暗黒式雑記群


これで、顔がソニー・チバなら完璧だったのに

ザ・スーパー忍U /セガ /メガドライブ /アクション
「セガの続編に名作無し」
 およそこの日本、ゲームに生きる者ならば、誰しも一度は聞いた事があろう言葉である。意味は文字通り。セガって会社はどうも、続編を作ると「やっちまう」ことが多いんだよな。ハードが変わると特にそうだ。あぁ? 「PSオンライン」? あんな「スペースチャンネル5」が断じて「ファンタシースター」なもんかい! おっと、話がずれた。
 で、この「ザ・スーパー忍」(以下、スパ忍)もその例に漏れない。「スパ忍」は一昔前に流行った「勘違い忍者もの」のACTだ。恐怖の犯罪結社「NEO ZEED」と正義の忍者ジョー・ムサシとの不毛な抗争を描いた一大スペクタクル感動巨編である。冷静に考えるとかなりバカなのだが、それを大まじめに貫く紙一重のカッコよさが評価が高いメガドラ珠玉のACTである。ただし、鬼のようにムズい。んで、やっぱし、Tに比べUはあんまし評判がよくなかった。さらにサターンの「真・忍伝」は言うまでもない(バカゲーとしては一級だが)。 
 だが、今にしてみれば「スパ忍U」は悪いゲームではない。むしろACTとしては1級品だ。操作性はTに比べて改善されているし、ダッシュや飛び蹴りなどの新アクションによるスピーディーな展開は評価されていい。昔のゲームだから「視界外の足場(1度、乗ると落ちる)に向かって二段ジャーンプ」みたいな事を要求される場面もあるが難易度は、頑張ればいつかはなんとかなる。常人ならクリアできますよ、たぶん。難しいことに変わりはないが。6面のサブタイトルなんか、「罠」だ。イヤーンな感じ。
 愛馬「紅」やジェットボード「長瀬」に乗る、強制スクロールは文句無しにイカス。長瀬による踏み付けの、「ゲシッ、ゲシッ」という快感は一度やったら止められない。Tのランボーやゴジラのような「教えて著作拳」なキャラはいないが、メカゴジラ(モドキ)は出る。
 ムサシの強化版であるラスボス(同じ技を持つ上に、加えて「交渉拳」や「決裂拳」まで使う)を倒して迎えるエンディングは、現代の巨悪と戦う忍者ヒーローもの(この「軽めの」スタンス変更が評判が悪い原因でもあるが)として、実にカッコよい。

 闘いは終わった……。
 闇の翼は燃え上がり、大地を激しく震わせた。
 静寂の風がムサシを優しく包む。傷ついた体にやすらぎが訪れた
 だが、激動の世紀末。渦巻く欲望の裏側で悪の台頭は繰り返される。
 そして、1つの歴史が変わる時、闇を駆け行く者がいる。
 それが影……。
 それが忍。

 キャーッ、ステキよ、ジョーっ!(好きだけど結婚はしたくない)

00/06/14  代


索紀ィ、お前の運を儂にくれぇーっ!

雀偵物語3 セイバーエンジェル /アトラス /PCエンジン /麻雀
 かつては、これ一本でPCエンジンの総てが語れると言われたゲームである。キャラデザはスタジオOXの鈴木 典孝。声優を駆使して(ほぼ)フルボイス。なんせパッケージの売り文句の1つが、「今回の主人公は3人の美少女キャラクター。対戦する敵キャラも美少女ばっかり! 最後の敵がむさいオトコやオバサンなんて事はもうありません」である。そうだよな、正しいギャルゲーってヤツは「登場人物がメスキャラである事に意味がないゲーム」であって、決して「複数の女をオトコの主人公が食っていくゲーム」じゃないよな。
 全宇宙を麻雀で支配せんと企む麻雀女王ウラドラーは、日本――地球上で一番麻雀が盛んな国――へと潜入する。このままでは世界一勤勉な民族、日本人のみならず、全地球人が麻雀の甘い罠によって、退廃と堕落に支配されてしまう。
 銀河探偵連邦の勇者たちは、麻雀を得意とする(もうダメじゃん)3人の少女、麻上 筒子(筒子担当、身長40メートルの怪獣退治の専門家に変身する)、麻宮 萬純(萬子担当、セーラー服型のコンバットスーツを着用する)、麻尾 索紀(索子担当、魔法少女)に乗り移り、ウラドラーの野望を阻止すべく立ち上がった。その3人の名は――、セイバーエンジェル!
 おぉ、PCエンジンだ。まごうことなきPCエンジンのゲームじゃ!
 基本的には(一部、コマンド総当りADV)デモを鑑賞しながら時々、麻雀をやるデジコミである。麻雀はだいたい5〜10分に一戦ぐらいの割合で入る。洋ピン映画みたいだ。デモの質は(ギャルゲー的に)かなり高い。とにかく最後には無理やり麻雀にもっていく展開は痛快。世界に対する麻雀の絶対度の割合が他の麻雀ゲームと微妙に異なるあたりが面白い。(声、三石 琴乃)「地下プロレス場と見せかけて、その実体は闇雀荘なのだよ!」、あたりが白眉か。
 断じて本格麻雀ゲームなどではないが、「雀偵3」には隠れた効用がある。とにかく打てさえすればいい、点数計算とかはコンピューターや人にやってもらえばいい、というような場合なら、麻雀入門に最適なのだ。牌の種類、2+3×4の組み合わせで上がる事、ポン、チー、カン、リーチ、最低限これだけ知っていればコンピューター麻雀は戦える。そこから役とその組み方を覚えていくのだが、「雀偵3」の場合は「スーチーパイ」ほど親切ではなく、リーチをかけた時にあたり牌を教えてくれる程度のサポートしかしないので、意地でも自力で覚える。だが、かなり上がりやすい(引きが強い)アルゴリズムの上、敵が「スーパーリアル麻雀」のようにドラ爆を積んだりしないので、理不尽な負けを喫することは少ない。またイカサマ技は積み込みで、さらに積んだ後も牌を送ってくるので、その役をどのように組んでいけばいいのかが判りやすい。実際に卓を囲むより、覚えは早いはずだ。実戦ではまったく役に立たんがな。あくまで打てるようになるまでの話。
 配牌時に出てくる謎のサイコロ少女サッちゃんとミッちゃんの「サイコロ、ふるふるぅ。いまから二人でサイコロふるわねぇ」に耐えられる人なら最後まで楽しめるであろう。
 ところで、今回のタイトルの元ネタ(オリジナルは「哭きの竜」だが)、「カカロットぉ、お前の運を儂にくれぇーっ!」がわかる人っている?

