも組み上がった際に齟齬をきたさない。どれか一点にものすごく特出したものがあるわけではないが懐が広くオールラウンドに対応できる仕上がりを見せる。そして美術表現(実際に美術を学んだ人間が、どう思うのかは知らんが)を主軸に据えた説得力あるシナリオの独自性が、丁寧に積み上げられた基礎部との相乗効果を生む。
 ヒロインは4人いるが、シナリオ密度は等価。どのシナリオも過不足無くメインテーマに絡む異なる展開を見せる。これはテーマの分割ではなく倍化と言えるだろう。イメージに向かって丹念に描写を積み重ねていくテキストは読み手を引き付ける魅力を持ち、ネタの引き出しを含めた文章の層の厚さが物語に大きな説得力を与える。そして、ここぞという場面での「静」の演出に唸らされる(さらにバッドルートでの「動」との対比も巧い)。
 学園モノであり、ラブロマンスであり、サイコミステリー(?)である。破滅劇であり、友情劇であり、成長物語でもある。涙あり、笑いあり、感動あり。さらにエロゲーとしても、きちんと機能している。「金を出して損が無い」、この言葉を賛辞として送りたい。

00/10/19  代


場繋ぎ

 風邪気味でグロッキー(気温不順のため、夏型生活と冬型生活のスイッチが上手くいかないのが原因と思われる)なので、今日はさっさと寝ます。どのみちHP巡回のため、夜中に一度は起きるんだけどね。

>企業秘密
 昨日でサイトを立ち上げてから、ちょうど半年が過ぎました。3クール目に突入したのを期に、ここで重大発表をします。
 ここの原稿を書いていたのは、管理人の代じゃなくて、ホントはその妹なんです。お兄ちゃんは全然ゲームとかやらない人なんだけど、中学生の女の子がこういうHPを作っているのが明らかになると、いろいろありそうだから名前を貸してもらっていたの。今までウソをついてて、ごめんなさい。

 ……な〜んてことを書いても、どうせ誰も驚きも信じもしないんじゃろうな〜。いや、実際、嘘だけど。
 やだやだやだねぇ。ロマンを無くした若者たちよ!

>おじゃまんが大王
 はっはっはっ。みなさん、先週の金曜ロードショーの「となりの山田君」は観ましたか? 私は昨日、録画しておいたのを観ました。
 いや〜、あれこそ、世界に誇る日本のアニメーションですね。ゆったりとした間。心和む淡い色彩。その背後に隠れた精緻な技術。朗らかな家族の日常。月光仮面サイコー。ラストの「けせらせら」で感動しない奴はまともな人間じゃねぇ。とてもいい映画なので未見の人はぜひ、ビデオを借りてきて欲しいですね。

 ……どちくしょう! 少しでも道づれを増やさないと腹の虫がおさまらねぇぜ。
 まぁ、達人の計算も度が過ぎれば、素人には何も考えていないように見える事がわかったのは収穫だったが。

>ヤングマガジンのパソコン批評
「この子は……、Chobitsかもしれない」
 謎のコンピューターChobitis。その正体とは?
・OS(のインストール)無しでも動く
・製品番号などが無い
・ノートパソコンを凌ぐ(かもしれない)CPUを搭載
 そりゃ、「ゲーム機」だろう。
 しかも香港とか台湾製のパッチもんハードだ。