00/06/13  代


3年、遅いわ

ガーディアンフォース /サクセス /サターン /シューティング
 実は、かなり以前からサターンの新作ラインナップに名を連ねていたゲームである。しかし、実際に発売されたのは98年夏。……いくらなんでも遅いわ。もうサターン末期も末期じゃないかぁ。しかも8月頭のゲーム端境期。売れんわ、そりゃ。まぁ、わしらマニアは足向けて寝られないけどさ〜。と言うわけで、「ガーディアンフォース」は、あっという間に(うちの近所では)980円ソフトの仲間入りをした。いや、拙者は発売日に通常の値段(2割引)で買ったんでござるがね、ニンニン。
 さて、「ガーディアンフォース」。とりあえず「コットン」のメーカー、サクセスが何を思ったか、サターン互換基盤で発売した業務用STGである。しかもトップビューの戦車STG。これでもかというほど時代の波に逆行している。……だが、これぞ知る人ぞ知る秀作と呼ぶに相応しいゲーム。違いのわかる人の上質ブレンド。まずはアレンジの効いたオールドファッションにタマシイゆすりしびれるのじゃ。
 古代遺跡から発掘された謎のクリスタル。「フォース」と名づけられた、その物体は超常現象と科学技術との結合を可能とし、莫大なエネルギーを産み出す可能性を秘めていた。
 「フォース」の危険性を察知した秘密結社「ガーディアン」は、特殊戦車部隊による「フォース」の回収作戦を画策する(使用する戦車が「フォース」で動いているのは言うまでもない。大人はウソツキである)。
 非合法特殊実験部隊「ガーディアンフォース」は平和のため、正義の破壊活動を行う極秘部隊である。 
 特殊戦車「M22,MKI PTARMIGAN」(長い)は、進行方向に発射される車体ショットと360度回転する砲塔から発射される砲塔ショットをメインの武器とする(他にサブショットのミサイルと各砲塔ショットに対応したボンバー)。メインになるのは砲塔ショットで、5種類の武器をアイテムの取得によって使い分ける。また、1Pと2Pではショット性質が異なり(概ね1Pが集中、2が拡散)、1粒で2度おいしい。
 このゲームの勝利の鍵は、まともな戦車STGにしなかった事。戦車らしいのは砲塔を旋回させるぐらいで、普通に8方向に移動する。むしろ自機スピードは速い。滑らかに移動しながらの、砲塔の旋回によるピンポイント射撃。敵を狙って撃つ事と、敵弾を躱す事。2つの作業の分離と一体化のバランス。キー入力の意識は明確に分離されるが、ゲーム内の自機の挙動は回避と攻撃が緊密な連動のもとに成り立っている。回避方向と射撃方向が任意であることは戦術の自由度を高める。プレイヤー自身が戦闘の流れをつくる快感。全方向へ攻撃が可能なゲームならではの醍醐味である。また、超電磁ヨーヨーのようなバカ武装は殺伐とした気分を和ませてくれ(笑)、しかも使える。
 さらにエンディングにおいて敵帝国の皇帝がギャ―ルーである事が判明。なんか得した気分になれる(バカ)。ボスを取り逃がして、ドチクショウとトボトボ帰るバッドエンドも味わい深い(ホントか?)。
 そういや、「ガーディアンフォース」の「フォース」てのは絶対、某ウィロー好きの魔法使いが魔法を使う時に使っているアレだと思うんじゃが、「サイヴァリア」と「ザンファイン」は何か関係ありそうだし、ここらへん何とか1本にまとまらんもんかのう。

00/06/09  代


わかるかなぁ? わっかんねぇだろうなぁ

宵桜 /メイフルハウス風露 /WIN95(18禁) /アドベンチャー
 はっきし言って、このゲーム、出来がよろしくない。各シナリオ間の整合性はなっちゃいないし、ダイアログも平凡だ。発売時期を考えてもCGの塗りは野暮ったく、メインとサブのキャラクターデザインは齟齬をきたしている。操作性には難がある上、(回避可能とはいえ)バグもある。もし、ファミ通のクロスレビューにエロゲーのコーナーがあれば、4点が無難な点数であろう。
 だが手放す気はないし、それはこの先も変わらないと思う。俺のストライクゾーンを、これほど痛烈に抉っていったゲームは実はそんなにない。「エセ(これ重要)和風伝奇」、「てきどに猟奇」、「オレ様ビジョン炸裂のキャラクター」、これだけ条件が揃えば、魂のゲームといっても華厳の滝ではない。また、サウンドは結構、出来(特に弦と木管を使うセンス)がいい。
 ゲーム的には「痕」以降に派生した和風オカルトテイストのADVだ。主人公に惹かれた桜の精と、その幹の根元に封印されていた猫又が互いの妖力を補い合って人の身体を手にした事から物語は始まる。桜の精はひたすら主人公に第二種接近遭遇を計るのだが、猫又の方はその影で妖力補充のために人を襲う。ついには身近な者からも犠牲者が現れ、主人公は猫又の妖気を追ってきた退魔師とともに決戦に赴くが……、というのが話の流れ。
 ゲームの構造は端的に言って、「スーチーパイアドベンチャー」である。各キャラクターにはイベントが基本的に2個用意されている。2個目のイベントを消化した時点で、そのキャラクターは猫又の襲撃を受け、事前に死亡回避措置をとっていなければ、そのままお亡くなりあそばされる。猫又が襲うのは一晩に一人。つまり、その回で非攻略対象のギャルを生贄にして、意中の女を守るのだ。ひでぇ話ですね。主人公にモーションをかける女と元凶のコンビというのも「スーチーパイアドベンチャー」だな。
 明文はされていないが、「宵桜」にはトゥルールートがある。本来、イベントの起こし方、犠牲者、その順番と数はプレイヤーの自由だが、ある1通りの順番でイベントを起こしていくとシナリオ展開に破綻がなくなる。つーか、ようするにそのシナリオこそがメイン(さらにグラフィックの質まで違う)であり、形式的にマルチエンドにしようとしているからシナリオに整合性がないのだ。んで、そのシナリオ、幼馴染の同級生の「バッドエンド」なのだが、これが拙者の琴線をけっこうかき鳴らしてくれる。
 自分を慕ってくれた後輩の死に始まる惨劇は、容赦なく主人を日常から引き離す。自らの霊感ゆえに傷ついてきた少女は、心を通わせたその直後に化猫の牙に首を落とされ、最後の希望だった退魔師もその爪に斃れる。今際の際の退魔師から力を受け継いだ主人公はかろうじて化猫を屠るが、それは人として生きる事の破棄を余儀なくされる結果となる。
 互いに相手を想いながらも、ともに生きることの出来ない主人公とヒロイン。2人は笑顔で別れ、それぞれの道を歩き出す。2つの道はいつか交わるのだろうか。
 日常と非日常の乖離。今まで当たり前だったこととの突然の別れ。手にした気持ち、失ったひと。生と死。開放されたもの、新たに縛る鎖。
 ……万人に理解されんのは百も承知じゃが、ツボにはまってしまった以上、しょうがないんじゃよ。

「泣きたい者は泣き、笑いたい者は笑え」

――ジャック・ドゥミ

00/06/08  代


御先祖賛江

ディヴァインシーリング /スタジオ・ファジー /メガドライブ /シューティング
 「おれのしょくぎょうは『うちゅうれんごうぐん』のエ〜スパイロットをしている」(原文のまま。「ー」が「〜」になっていたり、「ヴァ」が出せないから「バ」になっている。また漢字は一切、使わない)などの奇天烈な文章が微笑ましいメガドライブの非公認ゲームが「ディヴァインシーリング」だ。その出来映えはメガドライブSTG四天王の中でも5本の指に入ると評判が高い。脱衣シューティングというあたりがメガドライブという市場をよく表している。
 郷里のゲーム屋のメガドライブの棚にひっそりと置かれてあった全部紙製のパッケージ。それを見た拙者は、「おぉ、ついにメガドライブにも(一般流通に流れてしまう)海賊版のゲームが作られるようになったか」と感激し、せっかくだからSTGの方(麻雀は見捨てた)を保護した次第でござるよ。ゲームの出来? そんなもんは最初の電波でわかっていたわ。あくまで保護なのよ、保護。メガドラのゲームは1度、機会を逃すとまず手に入らんのだから。君らも痛い目見た事があるでしょ?
 その後、雑誌などに少し取り上げられたが、おおむね「神聖なメガドラ市場を汚しやがって」的な評判であった。まぁ、面白くないゲームには生きる価値がない戦場だったからねぇ、メガドラってやつわ。生き残ったもの以外は、みんな死んでしまったのだ(そりゃそうだ)。でもな、「寄生虫」が現れるほどメガドラ市場が活気があった(という幻想が成り立った)証拠として、もっとおおらかな気持ちで捉えてやろうよ。サターンではついにコバンザメ商法はできなかったんだから。
 ゲーム的には、オーソドックスな縦スクロールSTG。特筆すべきは点数でパワーアップする点。「シルフィード」みたいですね(そんなバカな)。敵は1機につき100点で、10000点でパワーアップ(並びに1UP)。パワーアップはショット方向が増えるだけ。実にわかりやすいですね。
 自機は今では普通だが、当時はそんなになかった(?)3胴型の戦闘機。ゲーム画面では心眼を駆使すれば「X−RAY」2号機に見えない事もない(かなり本当じゃない)。
 敵は、往年のファミコンSTGのように画面上を怪しい軌道で動き回る。また、数に物を言わせて特攻してくるので、一瞬たりとも気が抜けない。ショットが5方向程度までパワーアップしていれば何とか捌けるが、1度やられたらもう手が出ない。ただ、アルゴリズムの練りが甘……、もとい親切設計なので見切りやすく慣れればノーミスクリアも可能。つーかノーミスでなければクリアできない。「グラディウス」みたいだ(一緒にするな)。1面からの完全詰め将棋。完璧主義者にはたまらない。
 さらにユーザーのことを考えた親切設計で、面クリアの裏技がある。しかも「ポーズをかけてABC同時押し」という簡単さ。クリアできない人もこれで安心。おそらく開発者もクリアできなかったと思われる。ユーザーの身になって物事を考えられるスタッフ、って素薔薇しい!
 でてくるギャ〜ル〜は5人。それぞれが、地水火風エーテルに対応しています。何か「異神伝心」に似ている(ちょっと違う)。面をクリアすると1人づつ出て来て、まぁいろいろある訳だ。1〜4面までの水地風火の4人からは、ちゅーちゅーとエネルギーを吸い取るが、最後のエーテル娘にはエネルギーを吸い取られる。で、そのエネルギーで新しい宇宙が生まれる、というのがストーリー。「Gダライアス」みたいですね(ここまでくると、かなり強引)。 
 はっ、まてよ。もしかして、このゲーム、(少なくとも日本コンシューマー市場では)史上初の「脱衣STG」なんじゃないか?(情報求む) やはり「がんぶる!」とか「異神伝心」の御先祖様であったか。
 あと、取説にはしっかり会社の住所が書いてある。今、この住所に何があるのか、気になるのぅ。PSY玉県所沢市東と(以下略)の人、情報求めます。「所沢の人間は紳士だ」と「がんばれ! タブチくん」でも言ってたしな。

00/06/06  代


一発人生

プチカラット /タイトー /プレイステーション /パズル
 時代は「萌え萌え」! ……かどうかは分からんが、「コナミ」に対抗意識をメラメラと燃やしてかもしらんが、タイトーが出したキャラゲーがこの「プチカラット」だった。
 パズルゲームではタイトーはこれまでにも色々と出していたが、他のメーカー製のシステムと重ならない様に、よりタイトー色を出す為に採用されたのが、なんと「対戦ブロック崩し」。

 システムの説明をすると、基本部分は「ぷよぷよ」形式……つまり2画面分割で、こちらがパズルを解くと相手方に「邪魔物」を送り込める形だ。キャラゲーなので画面背後にそれぞれのキャラが踊り狂う。アーケードにあった時は、「なのよさ〜」とか変な女の子声を響かせていて、結構目立っていた。でもそれ以外にも目立つ要素が幾つか有った。
 「ダイヤルレバー」、アーケードのブロック崩しには必須だが、「アルカノイド」以降絶滅した筈の物が復活した。そしてそれ以上の問題要素が一つ……。

 ……ずばり言ってしまうとこのゲーム、パズルゲームとしては「破綻」しているのだ!

 ブロック崩しなのだが、ブロックはただ消えるのではなく、上部のブロックが消えると下にぶら下がっていたブロックが全て崩れ落ちて消える。これがこのゲームの「連鎖」技なのだ。問題は弾をラケットで打ち返す事で制御してブロックを消すのだが、弾の軌道を予測し思う通りに操るのはどんなに手先が器用なゲーマーでも至難の技、その上連鎖が「崩れ落ち」の為、完全に相手に押されていた場合でも、たった1個のブロックを消しただけで立場が逆転してしまうのだ。シングルモードでも、序盤の相手に苦労したのにラスボスにはあっさり勝ってしまったりする。本来ある筈のゲームの難易度の起伏が完全に狂ってしまっているのだ。散々やり込んだ筈なのに、初心者に一瞬で逆転負けして惚けたりする(TT)

 プレイステーションに移植されて、イメージ曲をタイトー御用達の「ZUNTATA」が担当したり、モードが追加されるなどのオマケ要素はあったが、コンシューマーのキャラゲーとしては「おはなしモード」時に声が出なかったり、アニメーションがコンシューマー機の機能を全然生かさずまんま移植等、何か方向的に「外し」ていた。
 このゲームにあえて副題を付けるとしたらこれ。

 「一発ゲー」

 ……しかし、それでも思わずプレイしてしまうキラリと光る「一発」要素に、中毒になる人は結構いたりする(^^;

00/06/05  鳴神


ZOIDSの歴史がまた一ページ

 バンダイの一強支配に対抗するためか、はたまた在庫の処分をするためか……。トミーがスポンサーのゾイドのアニメが始まったのは去年だった。最初はなんも期待していなかったのだが、いやこれがしっかり作ってあって面白いんだ。
 主人公が周囲の人々との触れ合うことで成長して行くという、プレ・ポケモン的な子供向けアニメの王道を歩きながらも、生体兵器ゾイドによる国家間の戦いを描くという、マニアが喜びそうなこともやっている。ゾイドはCGで描かれるんだが、これがしっかり動き回りながら、なおかつアニメの部分と違和感が無い。いまだかつてアニメでこれだけCGを有効利用したものは無いだろう(なんで同じような事をしている『女神候補生』は『アイゼンボーグ』になってしまうんだろう)。
 春先に話は、「共和国の連中が帝国を乗っ取ろうとする悪の元帥を倒して、皇太子の少年を帝位に即ける」と言う、自由惑星同盟の愚民どもが喜びそうなラストを迎えた。さてこれでこの話も終わってしまうのかと思ったら、見事、第二部スタート。いやめでたい。
 で、その次の週の第二部一回目を見て少し驚いた。主人公のバンとヒロインのフィーネがぐっと成長していた。いや実際には二年しか経っていないんだが、外見的にも内面的にもかなり大人になっているんだ。かなり思い切ったことをしたもんだ。何しろ年取らせることはできるが、若返らせることはできないんだから。
 現に『カードキャプターさくら』では最終回(まだ見てない)に至っても、あまり変わり映えしなかったようだ。まあ、続編とか考えてるからなんだろうが、私的には最終回では、大人になったさくらの所に小狼が指輪を持ってくるってモノを期待したんだが(て、これじゃまんま、『セイントテール』の最終回か)。
 実際子供だからこそ受けていたと言う可能性もあるのだから、主人公達を成長させるのは一種の賭けなのだが、ゾイドにおいてはこの賭けは成功のようで、最初は違和感を感じていた人もいたようだが、今ではおおむね好意的に受け止められているようだ。私自身の評価も高い。あ、決してフィーネの胸がでかくなったから言っているんじゃないぞ。嘘じゃないって。信じろよ。