00/10/17  代


慟哭、そして……

ミネルバトンサーガ /タイトー /ファミコン /ロールプレイング
 みなさんは今までゲームを遊んで泣いた経験がありますか? 「FFZでエアリスが死んだ時」、「トゥハートでマルチが帰ってきた時」など、ゲームのジャンルやシチュエーションは様々でしょうが、パッド(マウス)を握り締めて、とめどなく溢れる涙が頬を伝うのを感じたことがあるでしょうか? 私は、かつて一度だけ(目頭が熱くなるとか、感動に震えるといったレベルではなく)画面の前で号泣したことがあります。今回は、私をどうしようもなく涙させた唯一つのゲーム、「ミネルバトンサーガ」のお話です。
 「ミネルバトンサーガ」はタイトーが87年10月に発売したRPGです。87年といえば、ファミコンRPGが盛大に開花し始めた年。「ドラクエU」を皮切りに、「ファイナルファンタジー」や「女神転生」「ヘラクレスの栄光」「星をみるひと」など、今なお名を残すそうそうたるタイトルが発売されています。その中にあって「ミネルバトンサーガ」は隠れた名作として、それなりに評価高く、現在でも好意的な意見を聞きます。一応、続編も出たし。
 「ミネルバトンサーガ」は数々の新機軸をもって発売されました。流動的なパーティー構成、シナリオ進行によって変化するダイアログ、傭兵(むしろ用心棒)という概念、完全回避可能なザコ戦と要所を塞ぐ回避不可能なボス戦など。今となっては、どれも目新しくないものばかりですが、当時はどれも新鮮に見えたものです。このゲームを評して「国産ものとして2番目の海外物アレンジではないオリジナルRPG」という言葉が「Beep」誌上に載った事もあります(1番目は「メタルギア」。「ドラクエ」は「ウィザードリィ」「ウルティマ」「夢幻の心臓U」のアレンジ移植と捉えるのだそうな)。(正しいかどうかはともかく)こういう意見が出るほど光る要素が多かったと言えましょう。
 物語は王道路線で、「育ての親の今際の際に自分が亡国の王子である事を知らされた主人公が、流浪の果てに光の戦士となって故郷を滅ぼした巨悪を討つ」というもの。序〜中盤にかけては、雇った傭兵ども(最強の傭兵は「ゴッドハンド」だが、それでは傭兵じゃなくて空手家になってしまふ)とレベルを上げつつ、話の流れから一時的に同行するNPCと広大な(ほんとに広い)世界を、あっちをブラブラこっちをブラブラとさまよいます。やがて、純粋培養箱入り巫女ルーナと謎の大魔法使いゼナの最終メンツを揃え、宿敵ラゴンの根城に殴り込むのですが、これがもうタイヘン。最終決戦は、まず3つの塔を攻略し、その上でラゴン神殿に襲撃をかける手筈になります。ところが、塔では仲間とはぐれて単独行動を要求されるは、ラゴン神殿はこれまでに輪をかけて、だだっぴろいわ。結局、最終ダンジョンのあまりの広さに完全攻略を諦めてラスボス直行ルートを取ったため、最強魔法タイフーンは入手できませんでした。まぁ、対ラゴン戦は、ひたすらゼナに攻撃魔法をかけさせて、わしらは後ろで体力回復の「がんやく」をポリポリ食っていただけで問題なく勝てましたが。
 ラゴンを倒した後、本拠地であるアーカサス城に帰ると感動のエンディングです。この城に戻るまでの間に他の町に寄り道をして、町の人間に話しかけるとみんなが我々の勝利を称えてくれます。辛い激戦の直後の賞賛。なかなか悪い気分ではありません。はっはっはっ、もっと誉めてくれたまえ。思わず、全ての町に寄り道をしてしまいました。
 ところが、乞食の町に寄った時の事です。乞食の長からの感謝の後に、いきなり横からルーナの台詞が。
「わたしたちにはもう必要ないので、手持ちのお金はこの人たちにあげましょう」
 ふっ、バカな事を言っちゃあいけないよ、ハニー。お金ってヤツは、例え使い道がなくても、いくらあったって困らないものなのさ、……って、ホントにくれてやりやがったよ、このアマ! 「はい」「いいえ」の選択は!? 所持金は!?
 0、零、ゼロ、ぜろぉーーッ!
 あちしの青春……。あちしの生きがい……。
 ……私、泣いてるの? これが、涙……。
 この後、あまりの最終決戦のしんどさゆえ、リセットして再度やりなおす気力もなく、無一文のままアーカサス城に戻った私たち。エンディングが始まり、主人公はその後、自分の全財産をドブに捨てやがった女郎とくっついたようですが、私は流れる涙で画面が曇ってよく見えませんでした。海よ、空よ、心あらば、ともに泣け。あれは全人類の悲劇だったのだ……!

 男が泣くのは財布を落とした時だけだぜ。

00/10/15  代


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