00/06/04  東


大決算

滅殺回路 /カラフトワーク /WIN95(フリーウェア) /シューティング
 スコアアタック。
 それは誕生から約10年が経過し、ええ加減マンネリを迎えたSTG市場に颯爽と現れた「コロンブスの卵」的発想。プレイ目的をハイスコアに限定する原点回帰。ならびに同一条件上で競技性を強調し、従来の「長時間遊ぶがゆえに高得点を叩き出す」長距離レースから、「短時間で高得点を競う」スプリントへのコペルニクス的転換。来るべき決算日に向けて、より多くの収益を稼ぎ出す魔性の経済学。神経集中、飲むなら焼酎。今日こそ見えるか、神の領域。ハドソンというメーカーのSTGへの最大の貢献がこれだ。
 キャラバンシューティングこそ、もはや行われなくなったが、限定時間内で得点を競うというゲーム形式は普遍的なシステムとしてジャンルの中に根付いている。オンラインで入手できる同人STGの中にもスコアアタック型の秀作は多い。その1つが、観音丸氏製作の「滅殺回路」だ。
 「滅殺回路」は、スコアアタックとタイムアタックの2つのモードを持つ縦型固定画面STGだ。自機はメインショットの他、4種類のサブショットを持つ。
 メインショットは前方集中、弾数制限無し。サブショットは前方集中、前方拡散、X方向、Y方向の4種で弾数に制限がある。他にサブショットの連射速度を上げるバースト(まぁ、オーバーウェポンだと思えば違いない)がある。状況によってサブショットを切り替え、ここぞという時にバーストを使ってゲームを進める。ところが、メインショットは威力が全然足りないので、サブショットが攻撃の軸になるが、何も考えないでバーストしまくっていれば即、弾切れになってしまう。残弾を把握しながら、叩くべき敵を1匹残らず殲滅しなければならない。「こちらを立てれば、あちらが立たず」はゲーム構造の基本。このバランスが整っていれば、まず勝ったも同然だ。
 編隊全滅ボーナスや隊長機ボーナス、自機の自爆や敵機の早回しなどスコアアタックの基本フューチャーがしっかりしているので、戦略性はすこぶる高い。つーか、頭使わんと全然、点が増えん。
 どう戦うかで頭を捻り、それを実行するための腕を磨く。こんな当たり前過ぎる事を実感する。能動的に取り組まなきゃ、ゲームなんて面白い訳がない。容量もコンパクト(約500KB)だ。ダウンロードして損は無い。パッドは必須だけどな。
 言い忘れたが、このゲームはエロゲーです。よい子は遊んじゃイケません。とりあえず、全グラフィック制覇のための条件は450万。常人にはマジでしんどいわ。

00/06/03  代


血は水よりも濃し

ギャラクティック・ストーム /タイトー /アーケード /シューティング
 光りある所に影あり。まこと、栄光のヒット作の影に人知れず消えていったマイナーゲームの姿があった。だが人よ、名を問うなかれ。闇に生き、闇に消える。それがゲームの定めなのだ。
 さて、「ギャラクティック・ストーム」である。実際のところ、「ゲームはやった事ないが名前は知っている」という人は結構多いのではなかろうか。ZUNTATAファンなら主要なアルバムは抑えているだろうから、アルバム「ヌーベルヴァーグ」のメインタイトルゲームとして、BGMとそのストーリーの知名度は高いと予想される。「シティダイバー」なんかも、その気があるな。実物は見た事ないが「10cm四方の青空」は持ってる人って多いでしょ?
 「ギャラクティック・ストーム」、それは91年にタイトーからリリースされた奥スクロールSTGである。一応、コクピット型の大型筐体ものに分類されるが、それほど規模は大きくなく、「チェイスHQ」と同程度の大きさである(何? ますますわからんか)。当時、ストUの輪に入れなかった(笑)拙者は、1人ゲーセンの片隅にあったコイツに100円玉を貢いでいたのでござるよ、ニンニン。
 パッと見では、筐体が可動しない「ギャラクシーフォース」に見える本作だが、その実体は「ナイトストライカー」の正統な後継者であり、そして「レイフォース」の直系の御先祖様なのである。
 誘導弾の代わりにボンバー(炸裂、放電するプラズマ弾が美しい)制になっているが、全編、高速フロントスクロールで、迫り来る敵を一瞬の切り返しで回避するゲーム性はまさしく「ナイトストライカー」のプレイ感覚そのものだ。操作レバーが操縦桿ではなくハンドルのように両手で保持するタイプなので回転がやりにくいのが欠点だが。ドットワークの職人芸はまさに至芸。これぞ、ゲーム的宇宙高機動戦闘である。スケール大きく、どことなく観念的、影にひっそりと哀愁を漂わせるBGMはまぎれもなくZUNTATA節。後の「レイフォース」や「ダライアス外伝」への系譜が読み取れる。
 そして何より、演出とそれを支えるストーリー。サントラCDを買った者だけが知りえる(勝手にでっち上げた)物語。「機械世紀の贖罪」に通じる設定の数々がある。それは物語の外観をロジカルな説得力で固め、その奥底にセンチメンタルなテーマを隠すタイトー伝統の手法だ。
 超光速実験が生んだ悲劇と抹消された機体。謎の敵、不可思議な戦闘、敵の正体。総ての鍵は、「記憶」の中に。焼きつけられた20億年の記憶、PROTMIND。
 最後の敵の正体が、超光速実験の事故によりブラックホールに飲み込まれたヒロインの兄であり、彼の記憶の束こそが敵そのものという語られぬ真実。ブラックホールの中で20億年の時間を過ごし、人間としての自我を失ってなお、彼が求めて止まなかった想い。……誰だ? 「ジャミラ」みたいだって言ってるヤツは?
 ゲーム自体とは何の関係もないファクターだ。しかし、知っちまったからには、もう「ただメカが戦闘しているだけ」の画面と見る事はできない。歪んだ色眼鏡と自覚しつつ、過剰な感傷に浸りながら操縦レバーを握るしかないのだ。
 その後、体感シミュレーター「IDYA」(Interactive DYnamc Accelerator)に4面だけが流用されたりしたが、コンシューマーに移植される事もなく歴史の闇に消えていった。今からでも遅くない。この際、贅沢は言わん。ドリキャスでも、パソコンでも何でもいいから移植してくれ。流石に基盤は買えん(泣)。

00/06/02  代


腐っても鯛

ガンフロンティア /エクシング /サターン /シューティング
 後世に名を残さなかったが、男の中の男が銃を手にモノ悲しくさ迷いあるく物語がこれだ
 ガンフロンティア これがその男の生きた世界なのだ
 ガンフロンティア 男なら涙なくしてその名を口に出来なくなるにちがいない

――松本零士「ガンフロンティア」(ゲームとは何の関係もありません)より


 「ガンフロンティア」、それは1つの伝説である。91年にタイトーが放った業務用STG。西部劇を模した独特の世界像と音楽、数々の視覚演出を盛り込んだ秀作STGだ。「ダライアスU」で自ら切り拓いた地平に差し込んだ演出系シューティングの曙光。以降、「メタルブラック」へと受け継がれ、タイトーがNO.1STGメーカーとしての地位を確立する先駆けとなったゲームである。
 キャラクターは自機も敵も銃器を模したデザインで統一され(銃を2つ合わせて銃把を翼に見たてる)、弾も文字通り、弾丸。主人公ジェイ・リバティとフリーダム・ケネディ(スゴい名前だな、おい)の操る自機デスぺラードは金塊を食い繋いでボンバーを貯め、最強段階の爆風(操作可)はまさに画面全体を覆い尽くす。STG史に残るラスボス戦は、予備弾装を全て捨て、1発勝負のクイックドロゥ。たとえ、2人同時プレイでも1対1になる。
 普通は思い付かない。思い付いてもやらない。だが、実際に作ってしまう。流石、タイトー。そこに、しびれる、あこがれるゥ! たまらないぜ、ハニハニ。
 かのようにSTGゲーマーには高い評価を受けた「ガンフロンティア」だが、やはり時代の流れには勝てなかった。しかし6年後、エクシングによってサターンに移植される事になる。ところが……、

 22世紀初頭、人類は宇宙開拓の時代を迎えていた。第7番開拓星でのスペースゴールドの発見はゴールドラッシュを呼び、人々はこぞって移民へと参加した。しかし、長距離宇宙飛行にかかる莫大な経費は移民達の自活にたよる事になり、その生活様式はまるで1800年代のアメリカ西部に酷似していた……。
『A.D.2120年』
『惑星グロリア』
「それは、まだ僕が幼かった頃……、
僕は、第2開拓団の中にいた。多くの人の夢と希望のもと人々は、平和にくらしていた。
しかし、その平和もつかの間。金の臭いをかぎつけた宇宙賊ワイルドリザードが巨大なモンスタータンクと共に襲来した。
あまりにもたくさんの人が殺され、生き残った僕達も奴隷となった。
一片のパンすら与えられず……。
あぁ誰かが……この地獄から助けてくれる事を

僕達は、待っていたんだ」

 ……待っていたのに(6年も)、それなのにこの仕打ちは何!? という感じで、サターン版はヒジョーに評判が悪い。まず、ビデオとRGBの差を差っ引いてもグラフィック(特に爆風の重ね方)がよろしくない。効果音がせこい。アルゴリズムが違う。家庭用TVモードの事を考慮していないので、問答無用で上下が切れる。などなど、叩けばいくらでも埃が出てくる。
 では、サターン版には美点が1つも無いのかと言えば、そんな事は無い(「RGB出力でないと目が受け付けない」とか「フレームバッファ機でSTGなどできん」というような海原雄山的本物志向の人は置いといて)。紛い物には紛い物の魅力がある。かつお節より味の素、ガンダムより超銀河伝説バイソン!
 サターン版は何と言っても、難易度が低い。が、そこは「ガンフロンティア」。ただ、簡単なわけではない。気を抜けば画面中、敵機と弾だらけだ。敵弾が自機を狙って飛んでくるのはオリジナルと変わらない。すなわち、「殺られる前に殺れ」だ。オリジナルとて基本はそうだが、サターン版のほうが割り切って遊べる。ザコは画面登場前に殲滅、捌ききれない程、数で押された時はボンバーで一掃。あたりまえのようで、実は珍しい快感。たまには、全編「攻める」STGがやりたいじゃないか。
 どうしてもダメでもサントラCDを買ったと思えばいい(CD−DAだし、今ならCDより安いはずだ)。それにゲーム内のサウンドモード(オープニングのガキの目が動く)は一見の価値がある。 

筋が通ろうが通るまいが、死ぬ者は死に、生きる者は生きてゴタクをならべて酒を飲む
ここはガンフロンティア
涙なくしてその名を口にすることは出来ないのだ

00/06/01  代


2000年5月30日発売ゲーム誌、所感

 狩猟者たる者、こまめな情報収集は怠らない。店先で電波が拾えるか否かは、普段からのアンテナの磨き方にかかっているのだ(ホントか?)。

「ファミ通ゲーメスト」
 ビスコの新作STG「婆裟羅」の記事を見る。こいつは、「電忍アレスタ」に「ぐわんげ」を足して「アンジェリーク」をかけた意欲作だ。とにかく敵も味方(一部、例外あり)もビジュアル系である。
 自機は人間で(大丈夫か?)、雑賀 孫市(ギャル)、真田 幸村(美形)、島 左近(オヤジ)。敵も徳川四天王を始め、伊達 政宗や藤堂 高虎など全部、美形。大ボスの徳川 家康のみオヤジだが、絶対に美形の第二形態があるものと予想される。
 最近、STGをリリースするメーカーが多いが、この状況でよーやると思う。いや、こういうアーケード業界がお寒い状況だからこそ、固定客が見こめるSTGに手を出すのか。さらに格闘ゲームのようにおねーちゃん層を取り込めば、その効果は「男と女で2倍、いつもの2倍のマニア度で4倍、さらにいつもの3倍の同人誌で、バッファローマン、お前を上回る1200万パワーだ!」(謎)という訳なのかもしれん。

「電撃G’Sエンジン」
 いまや、この雑誌が「マル勝ファミコン」の系譜に連なる事を意識する者も少なくなったような気がする。「マル勝」、久しぶりに聞いたよ。
 「偽ンチメンタルグラフィティ」こと「プリズマティカルゼーション」のドリームキャストへの移植が決まった。発売もかなり近そうだ。なんか追加要素はあるんだろうが、「天気がランダムで決まる」のだけは今度は無しにしてくれ。にしてもアークシステムワークスよ、「プリズマ」もいいが、「ギルティギア ゼクス」もちゃんと夢滓に移植してくれるんだろうな? パッドのことを考えるとまだPS2の方がいいんじゃが。

「各エロゲー誌」
 theFRONTRiVERで「エロストーム」と評判の、エフ アンド シーの(問題)新作STG「エナメルパニック」、略して「えなパ」(笑)の複数面の画面写真を見る。なぁ、マジでこのクオリティで発売するのか? まさに「逆襲のプラネットジョーカー」! でも多分、買う。この世紀末、貴重な新作STGは保護せねばならぬ。漢には例え結果がわかっていても戦わねばならない時がある。あるんだったら!(泣)
 インスパイアの新作「アンビエンス」の記事を見る。前作「デイズイノセント」が爽やか過ぎたからか、今回は原点に帰って淫靡さや背徳度が大幅増。「帰ってきたクアドラント」である。
 しかし、相変わらずこのメーカーは箱庭つーか、架空の空間を作るのが巧い。プレイヤーにゲーム内の空間がどのような場所なのかを伝える雰囲気だけならば、こいつや「スーチーパイアドベンチャー」(ジャレコ)の上用賀町などは、どこぞの某70億円RPGの遥か上を行く。
 ところで、いいかげんホームページ作ってくんないかな、インスパイア。
 DOS後期の傑作ADV「ビ・ヨンド」のWIN版の発売が決定したようだ。まずはめでたい。即日買い、決定〜! いままでエンディングを迎えて、「やっと終わった……」だけではなく「もう終わっちまった……」と思ったのは、こいつと「メタルスレイダーグローリー」だけだ。
 だが今の時点で移植するならシステムは変更せざるをえないだろうが、このゲームの場合、システムをいじればダイアログも変更する必要がある。当時のシナリオ担当はもういないらしいし(どうも今では葉っぱの人だそうな)、不安。絵が微妙に濃いのもかなり不安。なんだか、いやな予感がするのぅ。

00/05/31  代


不健康という健康、無病という病

 我ら、AKK(悪書刊行会)の面子はどうも、総長であるChonさんの「ちょっと他人には言えない×××な病気」や、牛久支部支部長NARUKAMI氏の「カレーを食うと胃がもたれる病」など、あまり健康に恵まれていない者が多い。
 かくいうこのオレも身体の上から順番に「頭痛」「心臓」「高血圧」「胃痛」などの爆弾を抱えている。加えて「口内炎」や「膝関節の謎の鈍痛」など不定期に襲いくる症状もある。
 腹痛の類はガキの頃からの付き合いなので、原因や対処法などが、まぁなんとなくわかっているからいい(例えばフランスパンを1本食うと必ず腹痛になる。食パン1斤は平気なんじゃが)のだが、問題は「頭痛」と「心臓」だ。
 「頭痛」の方は、たいてい1ヶ月に一度くらい酷いヤツが起きる。しかも「偏頭痛」と「疲労性頭痛」双方の症状がセットになっているので、市販の薬などを飲んでも効果無く、寝て我慢するしかない(横になったから治るのではなく、眠っている間に痛みが引くのを祈るのだ)。
 「心臓」の方はめったに無いが、かつて心拍数が5bps<ビート パー セカンド(笑)>オーバーの値を叩き出した事もある。もう少し頑張れば、ガサラキが呼べそうだ。――私はカイになりたい―― あの時はマジで「オレはここ(アキバの「虎の穴」(笑)。まだ1号店しかなかった頃の事だ)で死ぬかもしれん」と思ったわ。数日後、不本意ながらも病院に行って24時間ポータブル心電図を装着させられたのだが、そういう大金をはたいて検査をした時に限って、不整脈が起こりゃしねぇ(泣)。
 いずれにせよ、原因は(世間一般とは違うサイクルで)規則正しい生活スタイルにあるんだろうが、これが改善しようたって出来るもんじゃない。金が腐るほどありゃ話は別だが。
 もっとも世の人々も多かれ少なかれ、こういう「入院するほどではなく異常とは認められないが、日常生活に支障をきたす病」を抱えながら生きているんだろうし、健康つうヤツは言われるほどにそこらじゅうに転がっているもんではないのだろう。「健康のになるためなら死んでもいい」つーヤツがいるのも理解できる。
 あとな、「1日1個のリンゴは病気知らず」てのは嘘だ。オレはリンゴの季節になると、(健康のためじゃないが)毎日食うが非健康だからな。

00/05/30  代


TVゲーム撲滅キャンペーン

 週刊文春の今週号に、複数の識者に「自分の子供とTVゲームをどう付き合わせているか」という趣旨の記事が掲載されていた。さらに読者にも広く意見を募集するとの事。ようするに昨今の凶悪少年犯罪に対するスケープゴートの一環なのだが、各新聞の投書欄にも「ガキとゲーム」に関する投稿が幾つか見られている(あんまし盛り上がってないがな)。ただ、昔と違うのは「我、神の名においてこれを鋳造す。ゲームに罪無し」つー感じでゲーム肯定派の意見も載っていることか。ザ・プレイステーションマガジンの読者コーナーでもこのてのハガキがよく載る。
 正直、よー飽きずにやるわ、と思う。この手の「宗教」論議はそれこそTVゲーム草創のプレ任天堂期の頃から繰り返し、双方がまったく同じ言い分を一方的に喋りあってきた。絶対に分り合えない者同士が互いの価値観丸出しでぶつかり合っているのだから現実的な結論など出るわけが無い。双方の言い分を立証する統計も揃ってるし、具体的な人体実験でもやらん限り決着はつくまい。

 どだい、コンピューターゲームがガキに悪影響を与えないわけがない(この世にガキに悪影響を及ぼさないモノなど存在しないのだが)。「釣りのゲームを遊んで、実際に釣りを始めた人間」を非難するゲーム肯定派はいないだろうが、これのどこが「人を殺すゲームで遊んで、実際に人間を殺してみたくなった」事と違うのか。「いや、まっとうな人間なら人殺しはいけない事だと判断できる」との反論もあるだろうが、理性が実際に行為に及ぶのを食い止める事と、ゲームをやって殺人衝動が芽生えるのとは別の次元の話だ。
 また、コンピューターゲームは全て何らかの論理モデルであり、ゲームで遊ぶ事、すなわちゲーム性とは、そのモデルの構造を解析し、自分なりの解釈を行った上で結論を導き出す事だ(解析の流儀や解釈には様々な形があり、より多くの者が共感できる構造を持つものが優れたゲーム性と呼ばれる)。未熟な解析力で偏った解釈を行い、誤った結論を出したまま、しかも訂正されることがなければ、いずれどこかで破綻をきたすのは道理。
 さらにぶっちゃけた話、ゲームは一種の催眠術である。コンピューターゲームの面白さを突き詰めると、いつかは必ず大脳生理学にぶち当たる。外部からの不自然な過剰刺激が、快感をもたらすガジェットが絶対的に無害なわけがない。

 一方、否定派の意見とて穴だらけだ。彼らに共通するのは「コミュニケーションの賛美」と「健全な精神は健全な肉体に宿るという幻想」だ。だから、その欺瞞と矛盾を突けば否定派の言葉は説得力を失う。
 ゲーム否定主義の親が子供にゲーム機を買い与える経緯は常に「ゲーム機を持っていない事で子供が学校で孤立する」からだ。 はて? 「1人で部屋に篭ってゲームばっかしてるから、他人と上手く付き合えない」のではなかったか? コミュニケーションを阻害するはずのゲームを排除する事が、他者とコミュニケーションを阻害する矛盾。「物品によって支えられる友情など、真の友情ではない」という意見もありそうだが、ならばゲームが存在しなかったとしよう(そして、これは現在の小学生が中学、高校へと進んだ未来の姿でもある)。そこでは、人気の芸能人、話題のドラマ、流行のファッション……なんでもいい、なにかしらのムーブメントが存在し、その輪に入れない者はやはり阻害される。職場で飲み会に付き合わない奴にいらついた事はありませんか、お父さん? コミュニケーションなんてこんなもんだ。真の友情とは友情なんざ必要ない人間の間にのみ成立する。学ぶべきは、人は1人では生きられない事ではなく、1人でも生きていかねばならないという事だ。
 まぁ、「健全な〜」については言うまでもなかろう。そもそも、この言葉自体が「実際はそうでない」事を言っているのは、みなさんもご存知の通り。身体機能を使う事は精神発達的に実によろしくない。失敗すればコンプレックスが残るし、成功すれば優越感が生まれる。アメリカでのトレンチコートマフィアの事件が、実はオタク君による、彼らを日常的に虐げていたジョックス野郎(メリケンの体育会系連中らしいです)への復讐だったのはファミ通ゲーメストのコラムに書いてあった通りだ。
 ついでに、「ゲームばっかやってて引きこもりがちなオタクはキレると何するかわからん」程度の短絡的な統計には、逆の事を言ってやればいい。「オタク文化にまったく同化せず、正反対の価値観を身に付けた奴はヤンキーになる」 世の中には3種類の人間がいる。ジャンプしか読まない奴、マガジンしか読まない奴、両方を読む奴だ。ぶちキレたオタクは時に凶悪殺人を犯すが、ヤンキーは慢性的に他人を害する。

 オレは、ガキにはゲームを与えるべきではないと考える。それはゲームがガキに悪影響を与えるからではなく、ガキがゲームに悪影響を与えるからだ。今までは普及や発展のために、「ガキのおもちゃ」という看板や規制が必要だった。だが、もはや規則正しい成長のために枷をはめる段階は過ぎた。
「ゲームが青少年の健全な育成に邪魔?」 おぉ、それならそれで結構だ! 私たち大人だけで刹那的に生きましょう!
 それに今、家庭用ゲームが消滅したとて、商業的な問題(これが一番デカいんじゃが)以外にはもはや特に困る奴もおるまいに。

00/05/28  代


吹けよ嵐、呼べよ嵐

ブラストウインド /テクノソフト /サターン /シューティング
 一概には硬派と見られているSTGだが、実は昔から意外に萌え萌え度が高かったりするジャンルである。ヘルメットで顔を隠した主人公が「ゲームをクリアしてみたら、あ〜らびっくり、実は女の子でした〜」なんてのは珍しくないし、オペレーターは若い女ばっかしや。無論、まったく女っ気のない漢気に溢れたゲームも多いが、そんな中でも「野郎の全裸で始まって、ジジイのアップで終わる」異色のSTGが「ブラストウインド」だ。いえ、2Pはメスキャラですよ、ちゃんと。ほとんど顔は出ないけどな。

「焼き尽くされた地上で再び生き抜くしかないのだ……」

 全面核戦争後の地球。シェルター「ノア」に残された人々は生命維持システムの限界から、再び地上で生きる事を余儀なくされる。
 が、彼らを脅かす新たな脅威。地の暗闇のさらに底、さらに底の底からやってきた。そう! あの、最低人――ではなくて、地底人ゴーンである。
 窮地に立つ人類は、かつて核戦争を力づくで終結させた超戦闘体「野生の風」を地底人にけしかける。
 「野生の風」。それは戦闘生命体によって操縦される、核を凌ぐとされる究極破壊兵器である(でも戦闘機)。蒼い1号機「疾風」を操るのは、戦闘本能のみで行動する見た目にもヤバげな大男「超戦士キョウ」。紅い2号機「烈風」を駆るのは、核戦争時には昼寝中だった謎の女「フォーン」。
 野生の風は、あっという間に地底人を殲滅するが、すでに地球は人類の生活圏として限界を迎えていた(自機が暴れたからじゃねェのか?)。結局ノアの民は新天地を求めて宇宙をさ迷う事になる。
 
 もともとはアーケードでリリースされるべく開発されたSTG。日の目を見なかったのは、やはり大人の事情のせい。それが、サターンで華麗な復活を遂げることになる。96年夏からのテクノソフトシューティングラッシュのトリを飾るゲームである。
 ボンバー型のパワーアップ縦スクロールSTG。通常弾と誘導弾の使い分けが攻略の鍵になる。ステージ内分岐、1P2Pの性能の差別化、アイテム取得時の無敵時間の活用、自機の動きをトレースするシールド等々、細かい諸要素でいぶし銀的な小技が光る。「ハイパーデュエル」で確立したイカすインターフェイスも継承している。操作性やSE、弾着のグラフィックなどSTGとしての屋台骨はこれ以上ないくらいしっかりしている。すなわち誰が遊んでもSTGとして及第をつけれる出来という事だ。問題は「ブラストウインド」独自のウリになる部分になるのだが……。
 このゲーム、とにかくセンスがどこか憑きぬけて(誤変換だが、言いえて妙なので直さないでおこう)しまっている。オープニングの豪快なBGMにのって超極太ゴシックで画面一杯に「核を凌ぐ」「最強兵器」「始動」とテロップがでる様は、一昔前の映画の予告といえば聞こえがいいが、むしろ「さくら屋、全店大特価」といったノリだ。また、ラスボス戦直前に地底人の偉い人が行う「集え! 万国の地底人よ!」(という意味合いの事を言っていると思われる)アジ演説の後に、全地底人が空中戦艦に向かって、うわ〜っと乗り込む(乗れなかった奴は落ちる。戦闘中にも落ちる。まるでゴミのようだ)のにはどうツッコミをいれるべきか悩んでしまう。まぁ、見慣れるとこのセンスがたまらないんだが。
 「ブラストウインド」は2機の超兵器が地底人を蹂躙する攻撃型のSTGだ。以降、テクノソフトSTGラスボス戦の定番BGMになる「ジャスティスレイ」も必聴である。つーか、これを聴いておかないと「TFX」のラストが盛り上がらない。
 売り文句的には「ブラストウインド」は戦略STG、「ハイパーデュエル」は戦術STGという事になるらしい。「ブラストウインド」は面分岐があるから戦略で、「ハイパーデュエル」は自機変形がミソだから「戦術」なのか? うーむ、微妙微妙。

00/05/27  代


何もかも懐かしい……

ノスタルジア1907 /シュールド・ウェーブ /メガCD /アドベンチャー
 ――これから起こる可能性の1つを、空想してみるのと同じ感触で過去は幻想に紛れる。彼女の左瞳の中に小さな傷を見つけたのは、今一瞬の、ここではない――

 1991年12月12日。秋葉原遠征の果てにメガCDを入手した俺の懐にはなぜか、マイクロネットの「ヘビーノバ」があった。別に欲しかったんじゃないわ! 抱き合わせだったからしょうがなかったんじゃよおぉぉぉっ! その2日後、傷ついた心を癒すべく1本のゲームを購入した。そのゲームの名は「ノスタルジア1907」。
 パソコンからの移植となるADVで、メガCD版の大きな特色は音声が付いた事。1本道のADVで、態度の変化により会話の進行が違う尋問シーンなどがあるがコマンド総あたり型と見て間違いない。
 時は1907年、大西洋上。トランス・アトランティック社の豪華客船ノスタルジア号にて、何者かが仕掛けた爆弾が爆発する。エンジンは大破し、船は洋上に停止。犯人からは、さらなる爆弾の存在の示唆と「ロシアの霧を探し出せ」との謎のメッセージが。
 爆弾に使用された爆薬は日本の国家機密。この事から犯人の嫌疑がかけられた船内ただ1人の日本人、山田カスケは身の潔白を証明するため真犯人の捜査に乗り出す。
 事件の影に暗躍する日英露のスパイたちの虚虚実実の駆け引き。再び炸裂する爆弾の恐怖。謎の美女。ロシアの霧とは何なのか? 乗客乗員合わせて、340人の命を秤にかけた陰謀劇の幕が上がる! という話。
 画面は全編モノトーン。静かに流れる音楽は好感度が高い。一昔前の映画を意識した雰囲気づくりには評価が高い。映画を見て、インディアンポーカーで遊んで、爆弾解体を楽しんで、サントラCDを聴いて、7200円(定価)。これを高いと見るか、安いと見るかでこのゲームの評価が決まる。
 このゲームについてよく言われる点には、声優のクセのある演技がある。カスケの「どぉ〜こにでもいる営業マンさ」のアクセントはまんま「ルパァ〜ンさぁんせい」のそれだ。当時のメガドラ誌でも結構叩かれていた。だがな、個人的にはこれはベストキャストだったと思うぞ。
 シナリオは概ね評価が高いが、やはりクセがあるのでダメなヤツには全然のめりこめない。冒頭の一説はゲーム開始直後のナレーションだが、ここでツボにはまらないとかなりキツイ。考えるな、感じるんだ。
 実はおまけのサントラCDのライナーノーツの言葉が何よりもこのゲームを表している。
「1907年というコトバの意味は現代に生きる私たちにとって、もうSFと同じ幻想の領域の中にしかない。
 私たちは”ノスタルジア”というコトバの響きが”今”に働きかける、ちょっと泣きたくなるような、弱い感触だけをたどって航海にでてゆくことにしたのだ」
 現代にあっては郷愁すらも幻想の中の出来事。ラストの爆弾解体時にヒロインのイリューシャがカスケに語るように、本当にあると思いたがっている存在に過ぎない。そんな不確かで意味が無くて、それでも捨てきれぬものを抱えて生きている人間の心情を織り交ぜて、スパイたちの暗躍するミステリー活劇を描いた作品。それが「ノスタルジア」である。
 続編となる「プレゼンス」もメガCDへの移植が決定していたが、結局、発売されなかった。晩期のメガドラ市場はこんなんばっかや。

00/05/25  代


ビバ! 2次元

ザ・ニンジャウォーリアーズ 〜アゲイン〜 /タイトー /スーパーファミコン /アクション
「2Dのゲームは好き?」
「おぅ! 俺は平面に生き、平面に死すぜ!」 ――「爆裂無敵バンガイオー」会話デモより
 そう、2次元ゲーム! それは我らが3次元人である証であり、特権でもある。小賢しい3Dなど消えてしまえ! ポリゴンを捨てよ! ドットを打とう!
 「ザ・ニンジャウォーリアーズ 〜アゲイン〜」(長い。以下、「NWA」)は、94年にスーパーファミコンでタイトーから発売されたACGで、同社の「ニンジャウォーリアーズ」のリメイクである。開発はナツメ。(問題作も多いが)実績のあるメーカーだ。基本的な点では元祖を踏襲しているが、そこは対戦格闘発祥以降のゲーム。数々の追加要素が加えられている。はっきりいってベツモンだ。「ちぎっては投げ、ちぎっては投げ」がゲームコンセプトである(断言)。アイテムの説明が「投げられる回数」だけのゲームは他にあるまい。
 ストーリーは元祖と同様、恐怖の独裁者バングラー暗殺のために忍者アンドロイドを差し向けるという、「ファントマ大作戦」に「ターミネイター」を足して2で割ったような話。ただし、主役(真ん中に立つ奴)はクノイチ(昔より胸がでかくなった)になり、ニンジャ(何故かヌンチャク)は身長210センチの巨漢ロボに変更された。そして新しく、見た目にもヤバそうな殺戮ロボ、カマイタチが加わった。
 ゲームは横スクロールACG。「ニンジャウォーリアーズ」なので奥行きは無い。重なった複数の敵が同時に上下段に攻撃をしてくるとかわしようがない。3Dなら奥に逃げられるのにねェ。この緊張感がたまらねぇぜ! 2Dゲーム、万歳!
 視点を1方向に限定した分、アクションの冴えは素晴らしい。各キャラ固有に多数用意されたアクションを駆使して群れ寄る敵を叩きのめすゲーム展開は、視覚、テクニカルの双方から完成度が高い。ニンジャブラスター発射直前の一瞬の溜めや、連続空中蹴りの快感とテクニック難度のバランスには惚れ惚れする。キャラクターの差別化も上手く出来ている。能力差、得手不得手、扱っていて面白い技とその実用度の配置は絶妙だ。さらに「NWA」の美点に、「とにかくケチケチしない」ことがある。ここが強力という特徴を決めたら、問答無用で強力になる。「ニンジャは投げが強い」という特徴を持つが、そのための掴み判定が他の格闘ゲームに比べ異様に強い。1対1なら全ての(投げられる)敵に投げ負けない。同様にカマイタチは斬り負けない(クノイチ? 奴は使ってて面白い)。
 元祖と比べると、エンディングがストレートすぎて詫び寂びに欠ける(話は同じ、独裁者を倒した者が次の独裁者になる)、流石にBGMではZUNTATAには勝てん(及第ではある)、などが弱点だが、ACGとしての完成度は後発ゆえ格段に高い。やる気の無いパッケージ(特に裏面)にダマされず、心の目(電波ともいう)で見れば、良さが見えたりなんかしちゃったりなんかしちゃったりして。

00/05/24  代


マクロス・ザ・マクロス

マクロス デジタルミッション VF−X /バンダイビジュアル /プレイステーション /シューティング
 テレビCMなどもあったので割と有名だろう。『超時空要塞マクロス』の世界を舞台とした3DSTGである。主人公の任務は6機の可変戦闘機を駆使して、さらわれたアイドルグループ「ミルキードールズ」5人を助け出すことだ。
 このゲーム、昔出たことを差っ引いてもかなり問題点が多い。自機は『マクロス』だから変形するんだが、バトロイドやガウォークは動きが重い(特に旋回はひどい)のに対し、ファイターは速すぎて制御しづらい(すぐに地面に激突する)。また、6機種三形態にそれぞれ2〜4の特殊攻撃があるが、実質使えるのは一つ(VF−22バトロイド形態のフルバリアー)だけ。敵は色が暗いので、宇宙では視認することがそもそも困難になる。マップは無意味に広く、目標から目標へ移動するのに時間がかかる。そんなこんなで、ストレスばかりがたまる実に嫌なゲームだ。
 だが、こんなモノにも良いところはある。それはストーリーだ。このゲームのストーリー、およそ「マクロス」と名が付く物の中では、もっとも出来がよかった。と言うよりも、ゲームにするために余計な部分が切り落とされて、結果的にいい部分だけが残ったと言うべきか。その端的な例が主人公だろう。
 このゲームの主人公は名前も顔もセリフも無い。これはストーリーということから考えれば、手抜きもしくは逃げなのだが、このゲームにおいてはプラスになっている。何しろ『マクロス』の歴代主人公は、(『ガンダム』とは違った意味で)困った奴ばかりだから、このゲームの主人公のように黙々と戦う男はかえって好感が持てる。
 こういう無個性な主人公に対して、ヒロインである5人のアイドルは実に個性的なお嬢さん達なんだが、彼女達もここ一番ではきちっと歌ってくれる。最終面で敵の機動要塞に突入するシーンは、主人公=戦う人、ヒロイン(達)=歌う人という『マクロス』の正しい有りようを最も美しく表現したもので、このゲームでもっとも見るべき部分だろう(つーか、これだけ見ればいいんだが)。この後には美形のライバルと一騎討ちという、『マクロス』ではありそうでなかったラストバトルが待っている。ちなみにこのライバル(やっぱり名無し)とは最後の人質挟んで(一応)三角関係である。
 可変戦闘機、歌、三角関係と言う『マクロス』の三要素をきちんと盛り込んで、可能な限りシンプルに仕上げられたこのゲームのストーリーは、現時点においてもっとも優れた『マクロス』だろう。もしあなたが『マクロス』というものに何かを期待するなら、このゲームを我慢してクリアーしよう(もしくは誰かにクリアーしてもらおう)。
 ところで『VF−X2』という物がすでに出ているが、さすがに世間に叩かれたのか、前作の欠点をほとんど改良してなかなか優れたゲームに仕上がっている。でもこのゲームのストーリーには歌も三角関係も無いんだな。だからこれは『マクロス』ではない。そう、これは『マクロス』と言っているが、その実態は『バトルテック』なのだ。

00/05/23  東


よくばり

フィロソマ /SCE /プレイステーション /シューティング
 「ソニーのゲームは世界一ぃぃぃっ!」
 …と言いたかったのか知らないが、技術力のあるメーカーは必ずシューティングを出したくなる様だ。(スクウェアのアインハンダー然り)
 そしてSCEが出したシューティングがこれ。『フィロソマ』

 当時のゲームとしては、大量のCGムービーを使用。(金かかっただろうな) またCGムービーから自然にゲーム画面へ切り替わる様に、工夫を凝らしている。まあCGを見せたくてゲームを作ったと言っても過言では無い。
 だがゲームの目玉はCGだけでは無い。システムにもある。このゲームは縦スクロールであり横スクロールであり3Dであり、さらにクォータービューでもあるのだ。全部で4つの面があるが、その中でCGムービーと多種のスクロール画面に切り替わる。こんなに頻繁に画面が切り替わるゲームも珍しい。

 …そしてこれはこのゲーム中の最大の「癌」なのだ。

 視点がコロコロ切り替わる事で、ゲーム全体の完成度が低くなってしまった。ゲームのプレイ感覚の統一性が無いのだ。
 他にも気になる部分が多々ある。コンシューマーでの縦スクロールの問題、テレビ画面が縦に狭い事。横スクロールの場合は長さは十分足りるはずなのだが、このゲームは自機がデカい為に、横でも狭いのだ。勿論敵機も大きいから、敵の攻撃を避けるのは至難の業だ。…おまけに高速で飛んでくるし、自動追尾弾が多い(TT)(それでもハードモードをノーダメージでクリアしてしまう神技シューターはやはり居るらしい)
 武器は選択方式だが、その時使用している武器しかパワーアップできない上、面(コロコロ変わるスクロール)に合わせた武器構成になっている為、結局全体を通して使う武器は限定される。
 以上の事から分かるこのゲームの攻略方法は「敵の攻撃に当たらず、弾を当てろ!」だ。…あれ? これって当たり前じゃん(^^;

 ゲームのストーリーはプレイヤーの部隊が惑星遭難信号を受信し、生命反応を元に救出に向かう事。惑星は異星生命体に占領されていて、それを撃滅しつつ救出に向かう。シューティングでは良くあるパターンだ。そしてバッドエンドに向かってまっしぐら…そうバッドエンドなのだ。生命反応は全てエイリアンの卵の中、2機を残して部隊も壊滅状態。そしてこの異星生命体は真の目的を果たし、勝利する。全ては「繁殖」の為の受精を行う事が目的なのだ。(ラスボスは卵子。R−TYPE凾烽サんな感じの話だった様な…)

 「フィロソマ」の世間の評価は概ねが「クソゲー」。だが美麗なCGや異色な多種スクロールシューティングにハマったプレイヤーは結構居る。
 当時のシューティングのあらゆる要素を詰め込もうとした意欲作「フィロソマ」は、ゲーム業界を牛耳ろうとする、SCEの「よくばり」が生み出した物かもしれない。

00/05/22  鳴神

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